64   ブリブリ


   振 々 (ブリブリ)

 器物の形状の称。  
 元は正月に子供が振りまわして遊ぶ木製の玩具の名称。
 八角形の槌に似た形で、下地に金箔を彩り、鶴亀・松竹梅・高砂の尉姥などの彩色絵を施す。
 正月、魔除けとして室内に飾ったりもした。
 中国で田地を平らにするために用いた瓜形の農具のリクトクが祖型と伝えられる。
 原型である玩具の長さが五寸(約十五センチ)ということもあって縦二つ割りにして香合に仕立てて茶道具となる。
 また、一燈(裏千家八代)はこの形を模して赤楽の振々水指を造り中央卓を好み替えた焼桐棚に取り合せている。

 振々の形を香合にしたのが表千家の覚々斎宗左好振々香合で、この香合はその息子又玄斎がもらったので裏千家でも正月に使用される。
 一説には又玄斎の子供時代にもてあそんでいた振々の形により、その父が好んだとも言われている。

      振々篭
      振々香合   覚々斎 表六代好 ・ 認得斎 裏十代好
      振々釜    淡々斎 裏十四代好
      振々棗
      振々水指   一燈 裏八代好



清瀬一光 ブリブリ香合

参照文献

 『原色茶道大辞典』     淡交社
 「角川茶道大事典」   角川書店
 「茶道具の基礎知識」 野村瑞典 著 光村推古書院