さんたさんがやってくる日

12月に入ってまもなく,子供たちはサンタさんにプレゼントのお願いの手紙を書いた.

智(小3)は「デジQ(ほんたいとりもこん)」芳(幼年長)は「がおあるまじろ」
父母は両方とも  「何それ ???」
クリスマスが近づいてくると,窓にいっぱいに何人もの折り紙のサンタさんが現れた.

さて,23日の夜,子供たちは自分の部屋に基地を作った.
「今日はさんたさんに会いたいから自分の部屋で寝る!」
さっそくおふとんを引き,部屋の入り口のドアと窓には鈴をつけてサンタさんがきたら目がさめるようにした.おふとんのまわりには目覚まし時計とサンタさんと食べるおかしとサンタさんと記念撮影するカメラ.そしてお礼の手紙にお話することまで考えている.

翌朝,子供たちはがっかりして起きてきた.
芳 「さんたさんこなかったよう」
父 「だって今日がクリスマスイブだろ?じゃ,サンタさんはきっと明日くるよ」
智 「え〜去年さんたさんが来たのは24日だったよ.本当にきてくれるのかなあ?」
父 「う〜ん,そればっかりはねえ・・」

今日の日中は買い物に出かけ,今夜も自分たちの部屋で寝ようとおやすみを言っていった子供たち,しばらくすると笑顔満面で走ってきた.「さんたさんもう来てたよ〜!」サンタさんは彼らのおふとんにプレゼントを入れていったらしい.
さっそくお願いしていたおもちゃを開きつつ,「さんたさんと会えなかったよう」とちょっと残念そう.

ふたりともきらきらの眼をしておもちゃに取り組んでいると思っていたら,ぽつりと言った.
芳 「ねえ,さんたさんがまほうがつかえるのなら,ぼくたちがあそんでいるところみているかなあ?」
智 「う〜ん・・・? でも来年はちゃんとさんたさんにお礼を言おうね」

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