この日本のキャンピング事情は決して良いものではありません。一般的な駐車場は決して広くはないし、オートキャンプ場の使用料もリーズナブルではありません。近所の目だって、好意的なものばかりとはいえないでしょう。
日本は農耕文化、西洋のように狩猟しながら移動する文化はありません。江戸時代は国内の移動さえ、自由ではありませんでした。だから、移動しながら生活するキャンピング文化が育たなかったのでしょう。また、長い休暇が取れないことも、普及の妨げになっているでしょう。
まあ、いろいろ障害はありますが、何とか、キャンピング文化を広げていきたいものですね。

外気温計

車の走行とはほとんど関係ないのによく見る数値がある。外気温の数値だ。室内はエアコンが効いているので快適だが、外気の寒暖がわからない。窓から視覚的な情報は入って来るが、穏やかな気温なのか、肌寒いのかわからない。今日はいつもに比べて寒いとか、標高が高いので涼しいとか、海辺だから暑いとかを知りたい。キャンパーの場合は、椅子やテーブルを出して寛ぐ場合も多いから、気温は大切な情報だ。アウトドア派の自分としては、外の温度は何より貴重な情報だ。というわけで、さっそく外気温計を取り付けた。
 ホームセンターで見つけた3連のデジタルメーター。時間と、内気温、外気温がわかるメーターだ。値段は2500円と少々お高いが、唯一これしか売っていなかったので致し方ない。時間は電波時計で正確無比、内気温と外気温計の信頼性は未知数だ。電源はボタン電池式なので何処へでも取り付け可能。ただし、8ヶ月しかもたないらしい。外部センサーをピラーに取り付け、メーターはパネルの下部へ取り付けた。温度計はデジタル式で小数点第1位まで表示される。瞬時の温度の表示ではなく、一定時間の平均を表示しているようだ。外気温計としては、この方が良いのだろう。まともに使えれば、素晴らしいメーターだ。

ドアのシールド張り。

トラックのキャビンは乗用車に比べて作りが雑だ。ダッシュボードパネルの精度も低いし、なにより車体とドアに隙間がある。フレーム構造のせいか、走っているときはドアとキャビンが別の動きをする。この間に指を挟むと怪我をするので何とかしようと、ドアとキャビンの間に隙間テープを貼り付けた。ホームセンターでドアの隙間テープを購入し、ちょうど良い長さに切断してドアの縁に貼り付けた。経費は700円程度だから安くは上がったが、隙間に対して、テープの厚みが足らない。そのため、隙間がきっちりとはふさがっていない。そのうち、ぴったりと合うテープが見つかったら張り直そう。完全とはいいがたいが、何もしないよりは良いだろう。

古いキャンパーを大事に使う。

年式が古くても、内外装をきれいにして大切に使う。気に入っていれば、その寿命が尽きるまで使い切る。こういうものは、消耗品をきちっと交換していけば、ほとんど半永久的に使える。整備を続けている航空機は50年前のものでも飛んでいる。JRの新幹線だって40年は使っている。家も扉を替えたり、屋根を葺き替えたりしているが家本体は使い続ける。しっかりと作られたものはそういう風にメンテナンスを行いながら使い続ける。これが、物を使い続ける普通の姿。

キングを長持ちさせるその1

小型トラックの平均使用年数は11.5年という。工事現場で毎日使うへビーユーザーは7,8年、個人が月1ぐらいで丁寧に使えば20年は使えるかも。走行距離は、ハイエースなどを参考にすれば30万キロは走るだろう。キングは8年落ちで6万キロだから距離的にはまだ新車のようなものだ。問題は車体がどれくらいの期間つかえるかだ。車体の錆、走行によるへたり、プラスチック製品の劣化などが寿命を短くする主な原因だ。
トラックは乗用車ほど耐用年数を長く設定していない。メカの部分はまだしも、塗装は弱い。フレーム部分についてもメーカーが作った部分はそれなりの塗装がしてあるが、架装ビルダーが後で作りつけたフレーム部分は特に弱そう。凍結防止剤を撒く高速や坂道を走る車は、スキーなどで7,8年ぐらい使うとあちこちに錆が出てくる。10年程度使うだけならそれでもいいが、20年以上使うにはしっかりとした防錆が必要だ。

