恐竜骨格をデザインした電車登場/京福越前線
車両に恐竜の骨格のイラストを描いた電車が25日、お目見えした。車体には鮮やかなオレンジ色にブルーで恐竜の全身骨格が大きく描かれており、利用客も驚いた様子。2000年に勝山市で開かれる「恐竜エキスポふくい2000」の文字が目を引く。
京福電車利用促進会議が恐竜エキスポと京福電車のPRに一役買おうと計画したもので、この電車のほか本年度に「パノラマ風恐竜電車」、勝山市の恐竜キャラクターの「チャマゴン電車」の2両のペイントを予定している。
(1998.12.26)
山手線の電車借り切りクリスマス
23日、山手線(東京)の電車を借り切ってクリスマス会が開かれた。全日本菓子協会などの主催で親子連れ400人が参加。午後、大崎駅を出発した電車はノンストップで都内一周、約1時間の旅へ。車内ではサンタクロースやトランプマンの手品など、次から次へと飛び出すアトラクションに子どもたちは大喜び。普段は車内で遊んではいけないと注意されるが、この日ばかりは無礼講で、「こんなに楽しい電車は初めて」と興奮が収まらない様子だった。
(1998-12-23)
年末年始5日間のフリー切符を発売/京福電鉄
初詣は駐車場の空き待ちなしで快適にと、大人2000円(小児1000円)で12月30日から1月3日までの5日間、京福電鉄越前線のどの駅でも、何回でも自由に乗り降りできる年末年始フリー切符を発売した。東古市−永平寺間ではバスの利用も可能。各有人駅や勝山京福観光所で発売中。
来年、同社が開業85周年を迎えるのを記念して、1500枚が限定発売される。4つ折りタイプで、表紙に同社の前身の京都電灯福井支社・越前電気鉄道部が発行した沿線案内図の復刻版がカラー印刷されている。
(1998.12.19)
高崎、伊勢崎でも100円バスを運行
前橋市のバス会社が運行している「100円バス」が、来年から高崎、伊勢崎両市でも運行される。中心市街地で近距離客をつかむため、これまでの190円均一運賃区間内に、新たに100円、150円の区間を設けるもの。
(1998.12.17)
電車網廃止のツケ重く、全米最悪の渋滞/ロサンゼルス
ロサンゼルス・タイムズ紙の記事によると、「全米最悪の渋滞地、ロサンゼルス。14年連続の汚名」とか。1920年代には世界で最も進んだ電車網を持っていたロサンゼルスだが、便利で自由な自動車の魅力に負けて、60年代に電車網を全廃。その後、渋滞やスモッグなどその社会的費用に気づいて、近年は電車網を復活させようと試みているが時既に遅し。
渋滞によってロサンゼルスが払うコストは全米最大の年間108億ドル、失う時間は6億84百万時間、ガソリンは9億84百万ガロンに達するという。
(1998.12.16)
運賃100円の買い物バスを運行/水戸
水戸商工会議所は観光客を中心商店街に呼び込もうと、19日からバス会社と協力して運賃100円の「ワンコイン買い物バス」を運行する。来年3月までの期間中に乗客約2000人を対象にしてアンケートを実施し、ニーズを探る予定。
(1998.12.15)
行政支援欠かせず住民理解が不可欠/北陸三県
既存の路線を存続させるには鉄道会社の努力だけでは限界があり、行政の支援や住民意識の向上が欠かせない。加越能鉄道(富山県高岡市)は万葉線(高岡−新湊間12.8キロ)のバス転換を計画しており、同社と沿線二市は県を交えて経営形態の協議を進めている。沿線二市は「何が何でも存続させる」構えで、年度内に自治体が出資する第三セクター化の方向でまとまる公算が大きい。
従来の市街地活性化策は常に車優先だった。今年5月に高岡市で結成された「路面電車と都市の未来を考える会(ラクダ)・高岡」は高岡市中心部を通行止めにして移動は徒歩か路面電車に限定する「トランジットモール」の実験を計画している。中心市街地に次々と駐車場を作っても客足は減る一方だったのだから取り組む価値はある。ラクダは99年度実施に向けて行政に働きかけており、高岡市も前向きに検討中。
