パリ4日目

 

この日も、前日と同じで、朝食をホテルの1階でとった。

前日と、変わらないメニュー。でも、やはりおいしい。

そして、ホテルを出発。

近くの地下鉄の駅から、サンラザール駅まで行く。

そして、切符を購入して、RER(国鉄)に乗車。でも、改札はなし。

パリ中心部を離れると、やはり街中の雰囲気も変わってくる。

そして、20分後には「ヴェルサイユ・リヴ・ドロウット」駅へ到着。

出口でも、切符の回収はない。もしかしたら、キセルができるかも・・

でも、いつ鑑札があるか分かんないから、やっちゃいけない。

(この文じゃ、鑑札がなければ、キセルしていいことになってしまうね)

駅前に出てみるけれども、「ヴェルサイユ宮殿は、こっち」という看板がない。

私たちが持っていたガイドブックは、「パリ」と、いうことで、

ここヴェルサイユ宮殿の周辺の地図というものが付いていない。

仕方なしに、バス停で、道順を調べていると、おじさんがこちらをちらちら見ている。

自分たちで分かんないから、そのおじさんに聞くと、うれしそうに、「この道をまっすぐ行くんだよ」って教えてくれた。

しばらく歩いていると、「やっぱり、バスにすればよかったかな・・」って少々後悔してしまったけど、

歩いていくのも、ま、楽しいかなって思い直す。

しばらく歩くと、よくテレビでパリの紹介をしていると出てくるような光景を目にする。

それは、「マルシェ」(市場)。

「そうそう、ここを歩いてみたかったの・・」って、ヴェルサイユ宮殿そっちのけで、写真を撮りまくる。

(ヴェルサイユ宮殿近くのマルシェ)

すると、人のよさそうなお兄ちゃんがフルーツを売っている。

で、そこの写真も撮らせてもらうと、おいしいプラムを食べさせてくれた。

そしたら、今度は、後ろから「僕の写真も撮って・・」というようなジェスチャーをするお兄ちゃん2号が出てくる。

お兄ちゃん2号がポーズをつけてくれて、その写真を撮っていると、

彼のボスが「ちゃんと働けよ・・」(っていってたかどうか分かんないけど)って、

お兄ちゃん2号を店の奥の用へ追いやった。

そして、ボスが、私たちに「フルーツは、どうだ?」って、セールスしてくる。

ブドウを味見させてくれる。う〜ん、甘い!。じゃ、これを500g。って後のことを考えずに、購入。

お兄ちゃん1号のお店では、何にも買わなかったので、ちょっと気まずい。

そそくさに、その場を後にした。

そして、サラミを試食させてくれたお店で、フォアグラの瓶詰めを買う。

フォアグラには、瓶詰めと、缶詰があって、瓶詰めは1匹のカモから、缶詰は、何匹ものカモのものを

寄せ集めて作ってあるという。(もちろん、瓶詰めの方が高い。)

食べ方は、パンに乗せて、食べるだけ。それは、もちろんワインで。(さすがフランス!)

「今から、ヴェルサイユ宮殿へ行くの」って言ったら

「じゃ、これを食べながら見学するといいよ」って、サラミをくれた。

これが、また臭くて臭くて・・・結局、食べなかったの。もったいない。

 

マルシェを後にして、ヴェルサイユ宮殿へと向かった。

宮殿前には、観光バスが何台も何台も止まっている。さすが、観光地。

門の中へ入ると、ルイ14世の騎馬像があり、そこで、いろんな人たちが記念撮影をしている。

ポーズの取り方が、同じアジアでも、日本人と台湾人(中国人かも?)で違っているのが、おもしろかった。

それはそうと、多くの人たちが列を作って、宮殿内に入るのを待っている。

1カ所は、南翼、もう一カ所は、北翼。そして、団体専用の入口。

建物の中の地図を見ると、どちらかの入口でも全館見れるようになっている。

と、いうことで、無料のパンフレット(もちろん日本語)をgetして、列の短い方(南翼)へ、並ぶ。

ほんと、簡単な建物の地図しか書かれていない。

入口では、音声ガイドを無料で配っていた。

でも、音声ガイドを借りるほどもないや、っていうことで、そのまま中へ入る。

もちろん、室内にある説明書は、日本語で書かれていないので、ほとんど”??”って状態。

王の寝室や、閣議の間などを見て回る。

そして、鏡の間へ入ると、想像していたほど、鏡がぴかぴかしていない。

私の記憶によると、この鏡の部屋は、鏡を置くことによって部屋を広く見せるという説もあるが、

窓から入る光を反射させて部屋内を明るく見せる。という説もある。

おっと、鏡の間が、半分しか見られないではないか。後の半分は、後からまた見ることが出来るのか・・・

と、思いながら、ルートに沿って歩いていると、もう出口。

そう、後の半分は、北翼から入らないと見ることが出来なかったの。

出口にあるショップで、ヴェルサイユ宮殿のパンフレット(”庭園”と”王の部屋”の2冊)を購入。

この”王の部屋”を、読むと、今自分たちが通ってきた部屋しか紹介されていない。

(そのときは、あんまり何にも、疑問に思わなかった)