キングを長持ちさせるその2

走行によるヘタリは、走っても20万キロぐらいだから基本部品はほとんど問題ないはず。何かあれば、必要な消耗品を交換していけば良い。プラスチック製の外装部品は出来るだけ紫外線に当てないようにすること。それでも、10年もすれば劣化するものもあるはず。メーカーに交換部品があれば交換してやるだけ。無ければ自分で工夫して使うだけ。
長持ちさせるには、まず第1には屋根付きの駐車場に保管すること。第2は下回りの防錆対策をしっかりとしておくこと。第3に融雪剤が撒かれている時期に高速道路や峠道は極力走らないこと。あとは、無理な走行は避け、エンジンや車体にストレスのかからない走行をすることと定期的なメンテナンスを欠かさずに行うこと。車としてはこれらに気をつけていれば良いはずだ。
架装部分は家と同じようなものだから、構造部品そのものは20年以上使えると思われる。屋根のシーリングや設備の消耗品は定期的なメンテナンスが必要だろう。

絶版車に乗る。

ベース車はトヨタのベストセラートラック。部品の供給は10年ぐらい問題ないはず。FFヒーターやボイラー、エアコンなどの消耗品は、それぞれに日本の代理店があるはず。販売店を通じてメンテナンスをすれば良い。セルの結合部分、窓のサッシ部分のシーリングは、汎用補修剤で十分可能なはず。セルパネルの補修も何とかなる可能性もある。ビルダーがなくなってもマイナス要因はほとんどない。かえって希少価値がつく可能性がある。サポートを自分で考えなけばならない分、かえって面白い。

キャンカーの楽しみ方

 キャンカーは単に車旅の道具として使うだけの物ではない。それ以外に多様な楽しみ方が隠されている。一つ目はレストアを楽しむ。少し古いキャンカーを手に入れる。ベースはトラックだから、錆対策は万全ではなく、あちこちに錆が出掛かっているだろう。それを、自分でタッチアップして補修する。車体も経年変化で汚れもあれば、傷もあろう。それを自分で補修していく。乗用車よりも自分で補修できる部分が多く、面白い素材になる。

二つ目はメンテナンスを楽しむ。家一軒の設備を持っているから、何かとメンテナンスも必要。使ってはメンテ、使ってはメンテを繰り返すことになる。これも、普通車では味わえない楽しみ。

三つ目は乗って楽しむ。キャンカーは、その大きさ、形から何処へ行ってもよく目立つ。乗っていて、周囲の視線が気なるが、逆に自分だけ特別な車を所有しているという優越感を得ることが出来る。ミニバンだろうが、大型乗用車だろうがこの車に勝る特別な車はない。

四つ目は設備を使って楽しむ。トイレがあり、サイドオーニングがあり、発電機があり、ボイラーがあり、エアコン、冷蔵庫などの設備が盛りだくさん。それらを使ってみて楽しむ。普通の車には無い特別な装備を使う楽しみがある。

五つ目は泊まって楽しむ。ダイニング、ベッド、台所、トイレなど生活に必要な設備を利用して、旅先で生活する。これが、キャンカーのキャンカー的な使い方。普通の人はこれが主な楽しみ。

最後は小改造して楽しむ。使っていればあれこれ不便なところが出てくる。そこをホームセンターなどで材料を手に入れて、小改造する。自分なりのオリジナルのマイキャンカーにする。これが、一番面白いかもしれない。


メンテナンスの教材として

キャンパーは一般の車の装備以外に、キャンパー専用装備が30~40項目もある。そのうち、一つが3年に1回トラブルを起こしても、毎月何かあることになる。キャンパーは毎月何かしらのメンテナンスを繰り返して維持続ける車であるということだ。
特に、キングの場合は9年を経ているので、ゴムやプラスチック部品の劣化、電気製品の耐用年数切れ、消耗部品の交換時期などメンテナンスの必要な項目には事欠かない。見方によっては、メンテナンスの教材のような車だから、キングによってしっかりと実習させてもらおう。

バランスの取れた幻の名キャンパー。

出立ちのトヨタの専用車カムロードを使って、独特のパネル工法で機能的で風格のあるシェルを造り、中国の安い材料と手間と使って家具を取り付け、世界で定評のある設備を配置した。
デザイン力もあり、レイアウトも定評のあるものを取り入れたから、完成度の高い車になった。ただし、自ら使い込んだ経験が少なくその辺のノウハウが不足しているので、細かな使い勝手はそれほど良くない。自分で工夫するか、慣れるしかない。基本的には上品な使い勝手の良い車である。

