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公共交通政策
(2002.1〜 12)



琴電でのICカード導入を調査/四国運輸局

 四国運輸局は、高松琴平電気鉄道(高松市)にICカードを導入する調査に着手し、04年度にもコトデンバス(同)と併用できるカードシステムが導入される見通し。鉄道とバス共通の本格的なICカード導入は全国で初めてで、将来的にはJR四国(同)などとも連携して「四国共通乗車券」とすることも視野に入れている。
 調査ではシステムの規格のほか、各種割引サービスの方法や沿線の商店街、観光施設等との連携の可能性についても検討する予定。導入に伴う事業費は数億円と見込まれるが、同局と琴電は省力化や利用客の掘り起こしに相当の効果があると見込んでおり、来年度から導入作業を本格化させる。
(2002/12/13)




会津鉄道支援をさらに5年継続/会津総合開発協議会

 会津総合開発協議会はこのほど臨時総会を開き、14年度で5年間の支援措置が終了する会津鉄道経営安定化補助を、15年度からさらに5年間継続することを決め、福島県にも支援を要望する。
 会津鉄道の提出した15年度から5年間の経営健全化計画を受け、会津地方の28市町村で補助金総額の3割を担い、残る7割は県が負担することを前提に各市町村の負担割合を協議していたが、沿線の会津若松、田島、下郷の3市町が3割負担のうちの95%(約2億5千万円)を負担することで決着した。
(2002/12/3)




福井県勝山市で「鉄道存続のまちサミット」開催

 勝山市などが主催し、地方鉄道の課題や将来像などを探る「鉄道存続のまちサミット」が1日、同市で開かれた。10府県から地方の私鉄15社や自治体関係者など約430人が参加し活発な意見交換を行い、地域鉄道活性化を目指すサミット宣言を採択した。
 サミットではまず安部誠治関西大学教授が「地域振興と鉄道」と題して基調講演を行い、三岐鉄道(四日市市)が駅舎に図書館や鉄道博物館を併設する「1駅1企画」や、自転車を電車に持ち込める「サイクルパス」などの取り組みを紹介。また、松浦鉄道(佐世保市)は駅の数を約15年で32から57に増やし、乗客の増加につなげた事例を発表した。
 採択した宣言には、1)鉄道事業者は利用者の意見を反映した経営に努める、2)地方公共団体は鉄道の多面的な機能を発揮する施策を講じる、3)利用者は環境や安全面で優れた公共交通機関、特に鉄道を選ぶようにする−−などと事業者、行政、利用者が一体となった協力体制を目指す姿勢が盛り込まれた。
(2002/12/2)




昨年度分の欠損補助を5300万円追加/一畑電車沿対協

 一畑電車沿線地域対策協議会の臨時総会が開かれ、同電車の新経営改善計画の最終年度だった2001年度の欠損補助を5300万円追加することなどを決めた。今年度以降の支援については、国の新たな支援については要望の結果「門前払いに近い状況だった」と厳しい現状報告があり、今後の支援の枠組みについては本年度中に固めることで合意した。
 同計画では5年間で赤字を半減させ、今年度からの経営自立を目指したが、昨年度の経常損益は2億29百万円で、計画比99百万円のマイナスとなった。臨時総会では目標を達成できなかった原因についても論議されたが、同計画における収益面での見込みの甘さなどもあり、欠損は一畑電鉄だけの責任ではないという認識から運行維持対策補助金を上乗せ、計1億71百万円を補助することにした。
(2002/12/2)