ラクダの島会長は「鉄道は地域に欠かせない公共施設。行政が守るのは当然」と主張しているが、行政支援には住民の理解が欠かせない。北陸は全国有数の車社会だけに、何らかの車の利用規制をすれば大反発も予想される。行政が存続を目指す以上、鉄道を活用した街づくりの将来像を明確にするとともに、住民に鉄道の大切さを時間をかけて説得することが必要になる。
(1998.12.11)
決め手欠く地方鉄道の活性化策/北陸三県
北陸各県を走る民間鉄道5社の輸送人員は、前年度に続いて今年度も軒並みマイナスの見通しで、利用者減少に歯止めがかからない。福井県の京福電鉄は県や沿線市町村と結成した活性化協議会の場で2001年度以降の廃線の検討を求める姿勢を示し、論議を巻き起こした。
地方鉄道は各社とも割引切符の発行やイベントの実施などの活性化策に取り組んでいる。しかし「イベントでは利用者減をくい止められない」との声が大勢で、各社の経営は悪化している。
利用者減には構造的要因が背景にある。マイカーの普及、少子化による通学客の減少、沿線人口の減少のほか、駅前中心地の地盤沈下など車社会を前提にした街づくりの進展も鉄道離れに拍車をかけているようだ。こうした条件の下では、各社は鉄道経営の将来像を描くことができない。
京福電鉄の廃線言及は従来の利用呼びかけやイベントでは根本的な解決につながらず、電鉄会社もこれらに期待できないという実態を浮き彫りにした。既存の活動に代わる打開策を打ち出さなければ存続はおぼつかない。
(1998.12.10)
公害訴訟の原告と被告が温暖化防止に協力
大阪・西淀川公害訴訟の原告らで設立した財団法人「公害地域再生センター」(森脇君雄理事長)が、和解した神戸製鋼所と協力し、きょう7日から地球温暖化防止に向けた実験を始める。同センターは公害で疲弊した地域の再生を目指し、原告らが被告企業9社との和解金の一部を充て1995年3月に設立したもので、実験は地球温暖化に歯止めをかけようと呼びかけ同社の賛同を得た。
実験では、まず同社高砂製作所(兵庫県高砂市)から5キロ以内に住むマイカー通勤の66人を対象に1週間かけて通勤距離や車の燃費などを記入してもらい、これをもとに排ガスに含まれる二酸化炭素の年間排出量を試算する。さらに3日間は自宅から自転車や、電車とレンタサイクルの併用で通勤をしてもらい、マイカーとの比較や不都合な点についての意見をまとめ、どうすれば通勤手段の転換が可能になるかを考える。結果は来年3月までにまとめ、同社のほか環境庁や県などに送る。
公害訴訟の原告と被告が手を携えて環境問題に取り組むのは珍しく、環境庁も高く評価し、助成金を出すなど支援している。
(1998-12-07)
渋滞対策の計画事業に新補助制度/建設省・警察庁
交通渋滞対策として、例えば電車やバスの利用を促進したり道路にバスの優先レーンを設けるなど、具体的な計画を作った地域を国が重点地域に指定し、必要な事業に対して積極的に補助する制度が新設された。建設省と警察庁が交通渋滞の深刻な都市を対象に設けたもの。
まず、自治体が地域を決めて郊外から街の中心部まで車でかかる時間を何分減らすといった目標を設定し、バスや電車などの公共交通機関の利用を促進するなど具体的な対策を盛り込んだ計画を作って、国から重点地域としての指定を受ける。
盛り込まれる対策としては、例えば自家用車から公共交通機関に乗り換えやすいよう駅やバス停の近くに駐車場を作ったり、道路にバスの専用レーンを設けるなどが考えられている。こうした対策の多くは施設の整備や交通規制とも関わってくるため計画を作る段階から建設省や警察と協力することが求められている。
重点地域に指定されると、対策のための事業に国が積極的に補助する。既に福島市や熊本市などが地域の指定に向けて準備を始めているということで、早ければ今年度中に地域の指定が行われる見通し。
(1998-12-04)
駅から1キロ以内のバス料金を100円に/豊橋鉄道
豊橋鉄道(豊橋市)は近距離利用客を取り込むため、ターミナルで乗降するお客について、駅から1キロ以内のバス料金を160円から100円に引き下げる。運輸局に申請中で、16日にも実施の予定。
