4月22日(日)

コルリクワガタの材割り採集のため、嶺南東部のBON峠付近のブナ林に向かう事にする。もちろん初めての採集地である。新規開拓であり、期待も大きいが、不安もいっぱいである。先週のTCH峠より、幾分標高が高く、立派なブナ林が期待できる。今回より、捕中網を持参する事にする。成虫が採集できれば、これほど幸せな事はない。
さて、敦賀ICまで高速移動し、R161を南下する。久しぶりのR161である。3ヶ月前は、大雪中で大変な目にあった。今では、その頃の面影はなく、新緑が映える美しい国道である。予定の駐車場に車をとめ、今日の山を見上げてみる。


<今日の採集地>

なんだか、ショボイ感じの山で、少々拍子抜けである。本当に、ブナ林があるのか心配になってきた。
装備を整えて登り始める。結構急な斜面なので、うつむきかげんにマイペースで足を運ぶ、周辺は、典型的なコナラ2次林であり、コクワしかいないだろう。ひたすら登るのみである。足元にこんなものが。


<カンアオイの新芽>

ギフチョウの食草であるカンアオイじゃあ〜りませんか。卵が付いていないか、反射的に、葉を裏返してしまった。付いていない。一寸、嬉しくなり元気が出る。さらに、ひたすら登る。今度は。


<ミツバオウレン>

ミツバオウレンの花ですね。ブナ林が近い証拠だ。さらに、うつむきかげんで歩いていると。


<シュンラン>

久しぶりのシュンランだ。マニアに見つかると、持ち去られてしまう(人のことはいえないね)。今日は、ネイチャーウオーキングだな〜あ。下を見て歩くとイイ事がありそうだ。


<イワウチワ>

さて、標高600m付近から、ブナが出始めた。イイ感じである。沢沿いの斜面にイワウチワが群生していて、花を付けている。何となく、窪地、湿っていて、北斜面。<・>マーク探し開始である。

  
<うお〜、付いてるジャン>

いきなり、<・>を見つけ、削り始めるが、幼虫を2つも×にしてしまう。一体何なんだ!

  
<たのむから成虫になってくれ〜え>

ちまちま削って、3つ幼虫を出す。相変わらず、ちんこい。実に地味な採集だ。成虫が出れば、華やかなんだが。出ないんだな〜あ。
あんなに沢山の<・>があって、幼虫が少なく、おまけに成虫が出ないということは、コルリの卵と幼虫期における死亡率は、他のクワと比べて、きわめて高い事になる。その分、メスは多くの卵を生むだろう。更に、何らかの原因で死亡率が下がると、コルリ大発生、タコ取れパラダイスなどと、くだらない事を考えながら、さらに歩いていたら、こんなもんが・・・。


<骨だ!>

職業がら、ラッキーという言葉しか頭に思い浮かばなかった。多分、タヌキかな? ハクビシン? アナグマ? 当然、持って帰って、クリーニングして、箱に入れるつもりである。自然保護センターのMRさんに鑑定していただこう。いや〜、実に見事に白骨化している。雪が解けてから、この登山道を歩いたのは、はれほれが初めての様だ。
700m付近で再び立派なブナ林が出現する。ここにも<・>があり、幼虫1頭をゲットする。倒木に何回か鉈を入れてみるが、中型のクワ達の痕跡は全くない。不思議だ。時間がきたので、ここで引き返す。ナカナカ良いブナ林であり、好感が持てた。あと、2回ぐらい来ると、ここのブナ林の全体像がつかめそうだ。

採集結果
コルリクワガタ(幼虫)  4exs
骨(不明)         1ex

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