平成13年度 戦績

8月12日 福井県民体育大会

 小浜市チームの大将として出場。今年は、南条郡・武生市との対戦でした。

 南条郡 前田教士七段との対戦  面二本負け

  大将までは0−3 負けが決定しているだけに、思い切った勝負を心がけた。
 なんといっても、前田先生は、全国制覇もされていらっしゃる、超強豪。
 胸を借りるつもりでぶつかった。
  剣先をしっかり張ってくる前田先生。こういう相手には、剣先を割って、少しかついでの面が、よく決まるはず。
中心からぐっと割ると、張りかえしてくる。よし、と思って振りかぶって面を放つと前田先生は視界から消えた。
 剣先はおさえられたまま、右に体が流れる。そのまますりあげられての面一本。
 こんな技を打たれたのは、はじめて。びっくりした・・・・・。

 とにかく一本返そうと、もう一度間合いに入り込む。よし、喉が空いた、と思って突きを放つ。しかし、浅い・・・。そのまま抜かれて面あり・・・・・。
 いやあ、相手になりませんでした・・・・。やはり足捌きですね、剣道は。非常に勉強になる試合でした。

武生市 内藤七段との対戦  面 一本勝ち

 意味不明の試合でした。なぜか、いらいらしながら試合を進める内藤選手。ときおり、竹刀を下げて気を抜く場面が見られました。
そこをすかさず入り込んで、面一本。
 完璧に叩きました。

 二本目が始まって、つばぜり合いから分かれる際に私の発声「トラトラトラ〜!!」を聞いた、内藤選手が、タイムを要求。「こらこらと言われる筋合いはない」と、審判に抗議??。
 合議をしますが、当然問題なし。小浜チーム、審判団はもちろん、武生チームのみなさんも、あきれ顔。渡辺自身も内藤選手が、何を言っているのか、よくわからないまま試合続行。

 怒りの突きを放とうかとも思いましたが、そこで、一本とられては、元も子もない。慎重に練った攻めを繰り返し、面を中心に技を放ちました。
何本か、上がっても良い面があったのですが、そのまま、一本勝ち。

 しかし、なんとも、後味の悪い試合でした。今まで多くの試合をしてきましたが、こんな思いははじめて。
今思い出しても、いやーーな感じです

 あとから挨拶に行ったのですが、まだご立腹の模様。武生市副将の森岡先輩からは、気にするな、とのフォローを頂きました。
私みたいな若造に、何を立腹されたのかわかりませんが、とにかく、負けなくて良かったです。

 武生チームには1−4の完敗。二試合で、小浜チームは私の一勝だけ、と寂しい結果になりました・・・。
また次は、がんばります!!。
 しかしなあ・・・・。





6月23日 全国教職員大会 県予選
 

 四年ぶりの全国大会出場を目指したNABEでした。
 昨年は他力本願が通じず、次点となったわけですが、今年こそ自力での出場をかけての戦いです。
 昨年度の反省は、やはり逆胴を二発も打たれたこと。
 そこだけは絶対に打たせないように気をつけようと思っていました。


 高校・大学教員の部  予選Aリーグ

 第一試合   VS   福田五段(大野高校教員)   渡邉 面  一本勝ち

  第一試合は昨年度三位決定戦で対戦した福田先輩。福井大学では私が一年生の時の四年生。一昨年の冬の県大会では出小手を打たれ負け。昨年のこの大会では出小手の一本勝ち。
  まず気をつけたのは出小手を打たれないこと。おそらく小手中心の攻めをしてくるはず。遠間から安易に面に飛ばないこと。これがポイントだと考えていた。
 序盤はとにかく中へ攻め込んでから技を出そうと心がける。入りすぎかと思われるくらいズカズカと入っての勝負を展開。
業を煮やした先輩が、遠間からの小手。うまく刷り上げて面が無意識に出る。面一本。
 こうなったら逃げ切るのは得意のNABE。
もう打たせない。後から思えばもう一本取りに行くだけの積極性が必要だったか。
 時間が来て一本勝ち。まずは一勝をあげる。


第二試合 VS 高倉錬士六段(県立武道館)     渡邉  胴  高倉 面   引き分け

 第二試合は、昨年まで丸岡高校勤務の高倉先輩。今年から県立武道館でお勤めになっている。
稽古は十分に積んでいらっしゃる先輩。胸を借りるつもりで試合に臨む。
春の稽古会で、稽古をつけて頂いた時のことを思い出しながら考えた作戦は、
面をあわせて打とうと思っても、必ず先に乗られる。出小手も打たれそう。
とにかく面は難しい。
小手を応じるか、逆に出小手で勝負に行く。
というものである。
 先輩は柔らかい構えから面を誘ってくるが、これにのっては全て終わり。我慢の剣道が続いた。
NABEの技はなかなか出せない状態が続く。
 NABEの面紐がほどけて止めの宣告。
 試合開始と同時に小手面に飛んできた先輩。よし、と思って裏からの小手刷り上げ面。
乗ったぞ。と思ったが、判定は先輩に三本。
 結果的には打たされたことになる。
 気合不十分での試合開始に後悔が残る。
 しかし、ここでの負けはもう予選敗退に等しい。開き直っての勝負に出るが、先輩は手元をあげての防御。
ここにチャンスがあった。
 「もう、胴しかない」
まずは飛び込み胴を一本。これは不発に終わる。責め合いの後、今度は小手胴をだしたが、これも不発。