(1998.12.4)
環境に配慮した交通政策が必要/運輸白書
運輸省は24日、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出の抑制などを目指す新しい交通運輸政策が必要だ、とする今年度の運輸白書(運輸経済年次報告)を公表した。低公害車や低燃費車の普及を促進することで自動車からのCO2排出を抑えるとともに、公共交通機関や鉄道、海運の役割を高めなければならないと指摘した。
白書では、公共交通機関の利用促進策として前橋市や埼玉県狭山市などで試行されている初乗り百円の「百円バス」や、神奈川県のバス会社が導入している「環境定期券」制度(通勤定期券所有者の家族の運賃を土、日曜などに割り引く制度)などを紹介している。
一方、1人を1キロ運ぶ際のCO2排出量が鉄道は乗用車の約1割で済むため、「鉄道の整備により環境への負荷の小さい交通体系の構築を図る必要がある」と指摘し、整備新幹線の着工を紹介。「国内貨物輸送は、トラックよりCO2排出量が少ない鉄道や海運の分担率を高める必要がある」としている。
*****************************
九八年度運輸経済年次報告(運輸白書)は、高齢化社会を控え高齢者や障害者などにも利用しやすい公共交通施設が必要として具体的な整備の方向を示したほか、二酸化炭素の排出抑制など環境に配慮した交通運輸のあり方を採り上げた。
白書は、JR、大手私鉄、営団・公営地下鉄の駅のエレベーターの設置率は9・0%、エスカレーターの設置率は16・2%と低水準にとどまり、依然として高齢者などに使いにくい現状を指摘し、今後の計画的な整備が望まれるとしている。また、駅前のバス停留所から駅の改札までの乗り継ぎ通路に上屋を設置するなど、周辺を含めた一体的な整備が必要と指摘している。さらに、電話、トイレなどの位置を表示するマークが施設ごとに異なる現状を指摘し、統一するよう提言している。
一方、環境問題では、交通分野からの二酸化炭素の排出は、日本全体の排出量の2割程度を占め、そのうち9割は自動車からの排出である現状を報告した。さらに、自動車保有数の増加や排気量の多いRV車の普及などがこのまま推移すれば、2010年には交通分野からの二酸化炭素の排出量は1990年よりも約40%増加し年間8千百万トンに達すると試算した。排出抑制のために、低燃費の車の諸税を軽減するなど税制措置のほか、鉄道、バスなどの公共交通機関の利便性を向上させて、自家用自動車からの公共交通機関への誘導を図る必要があるとしている。
(1998-11-24)
急行をやめ、普通電車を20分間隔に/福井鉄道
福井鉄道は、福井市と武生市を結ぶ福武線で30日からダイヤ改正し、昼間の急行電車を普通に切り替え、20分間隔で運行する。昼間の急行はこれまで1時間に概ね1往復運転しているが、利用客が少ないため、午前10時から午後4時までの間の15本を普通に変更し、この時間帯は普通電車を20分間隔で運行することにした。福井鉄道運輸課では、「買い物客を細かく拾うことで、利用客増につなげたい」としている。
またこのほか、1日平均950人の乗降客がある浅水駅を新たに急行停車駅とすることにした。
(1998-11-21)
まだまだ利用しづらい路面電車/熊本市
高齢者や車椅子客などの乗り降りに便利だとして、熊本市が昨年夏、全国で初めて導入した「超低床路面電車」が本来の効果を発揮できずにいる。多くの停留所が道路中央にあったり、幅も狭いなど車椅子客が利用しづらいことなどがネックとなっており、導入後1年以上経過した今も、車椅子の利用者は1日平均1人にも満たないままだ。
熊本市は8年前から市電活性化の研究に着手し、欧州で「高齢社会の足」として活躍している超低床電車に目を付けた。この電車は最高時速70キロ、低騒音で床面の高さが電停とほぼ同じ30センチと低く、電動リフトも設置されているのが特徴。活性化の期待を込めて昨夏、1編成(2車両)を約2億2千万円で購入した。
