5月19日(木)
平日なのですが、お休みを頂き、お昼過ぎからポイント美紀へ赴くこととなった。
かねがね、ここのブナ林はコルリが採れる良き所だと聞き及んでいる。しかし、途中の林道がその進入を拒んでいた。目出度く、新しいクワ車にて進入が可能になった。しかし、昨年の大雨の影響でしょうか、とんでもない林道にマタマタ出くわしてしまった。
延々林道をノロノロと登り続けるが、ブナの新芽がある標高までは達していない。落石の大きさや数の多さが不安とストレスを増長させている。おまけに、日は西に大きく傾き始めている。稜線部ならともかく、中腹部は日陰になりやすく、そ〜なれば、コルリは飛ばず、影に隠れてしまう。
タイムリミットだ。15:30より、新芽コルリ採集を始める。たまたまあった日当たり良好の左ヘアピンカーブの車寄せに駐車する。こりゃ〜ぁ、コルリは絶望的だな。ココは初めてなんで、ポイントもわかんない。
<ブナの葉っぱは全開>
苦労して登ってきたのに、ボ〜ズでは居た堪れない。この時期、この環境でコルリは何をしているのだろうか?
ブナの葉っぱ全開なので、♀が出ている。
♀がいれば、そのフェロモンと新芽を齧った樹液に引かれて♂が複数集まるはずだ。
新芽樹液を齧っている♀探しが第1にすべきことのようだ。
早速、林道脇の↓をルッキングし始める。
10秒で見つけてしまった。
<コルリ1♂がいるんだけれど>
ちょっとこの木の種類はわからじ。新芽に1♂が食い込んでいる。動きは緩慢だけど、コレを逃がしたら悔やまれる。
すぐさまネットイン。
<夕日を浴びて撮影>
昨年も、夕方にコルリ採集をしていた。多産地では夜間採集ができるようだ。
コルリがいる事が判ったので、2匹目以降を探索する。
狙い目は、林道脇のブナの幼木である。
うまい具合に、1m未満のブナ幼木が少なからずあるではないか。良きポイントに駐車したのかな?
<林道歩き>
ブナの幼木は、芽吹きが遅い。理由は簡単である。そこの積算温度が小さいからであり、低温の空気は重く下に集まるからである。
そんな事より、林道歩きを開始したが、クマが怖い。私を中心に半径1km以内には、人間はいないけどクマはいるはずだ。呼子を思いっきり吹き鳴らす。いざとなったらカプサイシンスプレーだ。
<立派な立ち枯れ>
ブナの幼木の芽吹きは早いが、トネリコの幼木の芽吹きはまだ遅い。
一匹のハムシが、トネリコの新芽にしがみつき、樹液を吸っている。その新芽の傷口が、やけにデカイ。ハムシって、こんなに派手な傷をつけるほど大顎が発達してたっけ?などとぼんやり考えて、2〜3本隣のトネリコの芽を見たら答えが付いていた。
<既に日暮れ>
探していた物がそこに想像したままの姿であった。
トネリコは判りやすい。休眠芽の付き方が特徴的だ。2つずつ90度ずれている。
♂の様子が変なので、上から覗いてみて納得した。
<あ〜ぁ、手で採集できる>
ペアだ。
素手で採集できるオマケ付き。クワ採集は素手に限る。ネット、パラソルも良いのだが、クワ採集は素手が基本だ。
あら、も〜ぉ1つみっけ。
<御馴染みのポーズです>
16:20にて、新芽コルリ採集は終了である。あんな凄い林道は明るい間に通過したい。夜間は危険すぎる。
さて、
トネリコ新芽でのコルリ採集は初めての経験だったので、大変感激した。♀が、樹液にたいしてどん欲なことも判った。今日のポイント美紀の偵察は大成功のようだ。今週末から来週にかけてパラダイスが展開できそうだ。
いや〜ぁ、クワ採集は素手にかぎりますね。
採集結果
キンキコルリクワガタ 2♂♂2♀♀