63  高取焼



高取焼の祖・高取八蔵の一族は、窯を転々と移し、小石原村に最後の地を見つけるが、黒田藩主は宝永五年(1708)と享保三年(1718)に一族を呼び寄せ、城下近くにも東皿山窯と西皿山窯を開かせたので、高取焼は小石原と福岡に二つの流れを現在に伝える。

釉薬の色々
◎高宮釉…わら灰、木灰、長尾石(福岡市長尾から産出する長石の一種)を配合。
 焼成による発色は緑色を帯びた褐色
◎どうか釉…木灰、長尾石、酸化鉄。
 まだら状の茶褐色
◎ふらし釉…木灰、長石。
  一種の透明釉
◎白釉…わら灰、もみがら灰、木灰、長石。
 白色
◎黒釉…わら灰、木灰、酸化第二鉄。
  黒褐色
◎黄釉…わら灰、木灰、酸化鉄。
  あずき色に近い茶褐色
◎緑青…わら灰、木灰、長石、銅。
  緑色

参照文献

 『原色茶道大辞典』     淡交社
 「角川茶道大事典」   角川書店
 「茶道具の基礎知識」 野村瑞典 著 光村推古書院