8月25日(木)

夏の家族旅行以後、福井県地方の天候は不順を極めている。盆雷くんが居座り続けたため、1000m級のブナ林は毎夜毎夜の雷雨である。
3度の灯火出撃は、雷雨と強風のためにあえなく撤退であった。
雷雨は怖い。灯火中に雷雨に襲われ、林道が流失したら、即ち、孤立・遭難である。
それくらい今年の雷雨は長期であること、半端ではない、侮れないのである。

月齢が15を越したこの週に、何とかチャンスをものにできないかと、やきもきした日々が続いていた。
久々に台風が来ている。東の1個は、バイバイ。
西の1個は本州直撃のコースだ。目がハッキリとして大きい。台風の雲の輪郭が明瞭である。天候が急変して暴雨風になるタイプのようだ。
強風域が福井をかすめない事を祈って、ポイントNMへ4度目の灯火出撃だ。

お勤めを無事終了させてからの出撃なので、現地到着は20:10となってしまった。
強風が予想されるのでブナ林内での灯火である。いざ屋台を組み立て始めるが風が強い。屋台が転倒して蛍光灯が破損することは避けたい。
今夜はフリーマーケット調でチャレンジだ。それでも、シートが煽られ、枯葉が舞い散り、飛来着地した蟲を探すのに骨が折れそうである。

白蛍光灯1本、ブラックライト1本、補虫用3本
<フリマ調>

フリマ調の灯火で何処まで蟲にアピールできるか???と思っていたら、点灯後15分で、ミヤマの♂(69mm)が飛来した。


<お待ちしておりました>

あっけないもんだ。
あれだけ飛来しなかった大型ミヤマ♂がここにいる。良しとしましょう。
しかし、今夜の目標は、オニ♂とヨコヤマである。この生暖かい南風が吹くフリマ調灯火に来るのか?
台風最接近の22時ごろにかけて、心なしか風が強まってきている。
けど、蟲は飛んでくる。


<君を待っていました>

ストレス無く飛んで来ている。


<いらっしゃいませ>

今夜は外道が少なめで助かりそうだ。スズメバチ2♂♂、ヤママユガ多オオミズアオ少、セミ少カメムシ多。蟷螂モドキ、天道虫各種。エゾカタビロオサムシ、などなど。
スクリーンが無いため、アスファルトにも蟲がうごめいている。けど、枯葉が多くて間際らしい限りだ。

  
<黒いアスファルト>

アスファルトに着地しこそねて、仰向けでもがいているミヤマ1♂を手に乗せる。

今夜は蟲の顔ぶれが豊富である。

  

  

  

23時ごろから風向きが変わった。台風は抜けたようだ。予想通り気温は下がらず蟲の集まりは良い。
しかし、お目当ての蟲が来ない。
ぼちぼち、月が出る時間なので何とか来て欲しい。
ノウサギが顔を出す。5mと離れていない。そう言えば、クワ車運転中に、テンがいたけど、ノウサギを4〜5羽は見たよな〜ぁ。


<ミヤマ♀飛来するもの>


<離陸できず>

終了間際になって、変な黒い蟲が歩いている。
あ〜ぁ、よ〜うやく来た。オニ♀だ。


<早く歩くオニ♀>

後はオニ♂を待つばかりだ。


<うん、よさげな蟲だ>

しかしながら、月が出て灯火終了。
今夜の撤収は簡単である。サッサと撤収して、漆黒の闇で、遅い月の出を眺めながら一服する。
今夜の最大の収穫は、灯火ができたことでる。それから、個体の鮮度が宜しそうなので、暫くは灯火採集が楽しめそうである。
0:30に撤収完了、帰投いたしましょう。

さて、次回の灯火は何処でしょ?

  

採集結果
ミヤマクワガタ    3♂♂2♀♀
オニクワガタ     1♀
カミキリムシ・オトシブミ少々

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