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         風の吹いてきた村 

                        韓国船遭難救護の記録  ノンフィクション

まえがき

 真冬の日本海(東海)で遭難した一隻の韓国船が、若狭湾の小さな漁村「泊」に漂着しました。村人の救護によって93人の韓国人全員が無事に故国へ帰りました。1900年(明治33年)1月、日清戦争(1894年)から日露戦争(1904年)のちょうど中頃のことです。

 言葉も通じない韓国人と村人は、8日間の滞在を通じて心を通わせていきます。別れの浜で、親子のように泣き分かれました。国家の間では悲しい争いをしていた時期に、民衆同士はこうした偶然の出会いにすら心と心をつないだのです。

 この話をきっかけに、100年後の今、日韓の子どもたちが交流し、友情をつなぐことができれば嬉しいと思います。新しい1000年の共生への希望と夢をこの本に託します。

 


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