“魔法の箒”デザインコンテストの優秀作品/環境省

 「脱・クルマ」生活の実現のために、環境省が実施していた「地球にやさしい“魔法の箒”デザインコンテスト」において優秀作品に選ばれたユニークな折りたたみ式自転車がこのほど披露された。「持ち運びが容易で電車等に手軽に持ち込め、降車したとたんにすぐ使える」という条件を満たし、公共交通機関と個人の移動手段とをスムーズに連携させる新しい乗り物のデザインを募集したものだが、応募のあった156作品の中から最優秀の小林浩治さん(鳥取県)の作品のほか優秀賞3点、佳作2点が表彰された。
 小林さんの自転車は、前が二輪、後が一輪の三輪車で、後輪を90度回転させてハンドルの方に折り畳むことができるようにしてあるのが特徴。持ち歩くときも前の車輪を使って楽に引っ張って移動でき、荷物を運ぶカートとしても利用できる点が評価された。最優秀・優秀の4作品は、試作品が今月7日から京都府総合見本市会館で開かれる「環(ワ)の国くらし会議」の会場で展示される。
(2002-12-02)




電車・バスの運行情報をホームページで提供/中部運輸局

 中部運輸局は12月2日から、名鉄、近鉄、名古屋市営地下鉄とバスなどの運行情報をホームページで一括して提供する。運輸局が各社からの情報を民間サイトの「駅前探検倶楽部」(http://www.ekitan.com/)に提供、ホームページがリアルタイムで更新される。同局では、来年1月末まで試験運用を行い、利用者の反応を見て継続するかどうかを決める考え。
 提供情報は始発から終電までで、鉄道が30分以上の遅れが出た場合、バスは運行を取りやめた場合に表示され、代替交通機関が動いているかどうかも確認可能。また、携帯電話からもアクセスできる。
(2002/11/28)




北陸・湖西線の直流化で合意/JR西と福井・滋賀両県

 JR西日本と福井、滋賀両県は27日、北陸線長浜−敦賀間と湖西線永原−近江塩津間の計44kmを直流化する計画で費用負担が決まり、合意書に調印した。これにより、大阪方面からの新快速電車が敦賀まで運行できるようになる。工事は2003年度に着手し、2006年度に完成する見込みで、総事業費約162億円。
 合意によると地元負担額は143億3400万円で、うち滋賀県が約75億円、福井県が約69億円を負担する。
(2002/11/27)




可部線三セク化を断念、1年後に廃線へ/対策協

 JR西日本が廃線を計画している可部線の可部(広島市)−三段峡(広島県戸河内町)間46.2kmの存続方策を検討していた可部線対策協議会は22日、第三セクターによる鉄道存続を断念した。同社は今月中に国に同区間の廃止届を提出、1年後の来年11月末で廃線にする考えで、沿線自治体で構成する対策協などの論議は今後、代替バス運行の具体策の検討へと移る。
 同社は98年に同区間の廃止・バス転換の方針を表明した後、地元の要望を受け2度にわたって試験増便を行ったが、13年度の輸送密度(1日1km当たりの平均乗客数)は487人にとどまり、同社の基準とする800人を下回ったため今年5月に廃止を最終的に決めた。対策協が9月にまとめた三セクの収支予測は、向こう40年間で年平均2億1千万〜3億8千万円の赤字となる見込みで、沿線人口の増加も望めず、各市町村の意向は「三セク化は財政的に困難」ということで一致した。
(2002/11/23)




一畑電車の存廃含む沿線公共交通の検討委が初会合

 2001年度までの5ヵ年間で赤字を半減するなどを目標とした経営改善計画が達成できず、本年度以降は国の支援継続が厳しい情勢になっている一畑電車について、14日、その存廃を含めた湖北公共交通の在り方を検討する委員会の初会合が開かれた。有識者や国、島根県、沿線自治体の担当者で構成された同委員会では、同電車の中長期収支予測、三セク化など経営形態のあり方、バス転換の可能性、公的支援のあり方などを検討、来年9月までに最終報告をまとめることになった。
(2002/11/14)




