9月23日(日)
9月の3連休の使い方は、人それぞれである。はれほれのお袋さんは悪友と谷川岳に行き、職場の同僚の1人は、はれほれにそそのかされて北ア槍ヶ岳に向かった。そして、はれほれ一家は奥越のブナ林へハイキングに出かける事になったのである。勿論、提案者ははれほれである。
さて、目的地の駐車場で身支度を整えて、林道を歩き始める。ヒメオオ目でのルッキングをするが、影も形もない。アカアシすらいない始末である。やがて、林道が切れ、登山道を歩き始める。ブナ林を歩くと心が安らぐ。
<母と娘>
やがて、池の辺に出る。何処までも静寂が支配している。4人そろって休憩していると、オオアオイトトンボが風に流されて大量に飛んできた。
<オオアオイトトンボ>
30分間ほどフリータイムにして、1人でブナ林の奥へと分け入る事にした。最初に目に付いたブナの立ち枯れを目指して進む、比較的歩きやすい林床だ。樹皮がめくれたところにルリ<・>マークを捜すと、直に見つかる。早速、ナタで削り始める。乾燥している白枯れの柔らかい材である。皮を削ぐように削り進む。食痕や蛹室らしきものが現れるが、肝心のムシがいない。
<マークはベタベタ>
いきなり、小さな空間に変なムシが入っている事に気がつく。危ない危ない、見失うところだった。直立しているブナである。ムシを落としたらアウトだ。ピンセットで、慎重に取り出してみると、またもや♀だ。
<材割ではまだ♀のみ>
ルリの♀だ。コルリの♀と全く区別がつかない。
<美しいブロンズの輝き>
地味だが、非常に美しいブロンズの輝きを放っている。こんなに早い時期にPlatycerusを割り出しちゃっていいんだろうか?
さて、ユウキくんは、トンボ採りであり、妻な人とミズキちゃんはドングリ拾いである。
<今日の収穫>
ブナ、トチ、ミズナラの種子を少々頂き、自宅にて発芽させる事にする。出来れば、子供たちと一緒に大樹へと成長して欲しいもんだ。
<これは毒キノコのツキヨダケ>
林床のあちこちに子実体が多く見られたが、ブナ林を代表するキノコの1つがツキヨダケである。実に美味しそうな雰囲気なのだが毒である。
え〜、自然と目一杯触れ合ったはれほれ一家は、帰路につくことになった。
<最後に橋を渡り駐車場へ>
ブナ林に別れを告げ、パサートで駐車中を出ようとすると、山仕事を終えたお爺さんたちが数人集まり談笑している。その中の1人の手にはなんと、真っ赤なウィンナーが数本付いた変てこな植物が握り締められているではないか。ひぇ〜、ツチアケビだ〜ぁ。すぐさま、クルマを停め、デジカメ片手に、お爺さんに、「すいません。それの写真を撮らせてもらいませんか?」といきなり話しかけると、「これ、欲しいんかね?」 いきなり逆に聞かれて言葉が詰ったが、「そうですか、頂けるとありがたいです。」 わ〜、うれぴ〜。
<腐生植物の一種ツチアケビ>
今日は、めちゃくちゃついている。ファミリーサービス、妻な人へのご奉公はやんなきゃ!きっと、必ず見返りがある。
さて、このツチアケビどないしまひょ?
採集結果
ルリクワガタ(成虫) 1♀
ツチアケビ(果実)
ドングリ色々(種子)