16g 基調講演「もくもくの挑戦」

2002.11.16 Sat. 13:40~15:20

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基調講演報告

2002年11月16日(土)13時40分〜15時20分
交流センター講堂

 基調講演は三重県の伊賀盆地にある伊賀の里モクモク手づくりファームの社長理事木村修氏が、15年前に経済連を辞め、仲間と一緒に手づくりハム工房モクモクを創業し、26億円の年商をあげるようになるまでの挑戦と、そのコンセプトを、約300名の聴衆を前に、冗談も交えながら熱っぽく語っていただいた。

 木村修氏が講演の中で強調されていたことは、以下のように要約される。

<ビデオによる伊賀の里モクモクの紹介>

 1時間テープを約12分に編集した、テーマパーク「伊賀の里モクモクファーム」の紹介ビデオで、パン、パスタ、ソーセージ作り、米作り、各種イベントの紹介、通販事業など概要を紹介。

<ブランド化の大切さ>

 ブランド力がないと、出荷しても九州や四国など他産地の豚肉と競争になり、いいものでも買い叩かれてしまう。大メーカーの下請けと同じで利益が出ない。こういった経験からブランド化の重要性を知り、伊賀豚のブランド化を志向。そのために品質が優れていることが重要で、@どこよりもおいしいもの、Aどこよりも安心して食べられるものを作ることが大事。また商品をブランドとして定着させるには、その商品に関するコンセプトを明らかにしておくことも大切。

 農業者はITをはじめ、多くの手段において情報を発信し、消費者にヒットするシステムを作ることが必要。

<ツールとしてのITの役割>

 情報発信の道具としてITの利用は大切。ただ、メールによる活字だけの交換では思いが伝わらないことがある。モクモクではメールで質問がきたらアナログの電話で回答している。アナログは感情(心)を伝えることができ、これを大事にしている。

 お歳暮でも3万件ほどの注文のうち、インターネットによるものはそのうち300件くらいで、まだまだ十分とはいえないが、今後に期待している。

<事業と運動>

 事業の展開は、物を売るだけではだめで、運動と一体化して進める必要がある。運動とは社会的意義のあるもの、例えば環境に配慮し再生ビンの使用とか残飯の堆肥化、ソーラーシステムの導入などで、事業と一体化し、消費者の賛同を得ながらやっていくことが重要。

<教育の大切さ>

 農村は、教育、生きがいを教えることができるという価値を持っているのではないか。親も教えたがっている。来年から教育ファームを開き、子供たちへの体験事業を始める。今の子供たちは、毎日飲んでいるお茶がどんな物からできているか知らない、パンがどうしてできるか知らない、牛乳が牛の乳から出ることを知らない。体験してもらうことで物の大切さがわかってくるのではないか。

<一歩踏み出す勇気>

農協にいた頃、役員は挨拶のたびに「農協をとりまく環境が厳しい・・」と悲観的なことをいつも言っていたが、それに対して現状の打開策は言ってこなかった。必要なのは変化に対して一歩踏み出す勇気なのです。現状を変えるには知恵と勇気なのです。それがあったから今の私があるのです。


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<質疑応答>

質問1 (温泉を例に例えて)官が民を圧迫している福井県の現状をどうすればよいか?(鯖江市 米農レポート 加藤重造氏)

回答 第3セクター方式でなく、PFI方式でやる気のある民間企業に運営を委託することが必要。

質問2 もくもくはリピーターを大事にしているのか1日だけ体験に来る人を大事にしているのか?また、交通アクセスはどうか?(東京 アイ・ブレーンズ 久慈要氏)

回答 ほとんどが家族で来られます。家族全員が楽しめる施設を考えています。ショッピング、お風呂、加工体験と、日常出来るようなことに力を入れ、家族三世代で楽しめることによってリピーターが増えた。
 交通アクセスは大変悪い。バスは最寄の駅から2時間に1本しか出ていない。車で来るしかないという不便なところです。

(文責:山田正美、テキスト記録協力:田中憲治(JA福井市)・塚谷博樹(JA福井市))

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