ノンステップバスの普及率は4.5%

 昨年11月に交通バリアフリー法が施行されて1年、国土交通省が昨年度末時点での乗合バス等のバリアフリー化状況について調査した結果によると、低床バス(ノンステップバスを含む)の車両数については対前年度比80%の増加となっている(3,254台→5,867台)が、総車両数に対する割合(導入率)は約10%というところ。このうち、ノンステップバスの車両数についても対前年度比75%の増加となっている(1,496台→2,623台)が、導入率は前年度より1.9ポイント増えたものの4.5%にとどまっていることがわかった。国は2010年度までに20〜25%の車両をノンステップバスにすることを目標にしている。
 また、ノンステップバスの導入率が高い事業者の上位30社も公表されたが、1位・尼崎市交通局(36%)、2位・遠州鉄道(26%)、3位・旭川電気軌道(23%)−などの順だった。同バスの導入率が3%未満の354社を対象に普及が進まない理由を調査したところでは、「価格が高い」(49%)、「道路整備が必要」(25%)、「山間部の走行が困難」(21%)などが上位を占め、補助制度の充実や道路整備が求められている実態が浮き彫りになっている。
(2002/11/11)




福井市内でも「公共車両優先システム」を運用開始

 路線バスの時間短縮と定時性確保のため、福井市内で「公共車両優先システム(PTPS)」の運用が始まった。既に21都道府県で導入されているが福井県内では初めてで、このほど幹線道路の5ヵ所の交差点で運用を始め、年度内にさらに10ヵ所、06年度までには約80ヵ所の交差点で運用される計画になっている。
 現在、京福、福鉄両社の154台のバスが対象になっており、午前7〜9時の間、交差点でバスの通行を優先するように信号を制御している。青信号を延長したり赤信号を短縮する時間は5〜10数秒だが、計画箇所すべてが完成すれば1割程度の時間短縮が見込まれている。
(2002/10/12)




会議参加者に市バス・地下鉄乗り放題パス/京都市等

 京都市などは15日から、同市内で開かれる会議の参加者が定額で市バス・地下鉄全線に乗れる乗り放題の乗車券「京都コンベンションパス」を発行する。京都府、京都市、京都商工会議所などでつくる京都コンベンションビューローが企画したもので、同ビューローが会議の主催者に最低100枚から販売する。
 パスは市バス・地下鉄共通、地下鉄のみの2種類で、使用期間は1日から最長13日間まで設定できる。共通パスの料金は初めの5日間は1日あたり700円、6日目以降は1日600円、地下鉄パスは初めの5日間が1日500円、6日目以降は1日400円になる。また、パスのデザインは主催者側が自由にデザインできる。
(2002/10/8)




初めての「日本鉄道賞」の受賞者決定/国土交通省

 国土交通省は14年度の「日本鉄道賞」について、58件の応募の中から次のとおり決定したと発表した。「鉄道の日」実行委員会によって、鉄道開業130周年に当たる今年度から設けられたもので、15日の「鉄道の日」祝賀会において表彰される。
 「日本鉄道賞」は毎年選定されるテーマについて優秀な取組みのあった事業者または団体を表彰することになっており、今年度のテーマは「情報化への貢献」、「地方鉄道における活性化への貢献」および「環境対策への貢献」の3つ。「情報化への貢献」部門では、ICカードを利用した出改札システム「Suica(スイカ)」を導入したJR東日本(東京都)、「地方鉄道における活性化への貢献」部門では、超低床路面電車の導入や市民団体と連携した街づくり情報の発信などが評価された岡山電気軌道(岡山市)が選ばれた。このほか、3部門でそれぞれ選考委員会特別賞が贈られることになった。
(2002-10-08)




公共交通機関などで補助犬の受入れが義務化

 10月から身体障害者補助犬法が施行され、官公庁、公立学校、公営住宅などの公共施設と、電車、バス、タクシーなどの公共交通機関で補助犬(介助犬、盲導犬、聴導犬)の受入れが義務化された。また、民間賃貸マンションや民間企業の職場でも受入れの努力義務が課せられる。飲食店、スーパーなどの不特定多数が利用する民間施設での受入れの義務化は来年10月から。
(2002-10-1)