北翼に再び並んで入る元気もなく、「ま、南翼と同じ様な部屋なんだろうな」って勝手に決めつけて、

ヴェルサイユ宮殿の庭へと、進んでいく。

これが、今後悔していること。

なぜ、北翼の方が人気があるのか、っていうと

こちらの方が、メインだったから。

ルーブル美術館にある「ナポレオンの戴冠式」の2作目などの絵があるから。

ヴェルサイユ宮殿のは、日曜日以外は無料。(なんて、太っ腹なフランス!)

この日は、日曜日だから有料。

庭へ入ると、あちこちに彫刻が並んでいる。彫刻は、約300もあるという。

そして、庭の中では、音楽が流れている。そして、あちこちにある噴水が水を吹き出している。

「さすが、フランスは違うな〜」って感心していたら、11時ちょうどに音楽&噴水が止まる。

そのようなイベントって時間が決まっていた(10時と1時だったと思う)。私たちは、ラッキーだったみたい。

庭では、ランニングしている人や、犬を散歩している人たちもいる。

この庭は、造られた当初から、一般に開放されていたらしい。

そして私たちは、庭の奥へ進んでいき、大運河の近くにある出口から出る。

近くには、カフェがあったけど、時間が多少早かったせいか、店員さんたちも暇そう。

ここから、歩いて「グラン・トリアノン」へ、向かうことにする。

歩いて15分くらいたって、やっと「グラン・トリアノン」へ到着。

この近くには、大木(直径約3メートル)の幹がゴロゴロと転がっている。

そのときは、多分、去年大洪水(違ったっけ?)があったときの名残なんだろう・・・

って、思ったんだけど、日本へ帰ってきてから調べると、今から10年前の災害のときの名残らしい。

ここの建物に入るには、有料だったので、建物の中には入らなかった。

でも、ここまでくると、さすがに日本人の姿はほとんど見かけなくなった。

庭の方は、無料だったので、そちらだけ見学することに。

庭へ入ると、家族連れがピクニックしていた。

そして、今度は、再び歩いて「プティ・トリアノン」へ。

今度は、歩いて約10分。

こちらも、建物の中は有料だったので、庭だけ見て歩く。

「この”愛の殿堂”って、マリーアントワネットが、愛人と密会していたところなんだよ〜」

ってガイドブック(少しだけ書いてあった)を見ながら歩いていると、

ヴェルサイユ宮殿とは、全く趣の違う、刺繍の図柄になりそうな田舎家が、立ち並んでいる。

(後から人に聞いたところによると、ここは「仮面の男」のシーンにも出てきたらしい)

そして、庭を1周回ると、馬や羊、牛など家畜が、放されていた。

本当にパリの雰囲気、ヴェルサイユ宮殿の雰囲気とは、全然違う。

そして、この時点で疲れてしまったので、「プティ・トリアノン」から出ているバスに乗ることに。

本当は、ヴェルサイユ宮殿の入口−>プティトリアノン−>グラントリアノン−>ヴェルサイユ庭園の入口−>

ヴェルサイユ宮殿の入口というルート。

途中下車有効。でも、途中から乗るのであれば、多少割引がある。

このバスは、むちゃくちゃ狭い。向かい合って座るんだけれども、

自分の足が、前の人の足にすれてしまうくらい。

向かい合った人たちと話していると、彼らは、イスラエル人。らしい。

でも、お母さんらしき人は、パリに住んでいるらしい。

で、彼らに、私が持っているカメラのことを質問された。

「で、もちろん日本製だよね」って聞かれたので、

「ううん、中国製だよ。安いからね。」って言ったらびっくりしていた。

外国人にとっては、日本人は日本製を使うっていうイメージがあるのだろうか・・

それにしても、道が悪いせいか、走るたびに上下に揺れる。

腰が痛い私にとっては、その振動が辛い。

途中、馬車とすれ違う。馬車にも観光客らしき人たちが乗っている。

どーせなら、馬車に乗ってみたかったな・・って思ってしまった。でも、多分高いんだろうな・・

そして、ヴェルサイユ宮殿前入口に到着。

で、ヴェルサイユ宮殿に入る列を見ると、自分たちが並んでいたときよりも、もっと長い列になっていた。

私たちは、これでヴェルサイユ宮殿を後にして、

朝とは違う駅(「ヴェルサイユ・シャンティエ」駅)から、パリ方面の電車に乗る。

 

