10月16日(火)

不安定な空模様を気にしながら、としお〜んを拾いにJR武生駅に向かう。ようやく、カロナビが退院し、何となくパサートの運転にも賑やかさが戻っている。カロナビが無かったときは寂しかった。
さて、今日の目的はFDFのブナ林でのルリ・コルリの成虫材割り採集である。時期的に早いと感じたりしたが、遅くなると寒いので今日になったわけだ。はれほれとしては、材割で♀しか出していないので、♂を出すのが今日の最大の目的である。目的地の駐車場に到着する。当たり前だが、この平日に他に駐車する車は一台たりともない。身支度を整えて登山道を登り始めるが、不安定な空模様が気になる。
今年の6月下旬に、この駐車場で、ライトトラップをした。その時は、遭難騒ぎに巻きこまれて散々だった。動けなくなったおばあちゃんの元まで、夜の登山道を登り、水と食料と防寒具を渡した。丁度ここで、渡したんだと、思い出していたら、傍らにブナの立ち枯れがあるではないか。ナイスだ!


<絵に描いたような立ち枯れだ>

さっそく、<・>の確認をする。ベタベタである。先ず、ワンブロック切り出し、はれほれがそれを削る。としお〜んは立ち枯れ本体を削る。あっ、出た。立て続けに1♂1♀を出す。いとも簡単に出る。当たりの立ち枯れ材のようだ。としお〜んが次から次と成虫を削り出す。相変わらず凄い。


<無理やり起こされたルリ♂>

まだまだ先が長いブナ林なので、としお〜んを残して先に進む。再び、デカイブナの立ち枯れを見つけるが、まだ若いようだ。根元にホコリダケがある。


<ホコリタケ>

沢スジから尾根筋へと道が変わる。とたんに乾燥が激しくなり、立ち枯れ材は、あるにはあるが、乾いていて硬くて歯が立たないものが多くなる。それでも、倒木の下半分は、湿潤であり、<・>がベタベタである。


<ルリ♀は漆黒>

この辺で、としお〜んが追いつく。としお〜んはガーバー、はれほれはサバイバルナイフで倒木を、削る、削る、削る。


<脳裏に焼きついて離れないマーク>

今日は、成虫ばかりの材割りかと思いきや、久しぶりに幼虫を出す。不思議と、成虫が出たあとから幼虫が顔を出す。大切に持って帰ります。


<ルリ幼虫です>

ルリ材割りで楽しい思いをしながら、登山道標準タイムの2倍かかって、山頂部に到着する。相変わらず、不安定な天候であり、風が強い。標高1000mであることを肝に銘じながら、防寒をしてから、2人でコンビに弁当をほうばる。美味しい!
雨が降り出すまでそんなに余裕は無いはずだ。さっそく、お目当ての1000mブナ林へ分け入り、コルリ中心に材割を進める。5月に来たときよりブッシュが激しくて思うように移動できない。ようやくたどり着いたブナの根元の落枝を適当に拾い上げ、かたっぱしから削る。<・>の確認はいちいちしない。


<先ずはコルリ♀>

不思議と幼虫は出ず、成虫しか出ない。ふと傍らを見ると、コルリ材が5〜6本綺麗に山積みされている。お〜、これは、5ヶ月前に私が削り終えたものをなんとなく積み上げておいたものだ。懐かしさの余り削ると、♂がいきなり出る。5ヶ月前に見落とした個体か?


<5ヶ月後同じ材で成虫を出す。コルリ♂>

なんとなく間抜けな話だ。取り合えず2♂♂2♀♀を確保したところで、辺りが急に暗くなり、さっきまで吹いていた風がやんでいる。ヤバイ!ここで雷雨に降られると、折角の楽しい採集が台無しである。直に、としお〜んを探し出し、ブナ林から脱出する。既にガスが掛かり始めている。チョッと不気味・神秘的かな?標高を下げて、天候の様子を伺う事にする。標高を200mほど下げると、気温が上昇し、再び材割りモードとなる。再び、ルリ立ち枯れ材を割り始める。午前中と同様に、ブロックを切り出し、サバイバルナイフで丁寧に削ると、成虫が出てくる。


<左右に食痕とフンが見える。ルリ♀>

地べたに座り、鼻歌交じりに材を削るとルリが出る。小さな発見、大きな喜び!


<やはり♂がイイ>

立ち枯れ下部からは多数のルリ成虫が出た。試しに上部ナタを入れると、Dorcusの食痕が走る。硬い材を苦労して割り出すと、大きい幼虫が出る。


<アカアシくん?>

本当にアカアシくんなんだろうか?来年のお楽しみである。アカアシくんの割には、割り出した場所が立ち枯れ上部なのだ。


<物寂しいブナ林>

てな訳で、実に楽しいルリ・コルリ材割でした。次回は、南下の予定です。

採集結果
ルリクワガタ(成虫)    3♂♂3♀♀
ルリクワガタ(幼虫)   6exs
コルリクワガタ(成虫)  2♂♂2♀♀
アカアシクワガタ(幼虫)  6exs

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