運行確保と経営改善を前提に財政支援採択/鹿島鉄道対策協

 経営難に陥っている鹿島鉄道(土浦市)を財政支援する方針を決めている鹿島鉄道対策協議会は、このほど同社から今年度から5年間の経営改善計画が提示されたのを受け、財政支援により今後5年間の運行を確保するとともに会社存続に向けて対策を検討するとの趣意書を採択した。
 計画によると、ダイヤの見直しや無料駐車場の設置などで増収を見込み、経常損失を昨年度の約1億円から06年度には約2862万円に削減することを目指すとともに、親会社の関東鉄道からの支援を約2000万円増額することで公的支援の希望額を約2億円に抑えている。
(2002/9/27)




嵐山の渋滞解消へパーク&ライドの実験/京都市

 昨年度から嵐山の渋滞解消の実験に取り組んでいる京都市は、紅葉が見頃の11月16、17日に「パークアンドライド」を実施することを決めた。昨秋は一方通行規制を実施したが、路線バスが走りやすくなるなどの効果があったものの周辺部の渋滞は例年と変わらなかったため、車の総量を減らすことが課題となっていた。
 島津製作所三条工場の駐車場(中京区、最大400台)から京福電鉄三条口駅を利用するか、市中央卸売第一市場(下京区、445台、17日のみ)か京都リサーチパーク(同区、最大200台)からJR丹波口駅へ乗り換える。料金は駐車代と往復の鉄道運賃などを含め、車1台につき千円程度。市では駐車場の増設やホームページでの事前予約制を検討することにしている。
(2002/9/19)




GPSによる鉄道運行管理を研究/北陸総合通信局

 北陸総合通信局が北陸3県の地方鉄道に呼びかけ、GPS(衛星利用測位システム)を利用した低コストの鉄道運行管理システムの構築を目指す研究会を発足させた。市販の機材を使えるため従来のATS(自動列車制御装置)などより安価になる可能性があり、経営基盤の弱い地方鉄道に導入し安全運行を図るのが狙い。実際に列車を走らせる実験もして、来年3月までに報告書をまとめる。
(2002-09-19)




バス優先の信号システムで利用客増などの効果

 警察庁がこのほどまとめたところによると、「公共車両優先システム」(PTPS/バスが信号機に近づくと青信号の時間を調節して優先的に通す仕組み)が導入された路線でバスの運行時間が短縮され、バスが定刻どおりに走るようになって利用客が増えたり、マイカー通勤からバスへの転換が進んで渋滞が減るなどの効果をあげていることがわかった。
 このシステムは96年に北海道で試験導入されて以来、これまでに20都道府県で朝夕の渋滞が激しい幹線道路を中心に61路線計314kmで設置されている。年度内に岩手、広島、熊本など8県で導入される予定で、同庁では残りの19県でも数年内に取り入れたい考え。
 バスの運行時間については、設置済みのうち42路線で導入前後を比べたところ、神奈川県内の県道3.9kmで約40%短縮したほか5〜40%短くなっており、平均約13%短縮されたことがわかった。利用客数については、今年3月に導入された大阪府の枚方−高槻間6.3kmで平均乗客数が約38%増加(運行時間は約13%短縮)したのを初め計8路線で増え、渋滞については、阪神を結ぶ国道2号線の兵庫県内で朝夕2時間の交通量が9%減少するなどの効果をあげている。
(2002/9/14)




鉄道ICカード共通化の促進に助成/国土交通省

 国土交通省はICカード方式の定期券や乗車券を普及させるため、複数の鉄道・バス事業者がカードを共通化する場合のシステム導入費に助成する方針で、来年度予算の概算要求に盛り込んだ。03年度は関西圏で共通ICカードを導入する阪急と京阪が対象となる見込み。
(2002/9/9)




