行者小屋〜赤岳展望荘



地蔵尾根をひたすら登り、見通しの良い場所に出た、ふと見上げると先程のとがった岩が近くに見えた、稜線は近づいているようだ。





ドコモのmovaでメールが飛んだ。

10:42
只今、地蔵尾根登山中
久々に下界が見えたので、携帯を出したら電波をキャッチ出来ました。

こんなことをしている場合ではねぇ。
では。 (^0^)/



登りの傾斜もきつくなってきた。

手すりをつかみ、重心を足の下に持って行く、しっかり踏みしめもう一方の足を踏出す、またゆっくり重心を移す。


先は長い、じたばたしてもどうなるものでもない、ただただ一歩を踏みしめる、それしかない、それだけでいい。



見下ろすと行者小屋は直ぐそこだった、大変な思いをして登っているのに、たったこれだけか。



赤茶けた岩肌がむき出しになっている、緑も付かないほどの急登が続く。

頭上の岩の向こうには空しかない、稜線が近い。



荒涼とした風景の中にしっかりと根付いている、今日だけ咲いているのではない、雨の日も、吹雪の日も、嵐の日も咲いているのだ。

こんな険しい所は、一刻も早く通り過ぎたいと思うのに、シンジラレナーイ。



赤岳から阿弥陀岳につながる見事な曲線、スキーで滑り降りたらどこまでも飛んで行きそうだ。

(・・・そんなバカな)



奇妙な岩が突き出ている、溶岩がポタポタ落ちて積み上がったのか、時と風化のいたずらか。



イグアナが頭をもたげているようにも見える。



赤岳展望荘



「地蔵の頭」
標高 2705m (約)

ようやく稜線上に出た。



真正面に赤岳が見える位置まで上がってきた。



今回の登山で初めて出会ったコマクサ。



行者小屋が小さく見える、その奥に、朝から苦労して登って来た南側の谷間が見える。



赤岳展望荘 到着

標高 2715m (約)
気温 29度 (腕時計)


風力発電の風車でした。



山荘のテーブルで一休みしていたら、目の前に赤トンボが羽を休めている、こんなに近づいても逃げない、里のトンボより警戒心が弱いのだろうか。


一息入れたら、いよいよ今回の最高峰「赤岳」にアタックだ。