これは、急行電車で、終点「モンパルナス」駅までノンストップ。

そして、「モンパルナス」駅までは、約12分。

駅のカフェで少々遅い昼食を取ることに。

ここは、鳩やすずめなんかもやって来て、お客さんがこぼしたパンを争って食べていた。

鳩は、体が大きせいか、とろい。一度、口にしたパンでさえも、雀に横取りされていた。

私たちは、食べながら少しずつ、鳥にもパンをやっていたけど、

そんなに頻繁に鳥に餌をやっているお客さんはいなかった。

 

そして、今度は地下鉄で、「ムフタール通り」まで行くことに。

ここは、ガイドブックによると「マルシェ」があるらしい。

地下鉄の入口へ入ると、隣の改札から入っていた友達が「キャッ」って叫ぶ。

体を密着させて、いっしょに改札に入ってきた男の人がいたらしい。

で、彼の方を見ると、「シー」ってジェスチャーを。そう、彼は、キセルをしてた。

少々ムフタール通りへ行くのに道に迷ったけど、とりあえず到着。

でも、朝のヴェルサイユ宮殿近くの市場を想像していたのに、単なる商店街だった。

ま、こんな街並みを見て歩くのもいいかなって思って、見学。

そして、予定していた時間よりも早く終わってしまったので、

近くにある「パンテオン」へ。ここには、ルソーや、キュリー夫人などが眠っている。要は、お墓。

パンテオンの入口には、日本人の女の子たちが、写真を取り合っている。

覚え立ての「メルシー」をうれしそうに使っているよう。それは、それで良かったんだけど

「メルシーって言われたら”パードン”って答えるんだよね〜」って言っているではないですか!。

「それは、違いますよ。お嬢さん」って言いたくなったけど、

ま、そんなところでフランス語の講習をしても、どうかなって思ったので、聞かなかったふりを。

そして、パンテオンの中に入る。

すると、中では、フーコーの振り子の実験の再現をしていた。

そして、順路の通りに歩いていくと、地下へ入る階段が。で、階段を下りていくと、ひんやりと涼しい。

ルソーや、キュリー夫人などの棺を見学していく。

ルソーの棺には、棺から手が出ているような彫刻が施されている。

さすがに、ここでは、写真をとらなかった。

そうそう、キュリー夫人は、夫婦で同じ部屋に棺が置いてあった。

1つの部屋に4つの棺が入るようになっている。

まだ、席の空いてる部屋もある。

「いったい、今度はどんな人の棺が入るんだろう・・」って思いながら、パンテオンを出ることに。

そして、パンテオンの出口で、ここのパンフレットを買うことに。

いつもだと、日本語のパンフレットを買うんだけれども、ここには日本語版が置いていないではないか!

仕方がないので、英語版を購入。

だいぶん、疲れてきた。パンテオンの入口には、多くの人が座っていたので、

私たちも座って、休憩しながら次の訪問地を探すことに。

そして、決まったのが、「リュクサンブルグ宮殿」。

(実際は、宮殿内は今でも使用されているので入ることが出来ないので、公園へ行くことにした)

ここへ行くと、行列が出来ていた。

「なんだ、なんだ、公園へ入るのにも、列が出来るのかいな」

って思って列の前を見ると、サイン会をしていた。

この本は、空中写真。それも、全世界のもの。(自然が中心だった)

な〜んだ、って思いながら、公園の中へ進んでいく。

そして、空いているベンチに座ってルクサンブルグ宮殿を眺める。

ルクサンブルグ宮殿前では、先ほどのサイン会の関連の催し物をしていた。

それは、縦約3メートル横約6メートルの世界地図に、先ほどのサイン会の本の写真の一部が貼ってある。

ここには人間も乗ることが出来るので、靴を脱いで私たちも乗って見ることに。

やはり、ヨーロッパの世界地図。真ん中が大西洋。日本は、東側。(だから、日本は極東なんだけどね)

日本関連の写真は、なかった。残念。

地図には、いろんな地名が書いてある。もちろん、福井の文字も。

確か、福井は、「FUKUI」って書いているはずだけども、この地図では、「HUKUI」となっている。

フランス語では、「H」は、ほとんど読まないから、これでは、「ウクイ」になってしまうではないか。

これで、フランス人は、「ウクイ」と覚えてしまうんだろうね、って思うと少々がっくり。

 

