ドラゴンズ−タイガース 9回戦

恒例のドラゴンズ−タイガースの北陸シリーズ.5月の終わり,例年ならばタイガースは消化試合に入りかけている時期だが,今年は何と首位攻防.毎年出かけてきているけれど,今年は母の気合が違う.荷物はもちろん年代物の黄色いバット.

会社が終わって県営球場へ急いだが何とチケットは売り切れ!毎年来ているがこんなことはじめて.運良く観戦をあきらめた同僚にばったり会い,チケットをゆずってもらう.外野席に入り,観戦をあきらめた訳がわかった.ぬかるんだ土手にりっすいの余地もない.いまから入っても立ち見でもグラウンドがみえるような隙間はないというわけだ.こんななかで,子供たちと母に合流できたのは本当に幸運.

外野スタンドで人の合間を歩いていて,こどもたちを見失う.子どもの名前を呼ぶと,知らないおじさんが ”どの子だあ?” “タイガースの帽子かぶった子ですう!” ん?まわりは大人まで縦縞の帽子ばかり・・・.少し先で”この子かあ!”芳が抱き上げられている.

試合はヤマモト−ヤブの両先発ががんばっている.うしろのおじちゃんに聞くと,“うーん,でもヤブはいまひとつかなあ.” 予言のとおりヤブはドラゴンズに先制点を許すが,中盤タイガースもがんばってやっと同点に追いつく.

さて,翌日も学校に幼稚園.母はそろそろ帰ろうと言いだすが,このときばかりは子供たちと父が共同戦線.“ふうせん飛ばすまでいようよ.”
試合も終盤.楽しみにしていた風船飛ばし.智のふうせんは渦のように急上昇したかと思うと急に目の前に墜落し,智わあっと泣き出す.見かねてうしろのおじちゃんがふうせんをくれた.

さて,スタンドから聞こえる歓声に後ろ髪をひかれながら帰路につく.
子供たちは車に乗るとすぐバタンキュー.試合の方は入りの悪い遠くのラジオをやっと聞いていると,ドラゴンズのサヨナラ勝ち.母がっかり.

後日タイガースは一度は首位に立つが,その後の成績はご存知の通り.智は ”ぶろあーずもあめりかかえっちゃったしな.” なんておやじのような事をいう.
成績には寛大なタイガースファン,子どものころからのこんな経験で育てられてくるのか. (99.8)

 

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