5月17日(木)

平日なのだが,午後からお休みを頂きブナ林へ行くことにする。


<今日のブナ林>

今日は時間がないので,前回みたいに登山採集は出来ない。パサートで1000mまで登れるWRC峠に向かう。この峠のブナ林には,去年の12月に材割りで訪れて以来,5ヶ月ぶりである。その時,アカアシ幼虫だと思って採集した個体が,ヒメオオクワに化けてしまった。2匹目のドジョウを今回狙うのだ。さらに,コルリの新芽採集も出来れば上出来である。
さて,一気に1000mまで駆け上り,便所の下の倒木を割り始める。しかし,ナカナカ出ない。食痕も少ない。ようやく1個体が出る。


<小さいぞ>

アカアシorヒメオオなのだが,小さい,ひょとするとコクワか? 去年の材割りの状態と異なるのが気になる。オニ??? さらに,割り続ける。もう1つ出る。


<さらに小さいぞ>

さらにちんこい個体が出てきた。これは,スジだろう。
倒木・切り株・埋没枝など,いろいろ削ってみるが出てこない。疲れてきたので,気分転換にコルリ材を探してみた。


<安心・安心>

<・>を見て,ほっとした。試しに削ろうとすると,便所の方から,ご老人が声をかけてきた。
ご老人「クワガタですか?」
はれほれ「はい,クワガタ採集です。なかなかとれません。」
「うちの息子も集めていて,あっちの方で沢山採ってるよ。」
コルリ採集者がいるみたいだ。少々焦る。
「そうですか,じゃあ,息子さんのいる方へ行ってみます。」
ヒメオオの材割りを諦めて,便所とは反対側の尾根を歩き始める。快晴・風弱く・気温高い。
ブナの大木は,既に新芽がなく緑葉が生い茂っている。2〜3mの幼木にはねじれた新芽が多く,この辺をルッキングする。
アッという間に,枝先を歩いているコルリ♂や飛んでいる個体を見つける。新芽採集って簡単ジャン。
飛んでいる個体は,空中でネットイン。枝に付いている個体は,ヒメオオ採集の要領で,少しつついて,ネットに落とす。半分以上,ネットの外に落としてしまう。20o程度の小さいクワガタの採集とはいえ,ヒメオオの採集と同じ感覚である。ちなみに,ヒメオオを落とすと,ボテッ,ボトッてな音だが,コルリは,カサ,シャカてな音である。落ちた個体は当然いくら探しても見つからない。

  
<ネットイン>

楽しい新芽採集が始まった。コルリ♂は何処からともなく飛んできて,小枝につかまり盛んに♀を探しているようだ。


<先端にいる♂>

♂ばかり採集する。新芽に潜り込んだ♀と求愛行動をする♂の写真を撮りたいのだが,全く見つからない。
やがて,クワな人が向こうからやってきた。挨拶をする。さっきのご老人の息子さんだ。いろいろ教えていただく,コルリ♀はなかなか採集できないようだ。
再び,クワな人がやってきた。挨拶をする。この人も中京方面からで,ここは,コルリのポイントとしては有名らしい。はれほれが,福井から来たと告げると驚いていた。
いずれにしても,平日にクワ採集とはただ者ではない。(他人のことは言えた立場ではない。)
そうこうしている間に,風向きが変わり,涼しくなってきた。pm3:30頃を境に,急激にコルリ♂の活動は衰えた。流石に高山種は,天候に敏感である。


<お世話になったブナ>

青空をバックに,クワを探すのは,気分がいいもんだ。こんなに新芽採集が楽しいものだとは思わなかった。びょ〜きになるのも無理はない。
さて,撤収である。コルリ♂のみなさんありがとう,♀のみなさん今度お会いしましょう。

採集結果
コルリクワガタ(成虫)      11♂♂
アカアシクワガタ(幼虫)    1exs
スジクワガタ(幼虫)       1exs

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