10月27日(土)

当初の予定では、FDFより南下して、ルリ・コルリを狙うはずだったが、よーく考えてみると、北上して、北から攻めて行かないと、冬の雪に閉ざされてしまう事に気がついた。北上するといっても、新潟、長野までではしんどいので、富山で手を打つ事にした。10年前に、山岳部の北信越登山大会で訪れた山がある。立派なブナ林が印象的だったので、このブナ林で狙ってみる事にする。
今回も、としお〜んと一緒である。2人で、北陸道を高速北上する。天気は上々であり、雲ひとつ無い秋晴れだ。


<チョッと休憩>

富山で北陸道を降りる。既に、カロナビは退院しており、絶好調である。カロナビお姉さんの案内で、これ以後、目的地へ進む。首尾よく駐車場に到着し、ズルをして、ゴンドラで標高1200mまで一気に移動する。今回は、楽チン採集である。


<例のごとく>

さて、これから稜線伝いに歩きながら、ブナ林へ突入することとなる。最初のブナ林への突入。コルリを捜すが収穫なし。なんだか拍子抜けである。オカシイ・・・。2つ目のブナ林へ突入する。沢沿いで、やや開けた空間があり、空気が流れる。湿潤であり、申し分ない環境である。しかし、<・>すらない。これは、おかしい、としお〜んと2人で首をひねる。乾燥が原因なんだろうか?尾根筋のブナ林なので全体的にやや乾燥気味である。2人の暗い気持ちに反して、山々は美しく輝いている。


<北アルプスの山々>

そんな訳で、午前中は、ボ〜ズ。お腹が空いてきたので、ランチにすることにした。カサカサに乾いたブナの落葉に腰を下ろし、今週もコンビニご飯である。標高は1400mあるが、風無く、快晴であり、ポカポカしていて非常に気分がいい。昼寝ができそうだ。


<1400mブナ林>

北アの映像でも撮ろうと思い、周りを見渡すと、おおっ、立ち枯れ発見! それも、枯れ進んでいて、ナイスである。早速、<・>を捜すと、あるある、付いている。今日初めての、クワな話となる。


<一本目の立ち枯れ>

早速、<・>の付いたブロックを素手で取りだす。十二分に朽ちているので、成虫が出る可能性が高い。


<古びたマーク>

例によって、立ち枯れ本体をとしお〜んが削り、ブロックをはれほれが削る。前回、SYAで、成虫を削り出した材と似ているので、期待が持てる。


<ビンゴー、ルリ♂>

予想通り、ルリの成虫が出てきた。いきなり♂とは嬉しい。やっぱり、古い<・>朽ちた材には成虫が入っている。午前中のクラ〜イ気分を一気に吹き飛ばしてくれた一発である。


<別角度からもう1枚>

更に削り進むが、残念な事に、幼虫しか出てこない。結局、1♂のみである。しかし、希望が持てた。ルリ中心に立ち枯れを捜す事にする。


<ルリ幼虫のお尻>

登山道の脇に、大きな立ち枯れを発見する。先ほどのものほどは朽ち方が若い。<・>がないかと、舐めるように樹皮を観察すると、(◎)がるではないか。これは、Dorcus系のマークだ。周辺の樹皮をゆっくり剥がすと、母クワが出てきた。アカアシである。


<Dorcus系(◎)マーク>

力尽きたのか、既に果てていた。合掌!


<産卵直後に果てたらしい?>

この立ち枯れには、<・>があったが、新鮮な若いマークだったので削らず、他を探す。3本目、4本目、5本目と立ち枯れを見つけるが、いずれも新鮮な若いマークであり、試しに少し削ってみると、案の定、若齢幼虫が出てくる。どーも運が悪いのか、捜し方が悪いのか、成虫が出ない。
ルリ・コルリの材割をしながら、下山を始める。立派なブナ林を延々と標高差700mを下る。ルリ<・>はあるが、若くて、駄目である。再来年辺りが旬かもしれない。そんな折、よーやく、としおーんがコルリ<・>を見つけて幼虫を出す。


<下山中>

漸く、平地に降り立ち、駐車場に向かい農村をショートカットしていると、小さな貯木場にでた。直径1mはあろうか、立派なミズナラ、ブナの材が転がっている。よーく見ると(◎)が付いているではないか、さすがに削るわけにはいかない。
さてさて。疲れ切って、パサートに到着する。今日はとても満足できる結果ではないので、景気ずけにラーメン屋に寄って帰ることにする。カロナビお姉さんのご紹介で、2件目のお店に入る。激辛タンタンラーメンである。これがまた美味かった。
さて、次回も富山である。リベンジを果たすべく、クマの出そうな奥地へと向かい、帰りに激辛タンタンラーメンを食べて締めよう。

採集結果
ルリクワガタ(成虫)    1♂
ルリクワガタ(幼虫)   4exs

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