「甘酒」

 昔は、どこの家でも甘酒を造った。

 さして、甘いものなどない時代である。おいしかったー!

寒いときに、熱いのを音を立ててすすり込むとき、甘さや温かさだけだなく、多くの兄弟と両親・祖父母の温もりに包まれていたのでしょうか?

 

 50年余を経たいま、生活環境や溢れる嗜好品は当時の状況と比べようもありませんが、あらためて当時の味覚を呼び起こし、なつかしい想い出に浸ってみたいものです。

 

 確か、あの頃はコタツの中に“甘酒”の仕込みが入った甕があった。

 兄弟も多かったから、みんなが足を入れるとコタツの中はイッパイトとなる。

 足の行くえにチョウド甘酒の甕があると、チィーットモ温かくない。

 そこで、兄弟が喧嘩をする。

 延々とやるときもあるが、誰かがウマク諌める。

 しかし、冬の間に、何回もコタツが壊れた。

 

 自動販売機で甘酒を買うが、当時の“味”には程遠い。

 手作りの「懐かしい味」を再現してみましょう!

 

 仙人堂住人 坂井 留美子

 

作り方

 

材料

  もち米        カップ 1

  米こうじ       200g

  炊飯ジャー

 

 1 もち米は、焚く30分前に洗い、水カップ1。五分の二(水は4割増し)で炊く。

(飯米の場合は、一晩水に浸けておく)

 

 2 米こうじは、細かくパラパラにほぐしておく。

 

 3 炊き上がったの1は、木シャモジでかき混ぜて空気にあて、指が入れられるくらいまで冷まし(70〜80℃)、米こうじを丁寧に混ぜ合わせてジャーに移す。

 

 4 ジャーで保温して発酵させる。

米に芯がなくなったら(8時間程度が目安)出来上がり。

 

 5 出来上がったら加熱して発酵させる。

 6 小分けして冷凍庫に保存する。