市バスの半分を民間委託する健全化案/京都市

 京都市は、8月下旬に労働組合などに提示した新経営健全化計画(草案)に、全車両約760台の半分を民間バス会社に運行委託する市バス事業の大幅リストラ策を盛り込んだ。2000年4月から実施している横大路営業所での約3割もの経費削減効果を受けて、08年度末までに営業所単位で3〜4ヵ所の業務を順次全面委託する考えで、まず来年度にも横大路に次いで赤字路線の多い洛西営業所から着手する方針。
 同市交通局は00年度から全職員給与の5%カットなどの経営健全化計画を実行に移しているが、今年2月からバス事業の規制が緩和されエムケイタクシー等の新規参入が相次ぐなど、市バスを取り巻く環境は一層厳しくなってきた。市は民間委託拡大による経費削減を柱に、給与カットの09年度までの継続、手当の廃止、バスの乗り継ぎなどサービス面の改革等を実施し、今の路線数を維持していきたいとしている。
(2002/9/9)




10月から運賃を平均6%引き上げへ/若桜鉄道

 鳥取県内の第三セクター・若桜鉄道(若桜−郡家間19.2km)の運賃改訂が認可され、10月1日から平均で6%引き上げられる。運賃の引き上げは87年の開業以来3回目。
 同鉄道は開業以来15年連続赤字決算が続き、01年度の赤字額は約2900万円。欠損分はこれまで、開業時に設けた基金を取り崩して補てんしてきたが、今後は基金の取り崩しは行わず、今回の値上げ後も見込まれる年間約1800万円の赤字は沿線自治体からの補助金でまかなう方針。
(2002/9/7)




琴電長尾線に「学園通り」駅が開業/香川県三木町

 三木町が総工費3480万円の全額を負担して建設していた高松琴平電気鉄道(琴電)長尾線の新駅「学園通り」が28日に開業する。琴電としては43年ぶりの新駅誕生。
 新駅から徒歩で10分圏内に商業施設「ベルシティ」や県立三木高校、同町役場などがあるが、同町では町内の施設と新駅を結ぶシャトルバスの運行も計画している。また、交渉が難航し駅の開業よりも遅れる可能性が出てきたが、「ベルシティ」の駐車場などを借りて約100台分のパークアンドライド用駐車場を準備することも予定している。
(2002/9/6)




路線バス廃止後を視野に乗合タクシーを試行/大野市

 大野市は11月から来年1月末まで、完全予約制の乗り合いタクシーを試験運行する。市内の事業者からタクシー1台を借り、市内バス木本・堀兼線(延長18.3km)のルートで毎日(日・祝日を除く)午前7時半から午後5時半の間、バスダイヤの空白時間帯に往復6便運行する。北陸初で全国でも珍しい試み。
 利用者から前日に予約を受けて運行する。料金は1人500円だが、市が超過分を負担することにより場合によっては自宅前や目的地まで、一定の範囲内ならルートを外れての運行も予定している。
 市内バス木本・堀兼線は市の補助を受けて地元業者が運行しているが、1日往復3便で年間経費は約1140万円かかっている。乗り合いタクシーの場合は6便で約700万円となる見込みで、同市としては今回の試行結果から需要や課題を分析し、他の路線についてもバスからの切り替えによってコストダウンを図りたい考え。
(2002/9/6)




町内走る路線バスは町民に限り一律100円に/今津町

 南隣の新旭町が昨年10月から町内5路線で100円バスを実施している滋賀県今津町では、4月から北部地区などを走るバス会社に補助して2路線を一律100円の「ワンコインバス」にしているが、9月からJRバス若江線(JR近江今津駅−JR小浜駅間、33.7km)のうち町内部分についても町民に限り運賃を100円にする補助制度を始める。これで町内を走る3路線がすべて一律100円になる。
 これまで片道170〜800円かかっていた運賃が100円と大幅に割安になるが、JRの路線については降車時に正規の運賃を支払い、運転手に証明印をもらい町に申請すると差額分が口座振込される仕組みのため若干手数がかかる。
(2002/8/30)




