1月13日(月)

はれほれが、かつて愛読した雑誌、平凡社 Anima 1991年6月号がここにあります。非常に優秀な自然史を扱った雑誌でありました。情報量といい映像の独創性といい、廃刊になったのが不思議なくらい現在でも充分通用するしろものです。ちなみに、お値段はM社の雑誌より60円安いのであります。
さて、この6月号に、特集『私の昆虫記』が企画されており、その1つが、荒谷邦雄氏の「○チビクワガタ 木屑で子どもの食事づくり」であります。久しぶりに読んでみると、実に面白い。昨年のルイスツノの採集を思い出さずにはいられません。かといって、そ〜簡単に南紀には行けないので、2003年の初クワは、チビクワとなる訳であります。荒谷氏によれば、丁度今ごろはチビクワガタの第1世代の成虫達が朽木の中で集団生活しているところだそうであります。幼虫は居ない様であります。上手い具合に当れば、10匹や20匹は楽勝であります。
狙いを定めて、としお〜んと共に、雪の北陸路を走りぬけ、兵庫県南部ポイント拓へやってきました。瀬戸内海沿岸はいいですね。雪がない、暖かな日差しは、身も心も解きほぐしてくれます。


<今日のクワ場>

何の変哲もないこのクヌギ林が今日のクワ採集場であります。ま〜ぁ、コクワしか期待できないような場所であります。早速、林に分け入り、落ち葉に埋もれている腕の太さくらいの枝を割り始めます。湿っているのが第1の条件、コクワ材として使えないくらい劣化が進んでいるのが第2の条件で、材を捜し始めます。ありゃ、2本目で出た。


<予想通りのフレーク>

コクワの幼虫より早く、チビ成虫が出てしまい、これは本当に濃いみたいであります。充分に心して掛かりましょう。


<1本目>

予想通り、落ち葉に隠れた湿潤なクヌギ材で、樹皮が硬く、内部は黒フレークと芯が残るものに、チビが潜んでいるようであります。
ルイスツノの材と実に良く似ているのには驚いてしまいます。おまけに、シロアリがこの材には同居しているのである。
この後、条件の違う材を割ってみるがチビ成虫は出ず、乾燥を避けるように、多くのチビ成虫は黒フレークから出てくることになる。


<何本目かの材>

の所にチビ成虫が2匹居るはずです。
こんな感じで、材の中よりチビ成虫が出てきます。


<まとめて出る>

以下、材割り中の色々な映像であります。

  
<コクワの幼虫はリリース、赤いチビ成虫も出る>

  
<これは蛹室>

  
<やはり集団>

手にとってまじまじと見てみました。なかなかカッコイイではないですか。前胸板の張り出しといい、オオアゴの自己主張といい好戦的でしょうか。


<寒くて固まる>

短時間のうちに充分な個体が採集できました。としお〜んも大満足であります。これにて終了しましょう。
ところで、福井県では、チビクワガタの採集例は殆んどありません。今回の採集を参考にして、時期が来たら福井県内でもチビクワガタを捜してみたいものです。意識して採集しないと見つからないクワガタでしょうね。
さて、チョッとだけ寄り道して帰りましょう。


<威張ったふり>

採集結果
チビクワガタ(幼虫)    多数exs 

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