峨山韶碩禅師の頂相(福井県指定文化財)
   (がさんじょうせきぜんじのちんぞう)

      

通幻禅師のお師匠様で、大本山総持寺二祖の峨山韶碩禅師の頂相(肖像画のこと)です。峨山禅師は南北朝時代を代表する禅僧のひとりで、瑩山禅師の弟子。この頂相は円窓内に上半身部を左斜めに画いた小幅なもので、水墨画法による淡白な画趣であります。寺伝では、通幻禅師が大悟の際に、その印可証明に峨山禅師から与えられたものといわれております。また、横浜の総持寺にも同様の頂相がありますが、龍泉寺のものを写したものと推定されます。上の部分の賛は「幻人は幻識し、処々最も親し。古えより霊妙、吾にあらず人にあらず」と読むことができますが、これは、後世江戸時代になって書き加えられたものです。本図は峨山禅師の最古の頂相として極めて貴重な資料といえます。                                    
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