サブバッテリーの直結充電

キングは100AHのサブバッテリーを装備し、走行充電方式で充電する。3ヶ月前に中古車として購入し、数回長距離を走っているが、バッテリーセパレーターが動いていない様で充電が出来ていない。メインバッテリーの能力が落ちて充電できる電圧まで上がらないのか、セパレーターが故障しているのか原因が分からない。8年落ちで購入したため、メイン、サブともバッテリーの運用開始時期が分からない。メインは11.6V、サブは11.4Vとどちらも最低電圧。新車から使っているバッテリーとは考えにくいので、交換して3.4年は使ったものだろう。どちらにしても、新しいものではない。
一番良い方法は、7.8万円かけてメイン、サブのバッテリーとセパレーターのすべてを交換すること。そうすれば充電の問題は解決するだろう。ただし、走行距離が多くて電気使用量の少ない当キングの場合、サブバッテリーが過充電ぎみになるという問題が解決できない。サブの過充電は特に寿命を縮めると聞く。これは、どう考えてももったいない話。となると、現在の古い双方のバッテリーを最後まで使い切るのが道理にかなっている。
というわけで、メインバッテリーとサブバッテリーの間に20Aのブレーカーを接続し、手動で充電を行うことにした。エンジンをかけてオルタネーターが働いているときに手動でブレーカーをオンにし、パーキング等でエンジンを切る前に手動でブレーカーを落とす。この作業で、サブバッテリーに確実に充電をすることが出来る。オルタネーターの容量が60Aだから、20Aのブレーカーならオルタネーターを過電流で傷めることも無いはずだ。ツーリング時に試し充電をしてみると、11.4Vであったサブの電圧を3時間ほどの走行充電で12.5Vまで上げることが出来た。経費は、通信販売でブレーカーを手に入れたため、本体は800円程度であったが送料や振込み手数料込みで2100円。この金額でサブの充電が出来るならベストセレクトだ。

カーナビ雑感

5,6年前、ソニーのDVDカーナビが安売りで11万円、DVDは見れなかったもののテレビチューナーとカーナビ機能が付いていた。3,4年使ったらDVDの読み込みヘッドが逝かれて3万円の追加。いまは、SSDだけどDVD映像が見れて、CDプレーヤーにもなり、ワンセグのテレビも見れて、AMFMラジオも聴ける。情報ステーションの様相で見せてきた。これが、9万円で手に入るのだから、良い時代になったものだ。ナビ機能も進化している。タッチ画面で動きもすばやい。検索機能も充実しているが、ただし、案内はお粗末で迷案内も多い。これは、ソニーも同じであるが、ナビとして十分使えるレベルである。

走る発電装置

ホンダの25Aクラスの発電機。単体で買うと25万円程度。これをイタリア人がコントロール装置を付けて車に押し込んでその価格が48万円だって。容量は25Aだから、エアコンはもとより、ちょっとした家電製品は動かせる。電子レンジなどの台所製品だけでなく、電動丸ノコ、電気カンナ、100Wの裸電球、コーヒーメーカー、ヘアドライヤー、クルマの充電、野外の大規模な照明など、あらゆる用途が考えられる。ある意味では走る発電装置と考えても良い。地域の行事や災害などでも役立つかもしれない。

バッテリーリフレッシュ器だそうで。

バッテリーの電極に着いた硫酸塩を取り除く装置。10000ヘルツ程度の高周波をかけて硫酸塩を分解し、バッテリー寿命を1.5倍程度延ばすという。本来、バッテリーは10年程度使えるような設計になっているらしいが、一般的にはサルフェーション現象が起きてで3年程度で電圧が下がり使えなくなる。電極の周りの硫酸鉛を溶かしだして、電機のとおりを良くして新品のような性能に戻すもの。装置の価格は8000円程度で安売りの3000円程度のバッテリーに常時付けておくにはコストがかかりすぎる。高価な大型バッテリーか特殊なバッテリー、あるいは、複数のバッテリーに付け替えて使いまわすなら、コストパフォーマンスも問題なかろう。バッテリーのリフレッシュ装置と考えれば、有効な装置となる。
バッテリーは設計上は10年だが、その間に何回か硫酸鉛を溶かし出すリフレッシュ作業をする必要がある。バッテリーはリフレッシュさえ怠らずに普通の使い方をしていれば10年は使えるということだ。

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