そして、18時をすぎてきて、涼しくなってきたので、ルクサンブルグ宮殿を後に。

そして、ホテルに帰るには、まだ時間があったので、「アル」地区へ行くことに。

そこまでは、もちろん地下鉄。

地下鉄に乗ると、生演奏をしている。いや〜、芸術のパリだね。やっぱり。

どこかで、地下鉄で演奏するにもコンクールがある、って読んでいたけど、

さすが、上手。

演奏している写真を撮りたかったんだけれども、ちょっと遠すぎて撮影不可能。

で、曲が終わると、チップを回収しに来た。

そのときに、チップをあげて、カメラを向けたらポーズを取ってくれた。

どっかの駅へ到着すると、そそくさと彼らは、出ていってしまった。

もう一曲くらい聞きたかったのに・・って思ってたんだけどね。

すれ違う電車を見ると、クラリネットを吹いている人もいた。

そして、「アル」地区へ。そして、「ポンピドゥセンター」へ。

私は勘違いしていたんだけれども、ここは、ショッピングセンターではない。

上の方には、美術館がある。下の方は、美術関連のグッズが、売っているだけ。

で、そそくさと出てきてしまった。

ここら辺では、中国人らしき人たちが、「あなたの名前を漢字で書きます」ってお店を出していた。

やはり、漢字って、オリエンタルなものなのだろうか・・

そういえば、ジーパンに、「東京製」ってプリントされたものが売っていたのを見た。

そして、「合気道」って書いてあったTシャツを着ていた人もいたっけ。

(でも、確か「合道気」って書いてあったような・・)

で、ショッピングセンターをガイドブックで見つけたので、そこへ行くことに。

でも、もう時間が遅かったので閉まっていた。

仕方がないので、街を散策することに。

ちょっとおなかが空いてきたので、バナナクレープを食べた。

目の前で作ってくれるんだけど、クレープの生地の上にバナナをのせて、砂糖をたっぷりと・・・

「えっ、そんなに砂糖をかけて・・・」ってびっくりしていると、クレープの出来上がり。

生地を口にすると、全然甘くない。でも、バナナの入っているところを食べると、いや〜、甘い、甘い。

初日のクレープと大違いで、おいしい、おいしい。もうシアワセ。

晩御飯は、ホテルで食べようと言うことで、ケンタッキーフライドチキン。

でも、ここは人でいっぱい。人気があるんだね、ケンタッキーって。

で、ケンタッキーは取りやめ。

しばらく行くと、雑誌を売っているお店があったので、そこで、おみやげを買うことに。

といっても、フランス語を一緒に勉強している人たちに、お料理の本でもって思ったから、それを探す。

でも、このお店で扱っている本って、1/3がいやらしい本で埋まっていた。

とりあえず、お店のおじさんに「料理の本ってある?」ってフランス語で聞いたけども、

なんにも返事がなかったので、「通じなかったのか・・・」って

ちょっとがっくりしていたら、料理の本を2冊、奥の方から出してきてくれた。

それを購入。そして、2冊で28フランだったので、30フラン渡して、お釣りを待っていると

「メルシー」って言われただけ。お釣りはくれなかった。

そう、お釣りは、チップ代わりにくれ、ということだったみたい。

そして、ホテルへ帰るのに、地下鉄の駅を探していたら、

友達が、今朝買ったフォアグラの同じ缶詰が売っていたから、値段を見ていい?って、ワインのお店へ入る。

すると、怪しげなおじさんが接客してくれた。

「僕の店は、日本の雑誌に紹介されたんだよ」って言ってその雑誌のコピーを見せてくれた。

「僕は、15年前に東京へ行ったことがあるんだよ」っても言っていた。

多分、日本人が来たら、その話をしてるんだろうな。

で、「僕は、フランスの雑誌にも出たんだよ」って言って、フランスのその雑誌を見せてくれた。

その写真には、男の人しか写っていない。

雑誌名を確認しようとしたら、その雑誌をそそくさと隠してしまった。

私の直感では、その雑誌は、ホモ雑誌。(でも、直感は当たらないからね・・)

お店には、約800本のワインを取り扱っているらしい。そして、ジャムもたくさんあった。

で、その店では、「牛乳ジャム」と「ワイン」を購入。

「また、明日来るね」って言ってその店を後にした。(結局、次の日は、行かなかった)

 

そして、地下鉄に乗って、ホテルへ到着。

ふ〜、濃厚な1日でした。

 

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