8月28日(火)

本当に、朝夕めっきり涼しくなって、かつての35℃の猛暑が、ウソの様な最近のお天気である。季節は、夏から秋への切り替わりであり、天気情報を見ると、秋雨前線の活動が確認できる。夏クワから秋クワへの切り替わりでもある。
先週土曜日のヒメオオ惨敗の精神的ショックは大きく、完全にヤナギ病である。ため息しか出てこない。仕方なく、昨日、ピンポイントのヤナギで1♂1♀の初物ヒメオオを確保したもの、何か満たされないのだ。週末の天気は、雨雨であり、本日、お休みを頂いて、出撃する。
場所は、予め目星をつけていた石川県ZFである。一度も行った事がない新規開拓の場所であるが、カシミール3Dで確認すると、地形的にも標高的にも申し分ない場所である。大いなる期待を持ってパサートを走らせる。例によって林道入り口のゲートが閉っており、ここから歩く事になる。再び、フル装備を背負い、長竿を持ってのウォーキングである。今回は、スピードを上げ、ひたすら目的地へ向かう事にする。全身汗まみれだが、初秋の冷気がそれをなだめてくれる。
目的のポイントについて、初めて雰囲気のあるヤナギをルッキングする。お〜、いるやんけ。


<左下の黒い塊>

めちゃんこ目立つ枝に黒い塊がある。赤い塊でないことを祈って、ネットイン!

  
<今日の50mm>

よーく見るとメスもいる。けど、落としてしまう。とり合えず、目的のクワが採れて、一安心である。それも、♂で、立派なサイズである。先週みたいにボーズだったら、再起不能だ。今日は、2桁狙えるかな?
周辺の環境を眺めると、やけにブナの立ち枯れが多い。これが発生木になっているのだろうか? ゆっくりルッキングしながら先に進む。ヤナギ並木の最後の木に黒い塊を発見する。今度は余裕を持って映像を撮り、ネットの差し出し方を充分に検討し、クワの落下予測を計算し、確実にネットイン!


<目立ちたがり屋の黒い塊>

ネットインしてからペアである事に初めて気が付いた。さっき落とした♀のリカバーだ。


<仲良しクワ>

それにしても、♂がでかい。ヒメが付いてもオオクワガタだ。これにはチトおどろいた。


<今日の55mm>

測定してみると55mmもあり、マイギネスである。去年の記録は、52mmだった。この産地のヒメオオは、一様にビックサイズなのだろうか?
次の個体で確かめてみよう。


<再び黒い塊が・・・>

再び、オスを発見する。慎重にネットを差し出すが、なかなか落ちてこない。そのうち、薮の中へ落下してしまった。慌てて、捜索するが、全く見つからない。去年の52mmは、これで見つけたのだが。5個体のうち2個体も落としてしまった。40%のミスである。これは、デカイ! 何とか挽回しなくては。
さらに進んで、河原近くで、ヤナギに付く個体をネットインしたら、アカアシだった。ガッカリである。当然、即リリース。


<ヒメオオと棲み分けしている君達>

これ以降、クワの姿は全く見られなかった。見つけられなかった。太陽光線が上から差し込むと、どうも見難い。光線の具合を上手に計算すると、まだ見つけ出せそうだ。そんな事より、また、アニマルウォッチングになってしまった。


<3匹中逃げ足の遅い君>

ニホンザルにビビリながら、帰路につく。足どり軽く、林道をひた歩くと、ブナの倒木がある。蹴りを1発入れると、食痕らしきものが見える。止せばいいのに、ナタを取り出し、材割を始めてしまった。材割がよっぽど好きみたいだ。


<すぐ出た幼虫>

それで、また、すぐに幼虫が出るもんだからもう止まらない。

  
<蛹室から出たアカアシ♀>

蛹室は、実にびみょ〜な場所に作る事がわかる。これだったら、羽化後、体が固まり次第、外界へ即、脱出できる。
ルンルン気分で、パサートに戻り、カロナビで、自宅に向けて、お姉さんの案内で走っていると、いきなりパイロンが並び、とある駐車場に誘導されてしまった。検問のようで検問でない。陸運局主催の違法改造車のチェックのようだ。チェックしている人たちはなんと、民間のメカニック達であります。ヨトタ、日産等とデカイネーム入りのつなぎを着たお兄さんたちが5〜6人ほどで、パサートを目視していくのだ。ホント、ご苦労様です。初めて見たもんですから、ついつい、映像を頂いてしまいました。


<風景その1>

採集結果
アカアシクワガタ(成虫)   1♂1♀(リリース)
アカアシクワガタ(成虫)   1♀
アカアシクワガタ(幼虫)   1ex
ヒメオオクワガタ(成虫)   2♂♂(50・55mm)1♀(35mm)

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