ところが、超低床電車の車椅子の利用客数は10月末現在、1日平均で0.8人。市交通局によると、35電停のうち車椅子が走行できる幅1メートル以上のプラットホームがある電停はわずか11カ所で、また1編成しかないため1時間半に1本の割合でしか利用できないことが原因だという。
市交通局は1999年度にリースでさらに2編成増やし、待ち時間の短縮を図る方針だが、便数を増やしただけで車椅子客の大幅増は期待薄だ。車椅子でも利用しやすくするには電停の拡幅が必要だが、市電が走る県道を管理する熊本県などは拡幅分だけ車道、歩道の幅が狭くなり車の流れが悪化するとして消極的なためである。
(1998-11-18)
新交通システムか路面電車か評価分かれる/広島市
広島市が平和大通りに新交通システムを導入する「東西線」構想を打ち出したのに対し、広島電鉄が同じコースの路面電車を提案、市民の評価が割れている。路面電車は全国的に見直しの機運が高まっており、「建設費が安く済むなら」と支持する意見がある一方で「政令指定都市なのに地下鉄がないなんて」(社民党市議)と体面を気にしての地下方式の支持派も多い。中国運輸局は広電案を「高齢化社会に極めて有力」と評価したが、被爆者団体には「平和都市の象徴」として整備された大通りを電車が走ることに「景観が損なわれる」といった反対論も根強い。広島市は本年度末までに決着をつけたい考えだが、利用者の市民が納得する結果になるかどうか。
【新交通システム−−事業費800億円】
「東西線」はJR西広島駅から市中心部を経て広島駅までの約6キロで、高架案と地下案の二つがある。事業費は高架で約800億円、地下ならその2倍と見積もられ、軌道や駅の建設費を市が負担すれば経営が成り立つと試算されている。
新交通システムは時間短縮の効果が大きいが、初乗り運賃が路面電車の2割増し。さらに、地下案は建設費のうち1千億円余りを市の一般財源で負担することが採算性の前提で、広島市に住む「路面電車を考える会」の山根政則事務局長は「膨大な建設費を子や孫に
負担させることになる」と批判的だ。
【路面電車−−「人に優しい」が売り】
これに対し、西広島駅から中心部へ路面電車を運営している広島電鉄は昨年、東西線とルートが重なる「平和大通り線」構想を公表。「東西線が開通すれば同社市内線の利用客の3分の1が移行する」との市の予測が社内に危機感を募らせたという。
現路線が曲がりくねっていて中心部まで25分かかっているのを12分に短縮。新交通システムに比べると時間はかかるが「階段の上り下りがなく、人に優しい」と売り込む。既存路線を活用できることもあって新設区間は約2キロ、事業費も24億円と格安。
(1998-10-28)
新潟交通電車線の廃止に地元が同意
新潟交通電車線の廃止問題で、沿線の7自治体は今日開かれた沿線自治体で作る対策協議会で正式に同意するとともに、線路の跡地については引き続き協議することで覚え書を取り交わした。新潟交通では自治体の同意を得られたことから、今年中に運輸省に対して電車線の廃止を申請することにしている。
月潟村と新潟市を結ぶ総延長21キロの新潟交通電車線は、利用客がピークだった35年前の年間630万人から去年は93万人にまで落ち込み、赤字が続いていた。このため電車線は来年3月いっぱいで廃止し、4月からは代替バスが黒埼町ルートと月潟村ルートの2路線で、一日合わせて32往復運行されることになっている。
線路の跡地の問題では、有償で買い取ってもらいたい新潟交通側と無償を要望する自治体との間で話し合いがつかなかったため引き続き協議を続けるという覚え書を交わした。
また、覚え書では、黒埼町が1300万円をかけて建設し、去年3月に完成したばかりの「ときめき駅」については新潟交通が建設費用のほとんどを補償することが明記されている。
(1998-10-26)
1日フリー300円のワインバス運行/一畑電鉄
島根県の一畑電鉄は、出雲大社前駅で一畑電車と接続し、観光地とワイナリーをめぐる「わいわいワインバス」を運行している。出雲大社、吉兆館、出雲文化伝承館や島根ワイナリーを結び、1日11往復(22便)。入場料金割引の特典が付いた1日フリー乗車券(大人300円、小児150円)で利用できる。
