1月4日(金)

正月2日から、日本列島は寒波に覆われている。名古屋では40年ぶりの大雪で、17cmの積雪となった。交通機関は大混乱であり、高速道路は名古屋を中心に麻痺状態である。関ヶ原では47cm、彦根では27cmの積雪を記録しているとテレビは伝えている。この時期、雪を避けるなら紀伊半島のルイスツノしか考えられないようである。しかし、そうは言うものの紀伊半島まで行けないのが現実であり、必然的に雪中材割となる。
さ〜あ、2002年の最初のクワ採集は雪中材割りである。
幸い、妻な人は、まだ実家より帰って来ていないし、当然、2人の子供たちをも連れて行っている。フフフ・・・、久しぶりの独身状態である。装備を整えて、候補地を選定する。岐阜県 飛騨地方 HOLにする。2001年最後の材割に訪れ、ボ〜ズになったブナ林である。ブナの立ち枯れより<・>を捜し、ルリを狙おうという計画である。今年最初のクワ採集はルリクワガタでスタートを切りたいもんだ、去年は確かコクワだった。
早朝4時に自宅を出発し、北陸道にて富山に向かう。路面には雪がシャーペット状に積もっている場所があり、危険な高速走行となる。無事、富山ICに到着し、R41を南下し始めるが、富山の雪の多さにビックリである。さらに、南下するに従い、その量が増えていく。


<積雪1m>

積雪が1m以上となるもの、除雪の徹底には更に驚かされる。ガードレールぎりぎりまで除雪し、アスファルト面から数センチの雪を残してある。けど、雪道には色々な物が落ちている。タイヤチェーン、フロントスポイラー、神戸ナンバーのRV車などなど、走行注意である。
1年ぶりの雪道走行であるが、直にコツを思い出してきた。カウンター、タックインを微妙に楽しみながら、ボチボチ現地到着である。


<現地気温>

現地気温−4℃、曇、風なし。絶好の雪中材割り日和である。目の前には、標高1100メートルのブナ林が広がっている。


<ターゲットブナ林>

スキーウェアーに着替えてから、雪中装備を身に付ける。和カンとストックの出番である。さて、何処まで通用するだろうか?


<雪中装備>

いよいよ、ブナ林に突入するが、1mを越える新雪はなかなか手ごわい。3歩進んでひぃひぃ状態である。立ち枯れを何本か見つける事が出来た。


<こんな感じ>

3本目の立ち枯れに<・>を多く見つける事に成功する。手で押してみると、この立ち枯れ倒れそうである。思い切って、反動を利用して押し倒してしまった。以外にも根元が非常にもろかった。菌がはびこり、Dorcusの幼虫の食痕が見える。


<チョッと見難いけどルリマーク>

困った事に、倒れた枯れ木の表面に新雪がこびりつき、何処に<・>があるのか解らなくなってしまった。仕方なく、怪しい部分をナタで削り始める。材は凍結してはいるものの削れない事は無い。あっという間に、周辺が材フレークでいっぱいになる。


<ルリ食痕>

いよいよ食痕が出始め、テンションが上がるが、肝心のムシが出ない。相変わらず外道しか出てこない。前から後ろから右から左から満遍なく削りまくるが、肝心の虫の姿が無い。気分転換に、さっきのDorcusの食痕を追う事にした。倒木の方からは、黒くなった幼虫の亡き骸が出たものの、切り株のほうからは、見慣れた幼虫が出てきた。

  
<あ〜コクワ>

どー見てもコクワの幼虫だ。嬉しいような悲しいような気分だ。


<こんな感じ>

この後、新雪と格闘しながら立ち枯れを捜すものの美味しい材が見当たらず撤収となる。残念である。
再リベンジとなりそうである。ムシが採れないと悔しくて採集に行き、採れると嬉しくてまた行ってしまう。お目出度い性だ。

採集結果
コクワガタ(幼虫)   1ex

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