1月9日(月)

今年初めてのクワ採集は、豪雪を逃れ、世間のしがらみからも逃れ、愛知県でのチビクワガタ採集です。
2年ほど前に、ポイント拓にて楽しい採れ採れ採集が忘れられず、あの好戦的なフォルムを拝みたいわけです。
採集ポイントをカーナビに教え込んで、いざ出発であります。5ヶ月ぶりの採集だ。

ご存知の通り、今季の積雪は多いです。何より、低温が続いたため、融雪が進まないことが雪害の最大の原因です。
雪国育ちの我々でも、今季の雪には手こずってます。

    
<自宅前気温>

積雪89cmの自宅から、高速走行に入ります。


<高速移動中>

北陸道の路面に雪はありませんが、氷点下の今朝、大量の融雪剤(塩化カルシウム)が播かれています。
コレは厄介な代物です。先行車があろうものなら、四六時中、ウォシャーにてフロントガラスを洗浄しなければなりませぬ。
冬季用のウォシャー液は、安物を使うと凍結するので、ど〜しても品質重視となります。あ〜ぁ、勿体ない。

3ヵ月経つと左手の斜面にギフが飛ぶ
<積雪120cmくらい>

県境を越えて、滋賀県に入ると雪が少なく、路面が乾き、良き感じですね。


<オートドライブ>

さて、200km程走って、現地到着であります。
今回のポイントは、想像した以上に照葉樹が多く、いろいろ楽しめそうです。早速、採集兵器を身にまとい、採集開始である。


<ここにて駐車>

大変綺麗な林床です。ポイント拓を参考に、クヌギの落枝を中心に材割を進めていきます。
時期的に、チビ達は集団越冬中なので、2〜3本の当り材を見つければ本日終了です。
が、割れども割れども、何も出ず。材はそこそこあるのですが、コクワの幼虫すら出ませぬ。


<妙〜に綺麗な臨床>

外したかな?
ワイルドな環境を求めて、林の奥へ分けいることにしました。
この林は、クヌギと照葉樹とアカマツの2次林で、遷移のプロセスがモザイク状で疎らでした。
外しそうなので、とりあえず蟲を探すことにします。

お〜ぉ、カクレミノがあるではないか?
豪雪の福井から来た者にとって、緑の葉っぱは、実に新鮮で刺激的です。
ど〜ぉしても目に留まります。更に、特徴的な葉の形は忘れられません。

今を去ること27年前の事、場所は、伊豆の山中であります。
「カクレミノには、おもろいカミキリムシがいる。」と、カミキリムシ屋の友人に教わりました。
確か、タテジマカミキリがあんな形で越冬しているはずです。

我々が好んで休憩する場所は、多くの場合、日当たりや風通しの良いオープンスペースです。
不思議にも、こ〜ぃ〜ぅ場所は蟲も休憩してるんですね。
一服した後、カクレミノの2年目の枝を中心にルッキングすると、5分と経たないうちに怪しい影を見つけてしまった。


<上部中央の枝に怪しい影>

図鑑で見たあんな感じのモノが頭上2.5mの小枝にくっ付いているようだ。
その小枝を手繰り寄せようとすると、いとも簡単に小枝は折れてしまった。
しまった!
そんなつもりじゃないのに。御免なさい、遠慮なく折れ千切らせて頂きます。
「バッキ!」


<お〜ぉ>

いた〜ぁ。


<そのままの姿勢>

キミを知ってから、27年目の出会いです。それも、こんな状況で。
今からでも遅くない、チビが採れて欲しい。

小枝で突いて、右へ少し動いて頂きました。前足と中足が揃っているのが妙〜な感じです。
抱え込むのに丁度いい太さの枝を選んで、更に、お腹が入るように凹にする几帳面な蟲の様です。

起きて頂きました。
こ〜して見ると、普通のカミキリムシですが、手のひらに乗せると、妙なポーズをとります。
確かに、縦縞が上品ですね。
縦縞を横切る白帯と体長より長い触覚を頼りに、追加個体を求めましたが、怪しい影止まりでした。


<お上品な縦縞模様です>

本日コレにて打ち止め。再び高速移動にて、豪雪地帯を目指します。

初クワをチビにしたかったんですが、お預けです。けど、初蟲がタテジマカミキリとは喜ばしいですね。
今年は、カミキリムシにハマル前振りなのでしょうか?

採集結果
タテジマカミキリ  1ex

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