この「安くて便利な」ワインバスは土曜、日曜、祝日毎に運行されているが、12〜2月はお休み。
信楽高原鉄道の衝突事故損害賠償訴訟で最終弁論
滋賀県信楽町で1991年5月、第三セクター「信楽高原鉄道」の普通列車とJR西日本の臨時快速が正面衝突、42人が死亡、614人が負傷した事故で、近畿地方の犠牲者9人の遺族23人が「事故はずさんな安全管理体制が原因」と、同鉄道(信楽町)と列車を乗り入れていたJR西日本(大阪市)に総額約11億3000万円の損害賠償を求めた訴訟は19日、大阪地裁で遺族、被告側双方の最終弁論が行われ、提訴から約5年ぶりに結審した。判決は来年3月29日に言い渡される予定で、高原鉄道側は過失責任を認めているが、同地裁がJRの責任をどう判断するかが焦点となる。
93年10月の提訴以来、計45回の弁論が開かれ、遺族側は「現場担当者の過失だけでなく、高原鉄道とJRの相互連絡の不徹底が事故を招いた」と主張。高原鉄道は「相互連絡などの注意義務を怠った過失があった」と責任を認めた。しかし、JR側は「車両と乗務員を高原鉄道に貸しただけ。契約上、乗客への賠償責任はない」と反論してきた。今回の9人と両社の社員を除く遺族28人と負傷者612人は両社との間で示談が成立している。
事故は、91年5月14日、信楽高原鉄道(単線、貴生川―信楽駅間の14・7キロ)で、信楽駅の出発信号が赤のままになるトラブルが起きたのに、高原鉄道側が安全確認せずに上り列車を発車させ、同町で開催中の「世界陶芸祭」の観客輸送のため乗り入れていたJRの下り快速と正面衝突した。両社が信号システムを互いに無断で改造していたことが事故後、分かった。JRの運転士らは不起訴処分になったが、高原鉄道の社員ら3人が業務上過失致死傷罪に問われ、大津地裁で公判中。
(1998-10-19)
「汎用電子乗車券」の普及方策を検討/運輸省
運輸省は17日、かばんに入れたままでも鉄道やバスの改札口を通過できる「汎用電子乗車券」の普及方策を検討する方針を決めた。来年度、有識者らの検討委員会を設け、標準的なモデル(仕様)を作成するとともに普及に向けた助成措置も考える。JR東日本が2001年1月から導入する予定のため、検討結果を2000年度予算の概算要求や税制改正要望に反映させたい意向だ。
(1998-10-17)
視覚障害者の駅ホーム転落事故に万全の対策を
点字誘導ブロックがある駅ホームから視覚障害者が転落する事故が相次ぎ、1994年以降、少なくとも9人が死亡していることが17日、毎日新聞の調べで分かった。ブロックに気付かなかったり、途切れた場所から転落するケースが多いとみられる。都内の視覚障害者団体の調査によると、3人に2人がホームからの転落経験があるという。都会でもラッシュ時以外はホームに駅員がいない駅が多く、周囲の乗客の無関心も一因とみられる。全国の視覚障害者は約35万人。通勤や通学のために電車を利用する視覚障害者は年々増えているが、点字ブロックだけでは事故対策が万全とはいえない実態が浮き彫りになった。
JRや私鉄、警察の事故記録、視覚障害者団体などによると、94年12月から今年9月にかけ、駅ホームから転落するなどして亡くなったり、重症を負った視覚障害者は少なくとも11人。
東京都荒川区のJR日暮里駅では今年2月、山手線の上りホームにいた会社員の男性(53)が、進入してきた列車に乗ろうとして電車の側面部と接触。10メートル以上はね飛ばされ、ホームにあった鉄製の柱に頭を打って死亡した。昨年8月14日には、相模鉄道二又川駅(横浜市)のホームの階段を下りてきた女性(51)が、線路に転落。入ってきた電車にひかれ死亡した。電車が止まっていないホームで、誤って乗り込もうとしたとみられる。95年11月には、JR東海道線小田原駅で、勤め帰りの平塚市内の男性(48)が転落。停車中の電車の車両連結部にはさまれたが、発見されないまま電車が動きだし、20メートル以上引きずられて死亡している。目撃した売店の店員が非常停止ボタンを押したが間に合わなかった。
