bS1 桜川

春にちなみ、桜川(さくらがわ)という名前のお道具のいろいろ


◎桜川香合  (染付香合)
六角形で、蓋甲に麒麟あるいは牛馬の組合せと、側面に花模様がある。


◎桜川釜
利休から少庵、宗旦と伝来した西村道仁作の桜川釜というものがあり、千家名物となっている。 口の周りに溝のある田口釜の一種であるが、肩から胴にかけて六本の横筋と斜線の網目が交差し、胴の中ほどに桜の花弁が散って網にかかっている。
桃山時代の釜の意匠として大変斬新なものである。


◎桜川水指  
古染付形物の水指。 共蓋はなく平丸型で、内側に桜の花が陰陽で二十数個、外側に波 頭の文様が描かれている。   
天啓(1621〜1627)頃に日本から注文されたものと思われるが、数は少ない。 また日本での写しもある。


◎桜川棗
全体に網目、蓋裏に桜の花びらが数片蒔絵された利休形中棗である。  (裏千家十四代 淡々斎好みの薄器)

                                  


 参照文献

                  「角川茶道大事典」   角川書店