北勢線存続に資産譲受費用の一部負担を表明/三重県

 近畿日本鉄道が来年3月末での廃止を届け出ている北勢線(桑名市−北勢町)について、三重県は、地元市町が今後10年間で55億円を負担するのを受けて、県も5億円を上限に補助することにより存続を図る考えを明らかにした。18億円といわれる近鉄の資産譲渡額のうち5億円を県が補助する方針を示したもので、来年4月までに三岐鉄道(四日市市)が近鉄から経営権を譲り受け、その後地元市町の支援を受けて存続させることで調整が行われている。
 地元の三セク化による存続要望に難色を示してきた県が鉄道存続に踏み切ったのは、三岐鉄道による引き受けと地元市町による赤字補てんが終了する10年後以降の存続の見通しが得られたためと見られるが、独立採算が取れるように地元市町の鉄道を中心にしたまちづくりがどれだけ実効を上げるか、また、目先の問題として55億円の負担割合が早期に決着できるかなど、大きな課題が残されている。
(2002/8/22)




営業所の民間委託で経費26%削減/京都市

 京都市交通局が01年度に横大路営業所(伏見区)管内のバス運行と運行管理を全面的に阪急バスと京阪バスの2社に委託したことにより、直営時より経費が6億6900万円(26%相当)削減できたことが明らかになった。
 大幅な赤字路線が多い同営業所管内で当初見込みより5千万円以上削減できたため、同局は今秋までにまとめることになっている経営健全化計画で民間委託を他の営業所へさらに拡大したい考え。
(2002/8/21)




女性専用車両の賛成多く、関西で試験導入/国交省

 国土交通省が女性の視点で交通サービスの充実を図るために実施した調査で、女性専用車両の導入については女性の77%、男性も66%が賛成(反対は女性9%、男性22%)しているという結果が出た。導入された場合には71%の女性が利用する意向を示しており、そのうち6割近くが朝のラッシュ時への導入を望んでいることもわかった。
 この調査は1月下旬に、営団地下鉄丸ノ内線など東京都内10路線の各1駅で乗降客らにアンケートを配布、5,175人から回答を得た(回収率は25.6%)。
 また同省では、「女性専用車両」の導入を促進するため、10〜11月、阪急電鉄(大阪市)と京阪電鉄(同)の協力を得て「女性専用車両路線拡大モデル実験」を実施し、導入にあたっての課題、留意点、効果などを把握することになった。両社各1路線で1編成に1両ずつ専用車両を配置し、平日だけ実施する。阪急では、京都本線(梅田―河原町)の2ドア車両で運行される特急、通勤特急、快速特急の上下線計122本で導入するが、終日実施するのは全国で初めての試み。
(2002-08-13)




いわて銀河鉄道、青い森鉄道の上限運賃認可/国土交通省

 東北新幹線盛岡―八戸間の開業に伴い12月1日から、JR東日本から並行在来線(東北線盛岡―八戸間107.9km)の経営が第三セクター・いわて銀河鉄道=IGR(盛岡市、盛岡―目時間82km)と同・青い森鉄道(八戸市、目時―八戸間25.9km)に引き継がれるが、国土交通省はこのほど申請どおり上限運賃を認可した。この範囲内なら届出で運賃を改定できる。

     新三セクの運賃(対現行運賃の倍率)        単位:倍

上限運賃
実行運賃(予定)
普通運賃
通学定期
通勤定期
普通運賃
通学定期
通勤定期
IGR
1.75
2.34
2.45
1.58
1.99*
2.12
青い森鉄道
1.37
1.65
1.65
(上限運賃どおり)

                         (注) *・・・・2004年度末までは1.35倍
(2002/8/1)