点字ブロックの設置は、74年に高田馬場駅(東京都新宿区)で視覚障害の専門学校生が転落死した事故をきっかけに整備が進み、現在は私鉄大手15社で97・4%、営団・市営などは100%、JRは54・3%に上る。9件の死亡事故の現場にはいずれも点字ブロックがあり、「注意義務は尽くし、落ち度はなかった」(JR東京地域本社)など、鉄道会社側が安全管理上の問題を認めたケースは1件もない。
しかし、視覚障害者団体「東京視力障害者の生活と権利を守る会」(東視協)の山城完治事務局長は「駅では、工事などによる音環境、床面の違いで、同じ通勤ゾーンもまったく世界が変わってしまう。視覚障害者にとって危険に満ちた場所。点字ブロックだけでは安全設備は十分とはいえない」と話している。
視覚障害者が犠牲になった9件の死亡事故は、障害者が街で暮らすための「バリアフリー」とは何かも問うている。現場は点字ブロック以外にも、非常停止ボタンや転落検知マットが設置された所もあった。だが、ブロックが途切れた所で壁にぶつかって方向がわからなくなり転落するなど、ハード面の整備だけでは不十分なことを示した。
死亡事故は、周囲に駅員や他の乗客がいる中で起きたケースも多い。これに対し鉄道会社側は「ホームの駅員は通常、1人で10〜15両編成の列車をみており、乗客の乗り降りの状況を完全に把握するのは難しい」(JR東日本横浜支社)という。ラッシュ時以外はホームに監視要員を置かず、運転士1人だけのワンマン車両を導入するなど、駅の合理化や無人化は進む一方だ。
また、大阪市の市営地下鉄天王寺駅のホームから転落、電車にひかれて重傷を負った学生は、「落ちるまでに声をかけてくれる周囲の乗客が誰一人いなかった。ショックです」と話している。
(1998-10-17)
自転車を持ち込める電車を運行/富士急行
富士急行は15日、山梨県大月市―河口湖町間(26・6キロ)で電車内に無料で自転車を持ち込めるサービスを始めた。2両編成のうち1両の半分が自転車専用で6台まで収容可能。来年1月29日まで1日2往復運行する。
マイカーから自転車に乗り換えて地球温暖化防止を目指す運輸省のモデル事業となっており、関東では初めての試み。初日は3人が利用した。
(1998-10-15)
富士急行(山梨県富士吉田市)が今日から、自転車と一緒に電車に乗り込むことができるサービスを試験的に始めた。買い物客を中心とする利用者に便利なようにするとともに、マイカー利用を減らして省エネにも役立てようという運輸省の呼びかけで始めたもの。
初日の今日は、午前11時9分に大月を出発した電車に、買い物に行く途中の2人が自転車とともに乗り込み、慣れない手つきで自転車を車内の金具に固定していた。
自転車の持ち込みは無料で、毎日午前9時すぎから午後1時すぎまでの合わせて2往復で行われ、指定された1両に最大で6台の自転車が積み込める。
富士急行では、不況で客足が伸びないなかで新たな利用客を掘り起こそうというねらいもあり、このサービスを試験的に来年1月まで続け、利用状況をみて本格的な導入を検討することにしている。
運輸省などによると、関東甲信越地方では電車への自転車の持ち込みはの御岳登山鉄道(東京都青梅市)がケーブルカーで認めているが、JRも含めて鉄道への持ち込みは富士急行が初めて。
(1998-10-15)
都バスの定期券を車内で販売/東京都
都交通局は20日、全国で初めてバス定期券の車内販売を始める。まず、池袋駅東口−浅草寿町間などで試験的に実施し、今年度末には23区内の全路線で販売する予定。対象は通勤用定期券で、価格は1万円。
(1998.10.15)
10円列車にファン殺到/秋田内陸縦貫鉄道
全線開業10年を迎え、秋田県の内陸部を南北に走る第三セクター「秋田内陸縦貫鉄道」が10日、平成10年10月10日にちなんで10円で全区間(鷹巣町〜角館町間94.2キロ)を乗車できる記念切符を発売、多くの鉄道ファンが詰め掛けた。