 さて、どうしよう。と思った時に考えたのが、今度生徒に教えようと思っていた逆胴。
美方高校高山先生に足の捌き方を教えてもらわなければ、と思っていた技なのだが、
前に抜ける逆胴である。普通逆胴は引いて打つ技なのだが、前に抜けていく。
今度生徒に教えようと思っていたものの、自分自身は一度も打ったことがなく、足捌きもわからない。
踏み込むのか、踏み込まないのかもわかっていない。(あー、しっかり聞いておけば良かった)
と思っても、どうしようもない。
「とにかく出してみよう」と思って打ってみる。左足を前に出す(強く踏み込まない)と同時に逆胴を放ち、右手を軽く握りながら左手で胴を抜く。そしてそのまま前に走り抜ける。
 しっかり打突できたな、という感触の後残心をとると、旗三本。
 われながらビックリする一本であった。

 そして、ほどなく時間切れ。
ここまで一勝 一分け。
次の勝負に勝てば代表獲得、というスコアになった。

 第三試合  VS 岡田錬士六段(三国高校教員)       岡田 突   岡田先輩の勝ち

 第三試合は大学の先輩である岡田先生。もともと上段だったのだが最近は中段での稽古。
昨年も同一リーグで対戦。NABEは辛くも勝っているため、冷静に試合を運ぼう、と言う思いがあった。
昨年勝負を決めたのは小手。打ちを見ていても、ねらい目はそこしかない。
じっくり勝負してワンチャンスをねらおうと思っていた。
 このあたりの消極さが、最後勝負を分けたような気がする。
 昨年は、片手突きを裏から打ち落とし、面一本をとったのだが、今年は先輩は諸手で突いてきた。
虚を突かれ、一本。開始1分にも満たないところである。
 剣先が下段気味のNABEにとって、最もねらわれやすい部位である。
しかし、試合で旗を上げられたのは初めて。やはり精神的にショックを受けるね。突きをとられると・・・。
 そんなことを言っていては、代表の座はあり得ない。とにかく、後二本とらなければ高知へは行けない、という事態である。
ここからは怒濤の攻めを繰り出すが、攻め切れていないため、一本にはならない。
 小手の一本打ちではダメだ、と思い、連打を繰り出すが、これもだめ。
 困ったなあ、と思って出した技は小手胴。
 その小手が「パクーン」と当たったのだが、胴も打ってしまう。旗一本のみ。
小手で終わっておけば・・・・・。という技だった。
胴の打ちも小手が当たってしまったため、少し流れるように打ってしまう。
うーーーーん。中途半端。
結局そのまま時間切れとなった・・・。


というわけで今年も代表の座は取れませんでした・・・。
今年はチャンスだったんだけどなあ・・・・。

福井県チームは以下のメンバーです。

先鋒 大辻選手
次鋒 中村選手
中堅 小辻選手
副将 柳原選手
大将 河越選手

個人戦 女子の部 高嶋選手 義務制の部 道内選手 高校の部 岡田選手 となりました。

高知での健闘をお祈りいたします。



稽古会

試合の後、稽古会がありました。
杉浦先生・西川先生・柳原先生に稽古をお願いしました。

杉浦先生には技を引き出して頂きました。
間合いに入ってからの我慢。チャンスを逃さずに打ちきること。普段生徒には言っているものの、なかなか自分ではできませんね・・・。居着くことなく、焦ることなく。間合いの攻防を勉強しなければなりません。

西川先生には自分なりの打ちができたように思います。我慢しての出小手がうまく打てました。
三本勝負では剣先を張り合った後上から小手、続いて表から攻められての面と簡単に二本打たれましたが・・・。
左脇が甘くなる点を指摘して頂きました。「よく稽古しているな」とほめて頂いてすこしうれしくもなりました。
やっぱりほめて頂けるとうれしいですよね。
生徒指導もそこがポイントかなあやっぱり・・・・。

柳原先生には、4月の稽古会でもお願いしました。今日は「面勝負」と思い、打って出ました。
すべて打ちのめされました・・・・。
相面にならない。先に飛んでも、後から出てもダメ。一本も当たりませんでした。
少し右に開く点を指摘して頂きました。あと、タメがないところも。
しかし柳原先生の強烈な打ちには感動です。自分自身の足腰の弱さを痛感しました。
完璧に浮き上がった打ちになっているもんな・・・。
生徒にも「低く強く踏み込め」と指導しているものの、なかなか自分ができないでいます。
「頑張って稽古しよう」と決意を新たにしました。


さて、今回の試合並びに稽古会ですが、本当に有意義なものでした。
片道三時間弱かけて行ったかいがありました。
学校剣道連盟の稽古会、次回もがんばりたいです。