自然の森 オートキャンプ場

夏休み.父と母の休みの都合でいきなりの週末が我が家の夏休みになった.
真夏は涼しい道を走ろうと,湖西道路から鯖街道(朽木村)を京都に向けて南下.途中,清流に沿って広がる涼しそうなキャンプサイトをいくつも見かける.京都で食事をしてさらに亀岡を目指す.亀岡で買い物をしているとバケツをひっくり返したような激しい夕立.渋滞にもあい道に迷ってしまう.
地図を見直して大阪を目指す国道に入ると,後は意外なほど快適な道で思ったより早く1hr弱で能勢に到着.こんな山奥の道がなんでこんなにいいんだろうと思うほど.大阪府の北端を走っているとは思えない.

キャンプ場は国道を折れて道標にしたがってさらに山道を入っていったところにあった.受付をして,森を背にしたサイトを示される.サイトのうしろ森に少し入ると小さな川.水が冷たい.サイトは十分な広さ.雨の心配はなかろうとタープは5本のポールとあと一方をテントにひっかけてほぼ最大に広げる.子供たちは手伝うでもなく,またすぐ下の川にいってしまった.父のビールをひやしてもらえばよかったとちょっと後悔.

夕食はピラフ,焼き肉,げそ,ソーセージなどなど.
さすがに山奥,ランタンに集まってくる虫が多く,子供たちは大喜び.ひぐらしやかなぶんがやってくるたびに子供たちは追いかけて食事が中断される.食事が終わるとタープの外に敷物を敷いてふたり並んで寝転がって夜空を見上げている.彼らの“天体観測基地”.父はその横のベンチに寝転がって”天体ひるね基地”.大変な星の数,ランタンのあかりが眩しいほど.流れ星が一つ流れていった.智(小2)に「何をお願いしたの」と聞かれる.智と父はしばらくランタンの下で過ごしたが椅子に座ったまま寝てしまった.

朝,オーナー氏に勧められ虫を捕まえに山道を少し歩く.戦果はかえるがいっぴき.

林を背にしたサイトは半日日陰にあって快適.椅子に座っていると何もしたくなくなる.座っているだけでゆっくり時間が過ぎていく.子どもは川遊びや探検,遊び飽きると日陰に敷物を広げて図鑑をみていたり.まるで,家でぶらぶらしているときのような様子だ.

ランタンのジェネレータがやられたらしく,午後は買い物に出た.せっかくこういうキャンプ場にいるのだからゆっくり過ごせばよいのだが,街が近いとなると出かけたくなる田舎者の悲しさ.30分あまりで町jの喧騒が始まり,宝塚までも2時間かからない.あんな山奥からすぐに大きな町に入ってしまって不思議な気分.宝塚・手塚治虫記念館でしばし楽しむ.帰りは川西あたりでダイエーで買い物し,キャンプ場すぐ手前のかんぽの宿で入浴して帰って来た.ぬるめのお湯が夏場はうれしい.
サイトに戻ると,隣りのサイトの子どもが遊びに来た.我が家の子供たちと同じ歳の兄弟.さっそく川にいってしまう.おとなの握りこぶしより大きいと思えるほどのかえるを捕まえてきて子供たち大騒ぎ.ほらって見せられて両方の親は大いに驚く.夕食はそうめん,ぎょうざ,やきとり,など.川の音をききながらそうめんを食べる.

今夜はめずらしく芳(幼年中)が父とランタンの下で過ごす.いつもは母にくっついているのに.

朝はせせらぎの音が雨かと思って目がさめる.タープがぬれているのは露とせみのおしっこだろうか.5時に智を起こしてまた山道を歩く.今日の戦果はノコギリカミキリムシ.カナブン数匹.クヌギの林に入ればもっといるんだろうけど,智も父も涼しい山道を歩くことが楽しくなってがんばって登ろうみたいになってしまってずんずん登っていった.途中,木のみつにすいつく数センチはあろうかという大きな蜂や虫たち,おどるみみず,挟まれた木が成長して割れた岩など,楽しいものをいろいろ見かける.が,カブトもつかまえられない父の不明がなさけない.キャンプ場を見下ろすくらい登ったところで引き返す事にする.

朝食を終えると夕べの子供たちが遊びに来てまたどこかへいってしまった.となりのサイトの母の”ごはんだよー”と呼ぶ声がむなしく聞こえてくる.
父母は徐々に撤収開始,が,涼しいサイトではなお能率があがらない.いつもなら,タープをはずすと炎天下になって早くしようと思うのだが,今日は全然日陰だからのんびりしてしまう.さあ,でかけようと言う時になって芳は泥だらけにぬれて帰って来た.10時過ぎキャンプ場を出て大阪を目指す.

ATCでの「ミッキーと仲間たちの夏休み」というイベントを目指したのだが,大阪市内で ”舞洲↑” の道路標識を見かけると,”テントとシュラフ干さなくっちゃ”と妙な理由を付けてキャンプ場に飛び込んでチェックインしてしまう.トイレにいってきた智が “春にいたつばめがあかちゃんを育てている!” と走ってくる.
テントだけたてて船でATCを目指す.芳は乗る前は怖がったが,走り出すと機嫌がよくなった.1hrあまりの船旅.父は冷房の効いた船内でひるね.

「ミッキーと仲間たちの夏休み」は楽しい催しだった.が,智(小2)はそろそろこういうのでは満足しない年頃になってきたらしい.その後,ATCのなかを歩く.父母の目当てはLOGOSやMONT-BELLのOUTLET SHOP.母,子どもは服を,父はペグと念願の椅子を買う.

夕食も外で済ませてサイトへもどって夜空の下テーブルといすだけだして休憩.タープをしないとランタンも暗いものなんだな.喧騒が広がるキャンプ場.春にきた時にも思ったが,ここのキャンプ場はグループがほとんど.智曰く “ゆうべのキャンプ場は星座盤の星がどれかわからないくらい星があったのに,今日はなんでこんなに少ないの?”
シュラフに入ると昼間はあれほど強かった風がぴたりと止まって蒸し暑くなってしまった.なぜか向かいのサイトのサーチライトがこのテントに向かっていてまぶしくてねむれない.夕べは川の音を聞きながら眠ったが,今日はなぜか冷房のための車のアイドリング音とギターの音と笑い声.まあ,そんなキャンプもいいかと思う.が,もう12時だぜ.

翌朝は朝食の後大汗かいてテントをたたみ,高速に乗って帰宅.テントとシュラフはふかふかになった.さすが夏3泊のキャンプの後は干しきれぬくらい洗濯物あり.

 

自然の森キャンプ場

大阪府の北端の森の中のキャンプ場.国道から脇道に入り,さらに山道を登っていく.小さな小川に隣接にた森のなか,どのサイトも一日中日陰のようなところ,こんなところにテントはってみたいなあと思うようなところにサイトが巧みにレイアウトされている.林の中の木々に囲まれてタープがいらないようなサイトがいくつもあった.多少荷物をはこんでも,ここではオートサイトではなく普通のテントサイトを希望したほうがいいかもしれない.地面は土,ペグにはちょうどいい硬さ.キャンプ場にシャワーあり,車で5分くらいのところのかんぽの宿能勢で入浴できます.(おとな600円)買い物は少し下ったところにスーパーあり.山の中なのに結構なんでもあります.京都からならば亀岡,大阪からなら山下町あたりにスーパー多数.キャンプ場から大阪までは車で1hr半くらい.

MAIN PAGEへ