麻那姫湖青少年旅行村


ここは地元では中島公園という方が通りがいい.大野市内で買い物をし,黄金色の田園風景を真名川上流にむかって走る.
道が山に分け入るとすぐ真名川ダムが見えて来る.ダム湖に沿ってさらに南下し,ダム湖もつきるあたりに広大な芝生の公園が見えて来る.やわらかな日差しの中,広大な芝生に適度な樹木.公園内を流れる川.点在するテント.都会から来た人にはこの光景だけでいちころだろう.

入村には車1500円の管理費が必要だが,そのほかには無料.入村して管理事務所でキャンプしたい旨をつげると “どうぞ,無料です” とあっけなかった.(有料の区画サイトもあるが,混雑期以外は特に必要ないだろう)

とにかく,芝生部分(車乗入れ禁止)以外は自由にやってくれということらしい.当然,in outの時間規定もない.U字溝が点在していて,これも自由に使用できる.みな公園内の道路沿いの思い思いの場所にテントを張っている.ただし,トイレと洗い場が少ないので注意が必要だ.我が家は出口近くの小さな川の合流点横の場所を選んだ.ところどころ雑草の生えた土のサイト.土がかたくペグは刺さりにくかった.

場所を決めると子供たちはさっそく川に入りたがる.何とか設営が終わるまでは我慢させ,夕方の虫の総攻撃の時間になってしまったが川に入る.この公園はちょうど3本の川の合流部分にあるので,そのなかでくるぶしあたりまでの深さのところで遊ぶ.川底の石をならべてダムを作るといっている.ちょっと大きな子供は川に入って泳いでいるようだ.ただし,この公園,地元では虫が多いことでも有名.真夏の夜は半袖が着れなかったとか.親子とも“ぶど”にくわれて足がかゆい.

智がおじいちゃんに“目がテン”の録画をたのみに電話しにいくというので,暗くなった公園内を歩く.色とりどりのテントが軒をならべ,みな思い思いに食後のひとときを過ごしている.楽しい.新しいランタンがほしい父はそればかり見て歩く.夕食は大野の定番“星山の焼き肉”とサラダ.親子4人で1kgの焼き肉はなくなってしまった.

隣のテントはたき火を始めた.若い人3人つれ.夕食のあと子供が遊びに行き,その後とうさんも行ってしばし歓談.寝袋に入ると深い山の中の静かな夜だ.時々目覚めると川の音とかすかに聞こえる隣のたき火の話声.

朝は煙っているような景色だったがすぐ晴れ渡ってくる.朝食はトースト.キャンプのトーストもいいではないですか.食事のあとまた川遊びをし,公園内を散歩する.川で何かを採っている家族がいたので尋ねると,“しじみを採っているんです.” ええっしじみ!!? 朝食用に袋ごと川に入れておいたのが,やぶれてしまったとか.お天気がいいので,シュラフもよく乾くだろう.おとなりは釣りに出かけていった.

荷物を片づけてから,公園内でくり拾いをする.芝生のなかのくりの木から実が落ちている. こんなところでまたペグが活躍.子供たちはいがをつっついておもしろ怖がっている.また,実のなかに巣食う虫をみつけ,驚嘆している.いいものはもう拾われた後だったが,それでもいくつか採ることが出来た.

この公園一帯は旧西谷村というところだったが水害で壊滅的な打撃を受け,集団離村したというところ.かつての村の中心地が整備されて公園になっているという.子供のころに西谷村の災害−廃村のニュースがあったのをかすかに覚えている.(現在は町村合併で大野市の一部となっている)

おひる頃公園を出発.子供たちは大野市内に入るまでに寝てしまった.親は国道との合流点のローソンでおやつを買って帰宅.お金もかからないし,たびたび通いたくなるキャンプ場です.

帰ってからは,子供たちはパソコンで遊び,親は夕方まで熟睡.

――麻那姫湖青少年旅行村――
場所:大野から真名川にそって約30分.真名川ダムのダム湖のさらに上流に広い公園が整備されている.

サイト:サイトは有料の区画されたキャンプサイトと,無料のフリーサイト.フリーサイトといってもキャンプ場というわけでなく,芝生等の車乗り入れ禁止部分はロープで囲ってあり,その他は自由にどうぞ状態.で,だいたい公園内の道ぞいか川ぞいに車を止めテントをはる.ただし,洗い場とトイレが少ないので,出遅れるとあまり便利のいい場所はとれない.芝生か土のサイト,U字抗が点在していてうれしい.ペグはささりにくい.

遊び:公園内で.広大な芝生です.子供は川に入ります.つりをする人多数.
買い物:大野市内で. 周囲にはなにもありません.

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