6月13日(日)

ぢつは、昨夜は樹液夜回りを予定していたのだが、ついつい色々飲んでしまって、イイ気分のまま寝てしまった。
不覚である。
どーせ、週末は天候不順だと、オマケに台風まで来ていると決めつけてしまったようである。

朝起きてビックリ、澄み切った青空が広がっている。採集に行かねばなるまい。まだ、AM4:30だから大丈夫である。
家人を起こさぬように、準備を整え出発する。
先週で、コルリ新芽採集は終了してしまったので、とり合えずツヤハダの材割をしてみよう。
パサートで乗り付けて材割ができる富山のDGへ行くことにする。

早朝の北陸道、な〜も走っていない
<台風一過>  

一路、富山へ向けて高速を移動する。
昨年後半は、怪我のため材割が全く出来なかった。その埋め合わせに、今日の良き日を使いましょう。
夜明けと共に徐々に天候が回復するが、北上するに従って雨雲がまだ停滞している。

あっちの山のブナ林が今日のクワ場である
<天候回復中>

今日は材割りだから、新芽採集ほど神経質になる必要はない。
いざとなったら、雨中材割りもありである。
けど、
先週までのコルリ採集が辛かったので、今日はノンビリ採集で行きたいもんだ。
山間部へ突入する。

そ〜言われても注意しようがない、右のゴーストはETCね
<落石はこりごり>

山間部での工事区間や落石注意の看板を目にすると、必要以上に緊張してしまう。
そうそうあたる訳にはいかないのだが、一度当たると二度目を考えてしまう。
さて、現地到着である。天候回復申し分ない。

左手下が今日のクワ場だ  今週も藪コギだ、先週よりはまだまし
<気合入れて>

今日は時間がたっぷりあるので、じっくり・どっぷりクワ採集につかりましょう。
いそいそと採集兵器を身につけてブナ林へ分け入る。クマ出ないように。
軽く藪コギしながら、赤材を探す。
その前にコルリ材を見つけてしまった。マークは新鮮であり、明らかに今年のものだ。このクワ場でのコルリ採集は成功していない。毎年、先送りになっている。秋になったら材割にてまず成虫を出そう。

簡単に見つかった<・>
<秋に材割ね>

以前、ツヤハダを採集した赤材が見つかる。不思議なキノコ(マスタケ)が生えていてビックリしてしまう。キノコムシは不在であった。
材割り道具を取り出して、ガンガン割り始める。
はれほれは、今回もナタやオノを使用しない。石材ハンマーにてガンガンである。食痕が見つかれば、ナタに持ち替えて慎重に削るのだが。
食痕が出ない、外道の食痕ならあるのだが。
出ない、出ない、マダラすら出ない。

30分間ほど格闘するがダメ
<マスタケ幼菌、食べられそう?>

期待していた赤材に振られてしまい、赤材を求めてブナ林を徘徊することにする。
先週よりは厳しくないブッシュなので安心だ。

時節柄コレ多いですね
<腐生植物ギンリョウソウ>

成り行きとしてブナの立ち枯れを目指してしまう。ここのエリアだけで7〜8本はある。立ち枯れから立ち枯れへ徘徊する途中に何本かの赤材を見つけるのだが、食痕がない、あのツヤハダらしい、節操のない縦横無尽に走り回る食痕。真っ白いベンツマークの幼虫が出ないのである。
興味は、立ち枯れへ移ってしまう。無理のないことだ。

立派なマークだ  そこらじゅうにマーク、ネキまで来る
<立派な立ち枯れ群です>

惚れ惚れとしてしまう立派な立ち枯れである。
立ち枯れの一部が赤枯れしていないか丁寧に探索する。無いぞ赤枯れ。

再びマスタケ
<目茶目立ちます>

このキノコは赤材から発生しているのだろうか?この立ち枯れは赤枯れしていた。けど、ツヤハダは影も形も無しだ。

ここには、ルリとコルリの混生地
<ルリマーク>

以前から目印にしていた立ち枯れを見つける。
この立ち枯れの下手で以前ツヤハダ材を見つけているのだ。
けど、まずこの立ち枯れ材から調べてみる。以前は、350度の産卵マーク材だったのだが、今は見る影も無い。終わった材である。

ひっそりと土に返る
<やっと見つけて>

悲しい習性ですね。赤枯れはないかとガンガンすると、ポッカリ空洞が開き、何やらクワがいるようだ。
ここで採集したクワ幼虫は、ルリとアカアシである。
アカアシ♂を採集してしまうのか?
まだ、6月だというのに。

大顎が出てきました

お〜出てきた、足が黒いアカアシだ

なんで???
<取り出し成功>

大顎がやけに太く、足が黒い変なクワだと思ったら、ヒメオオだった。
まだ、6月だというのに早いぞオイ!

美しい新個体
<富山産ヒメオオ♂52mm>

立派なオスだ。大顎は小ぶりだが体がデカイ。
「こんな筈じゃない」と自己嫌悪に陥りながら、追加個体を求めて更にガンガン進める。
幼虫を5exs追加するが、ヒメオオかどうかは怪しい限りである。
とり合えず自宅にて、手抜きの材飼育へ、いやいや自然状態に近い材飼育へ。

出るには出たが

アカアシだろうな〜ぁ

さて、ここへ来て、未だツヤハダ発見できず、ハンマーの叩きすぎで右手は腱鞘炎ぎみだ。最後の力振り絞って、諦めムードにケジメをつけるため、もう一回りかけてみる。

ブナの幼木を登ってきた♀、羽化直後だろか?  アスファルト道路に落ちてた♂の亡骸

この子達が出るようでは、本日終了だ。
あ〜ぁ、ツヤハダが欲しい。

タニウツギ満開
<小物採集>

ブナ林から脱出して、タニウツギの花で小型甲虫類の採集を試みるが、何も無しなのである。時期が早いのかな?
いつの間にか、天候は大回復しているのにムシが少ない。この時期は、春のムシと初夏のムシの端境期なのだろうか。

小雪のようだが
<晴上る北ア>

ノンビリと帰宅する。天気良すぎの北陸道である。居眠りに気をつけて安全運転だ。

果てし無く続く青空
<福井まで130km>

クワが採れると、二匹目のドジョウを採集に行く。クワが採れないと、悔しさのあまり採集に行く。
来週は、ツヤハダ材割りだ。時期を逸脱しているが、ツヤハダが材から抜ける前に、材割りだ。
さて、何処へいこうまい?

採集結果
 ヒメオオクワガタ(成虫)     1♂   
 ヒメオオクワガタ(幼虫)     5exs           

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