鷹巣町の鷹巣駅では早朝から記念切符を買い求める鉄道ファンが長蛇の列を作った。午前8時54分発の急行「もりよし1号」(3両編成・定員320人)には400人余りが乗り込み、車内は足の踏み場もない状態。それでも約60人が乗り切れず、次の列車を2時間近く待った。
同鉄道は沿線の過疎化などで乗客は年々減っており、同駅の成田勇雄駅長は「こんなに混雑したのは初めて。いつもこれぐらいお客さんが乗ってくれれば…」とうれしい悲鳴を上げていた。10円切符は11日も発売される。
(1998-10-10)
わたらせ渓谷鉄道にトロッコ列車
群馬県桐生市と栃木県足尾町間を走る第三セクター「わたらせ渓谷鉄道」で10日、関東では唯一というトロッコ列車「トロッコ・わたらせ渓谷号」がデビューした。
旧国鉄足尾線を引き継いだ同鉄道が来春、開業10年を迎えるのを記念して導入した。4両編成で2両がトロッコ。定員は全体で160人で、運行は4〜11月の土日と祝日。今年は11月23日まで大間々―足尾を1日1往復する。
トロッコからは日一日と紅葉深まる渡良瀬川沿いの渓谷美が堪能できるとあって、観光客の減少が続く沿線の期待は大きい。
(1998-10-10)
広島電鉄が低床車両を導入へ
広島電鉄(広島市)は7日、道路面から床までが33センチと低い五両連結の低床路面電車を1999年3月下旬に導入すると発表した。同電鉄の停留所はホームの高さが25〜30センチであるためほとんど段差がなくなり、車いすやベビーカーも簡単に乗れるようになる。同様の低床車両は熊本市交通局が97年夏から走らせているが、導入予定の新車両は定員が熊本の車両の2倍以上とより大型になる。
この車両はドイツのシーメンス社が開発し、長さ約30メートルで定員は158人。車体全体が凹凸の少ない滑らかな曲線でデザインされており、縦約1.3メートル、横約2メートルの大きな窓も目を引く。車両価格は約3億4千万円。
99年3月には、JR広島駅と日本三景・宮島を結ぶ宮島線で1編成がデビューし、同年8月までに4編成が走る予定。
広島電鉄の路面電車の営業距離は18.8キロで全国4位。
(1998-10-07)
路面電車支援のための会社設立へ/岡山
岡山市内を走る民営の路面電車を物心両面で応援するため、市民グループが会社を設立する準備を進めている。新会社は路面電車を生かした街づくりに賛同する市民や企業から出資を募って発足させ、お年寄りにも利用しやすい低床型の新車両を外国から購入して電鉄会社に貸し出す計画。不況の中で出資者の募集は順調とはいかないようだが、来春までの設立を目指している。
このグループは市内の会社役員ら約200人でつくる「路面電車と都市の未来を考える会」(岡将男会長)。岡山電気軌道が4.7キロ区間で運行している路面電車を見直して街の活性化に役立てようと3年前に結成し、全国の路面電車関係者を集めたサミット開催などに取り組んできた。
同会によると、ドイツなどで普及し、国内でも熊本市で昨年8月に導入された床の低い新型車両を岡山の路面電車にも導入すれば、お年寄りや親子連れの人たちが乗りやすくなる。1台約2億3千万円と高額のため、新会社で購入し電車会社にリースして使ってもらうことを考えついたという。
同会では、地元の大手企業やメンバーから協力を取り付け会社設立に必要な1千万円をすでに確保。このアイデアを岡山市などに説明して行政の出資も求めている。会長の岡さん(食品加工会社役員)は「路面電車は交通渋滞や排ガス公害など車社会の抱える様々な問題を解決してくれる。出資者の募集は簡単ではないが、行動を始めることが大切だ」と話している。
路面電車の現在の路線はJR岡山駅を発着する2つのルートだけ。1950年代には年間1300万人を超えていた利用客が3分の1程度に落ち込んでいる。岡山市役所前などを通る線を延伸させて環状化した方が便利になり、利用客も増えると同会はみている。路線延伸については、岡山市もJR岡山駅―市役所間の約1キロを有力候補として調査し、事業主体や資金確保策などを検討している。
(1998-10-05)