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絵はここからもらいました。

「髪結いの亭主」



 うーん「髪結いの亭主」ね!おもしろかったねえ!

しかしあの映画を見たあと、なんと私が思いだしたのは、伊丹十三監督の「ひまわり」でした。

 監督自身が「ラーメン・ウエスタンです」と語ったのとは少し違って、その他のエピソードの中では、”食べる”ということと、人間が持っているそれ以外の感覚、感情の融合した瞬間を見せてくれたのでした。

 一番印象深いのはやはりカロヤンアポジカの○○○○(うーん名前忘れた)と黒田福美の「あやしい男女編!」ですね!。性欲と食欲ってのは人間にとって一番”融合”してほしい感覚なんだな、うん! 女のカラダを(ちょっとイヤラシイけど)舐めまわした時の味はやはりとろけるようなアマーい味がしてほしいものです! 口に含んだ生卵の黄身をキスをしながら口移ししあうというのは、唇の官能的な感覚と黄身の食感がない交ぜになるという、(それを映像で映し出すというのがまた新しい感覚表現だ!)見ていてぞくぞくするシーンでありました。

 あと、電車の線路際のアパートの2階に住む「貧しそうな一家編」では、母親が病気で死にかけていてまさに臨終寸前に、「めしをつくれ」と井川ひさし扮する父が檄を飛ばすと、母は最後の力を振り絞ってチャーハンを作りました。父と子ども3人はそれをかき込むように食べるとその間にも母は臨終の時を迎えます!かあちゃんが死ぬ間際に作ったチャーハンはどんな味だったのでしょう?

 少し変わったところでは、藤田敏八さん(最近この人の映画見ないけど、昔は好きだったんだけどなあ)の「歯医者編」では、歯が痛くてどうしようもないときに電車に乗っているのが、電車が何百キロものスピードが出ているように映し出されます(感じが良く出ていた)。そして歯医者に行って治療を受けると、ムチムチッとした魅力的な看護婦さん?(ていうの?)がそばでお世話してくれて、胸の谷間が見えそうだったり、やわらかなフトモモに手が触れたりしてとってもうれしいんだけど、歯の方はドリルを突っ込まれてあのチュイーーンという音でもって削られてて、うれしいやら痛いやらこそばゆいやらという五感のくすぐられる思いが体験できました!!


 で、なんでパトリス・ルコントで「ひまわり」かというと、小さい頃理髪店のオネエサンにあこがれてて、髪を切ってもらいに行くと、そのあこがれのオネエサンに頭を触られて、髪を切ってもらえる(頭を触ってもらうのって本質的に気持ちいいんだな)というのはまさに至福の喜びではないかと思うわけです。ここに様々な感覚のクロスオーバーを見た私は、ついつい「ひまわり」を思い出したというわけです。それにしても大人になって(やはり)「髪結いの亭主」っていうハマり具合がすごくいいよね!

 私もフレンチスタイルが好きなのであった! ヌーベルバーグといえば、そうゴダールですよね!バザールでござーるじゃないよ! (それでは誰かからの”ゴダールについて”を期待しつつ)さようなら。勝手にしやがれっ! ('95.7.30)


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