鹿島鉄道へ沿線5市町村が財政支援を決定

 経営難の鹿島鉄道(土浦市)から経営改善計画を前提に約2億2千万円の支援を要請されていた沿線5市町村の鹿島鉄道対策協議会は29日、財政支援の方針を決定、今後、県にも協力を要請する。
 沿線の石岡市、小川、玉造、鉾田町、玉里村が全戸を対象に実施したアンケート調査では、回答者の63%が鉄道の存続を望み、55%が財政支援を実施すべきだと考えていることがわかった。また、バス転換すると5年間で約2億6700万円の損失が出るとの同協議会の試算もあり、財政支援によって鉄道存続を図ることにした。
(2002/7/30)




県営バスのあり方を検討する懇話会を設置/長崎県

 全国で唯一、県営バスを運営している長崎県では行政改革の一環として見直しを迫られ、このほど知事の諮問機関として懇話会を設置、29日に初会合が開かれた。民営化も含めて今後のバス事業のあり方を検討し、遅くても来年6月までに意見書をまとめることにしている。
 県営バスは1934年から運行しているが、乗客数は71年をピークに毎年減少。職員を10年間で100人減らすなど経営努力を続けているが、路線バスの赤字約8億円を高速バスや観光バスの黒字、国の補助金、県の一般会計からの繰入金3億6500万円などで補てんしているのが実情。
(2002/7/30)




自転車活用社会へ地域づくりの指針/岐阜県

 岐阜県は自転車を活用した地域づくりの指針「サイクル・コミュニティ・ギフ」を発表した。「自動車社会は環境破壊、渋滞、交通事故の多発をもたらした」として、次のような自転車活用のための施策を講じ、地域社会の再生と健康増進などを目指す。自転車利用者の多い岐阜市加納地区や、レンタル自転車が多い高山市などのモデル地区での実験を通して有効な方策を探り、自転車道路の整備や公共交通機関と連携した交通システムづくりを進めたい考え。
  <自転車活用のための方策>
▽駅、商店街への駐輪場の設置
▽鉄道、バスへの自転車専用荷台の設置
▽悪天候時のバスの増便
▽レンタル自転車の導入
▽車線の減少と自転車道路の拡幅 など
(2002/7/18)




廃止届提出を前に可部線対策協の初会合

 試験的に運行本数を増やすなど沿線で利用促進に取り組んできたが、JR西日本が今年11月末までに可部(広島市安佐北区)〜三段峡(広島県戸河内町)間の廃止届を提出することになった可部線について、沿線の5市町村が可部線対策協議会(会長・秋葉忠利広島市長)を結成、JRと広島県を交えて15日に鉄道存続策を話し合う初会合を開いた。廃止予定区間の運賃収入や利用客数などのデータを基に三セクで運営する際の収支予想や経営形態などを検討し、11月末までにあと2回の会合を開いて存続かバス転換か結論を出すことにしている。
(2002/7/16)




生活交通バスを試験運行/伊根町

 京都府伊根町は8日から、高齢者の足を確保するため生活交通バスを試験的に運行する。同町周辺部は民間のバス路線が休止状態になっており、高齢化率が4割を超え集落が点在する地域を中心に路線を設定、約1,400万円をかけて来年3月末まで運行することにした。全乗客にアンケートを取り、バスを存続させて効率的なダイヤ設定などを模索するか、タクシー方式への変更がよいかなどを検討していく。
 バス運行は丹後海陸交通(野田川町)に委託、15人乗りワゴンタイプと30人乗りの中型2台の計3台を使って1日に13系統34本を走らせる。バス停は町内37ヵ所に設置、利用料金は200円(小人100円)。ダイヤは朝夕が主に民間の幹線への接続を重視し、昼間は役場や福祉施設などを巡回するルートを主にしている。
(2002/7/4)




琴電の利用促進へ検討委員会設置/四国運輸局

 四国運輸局は2日、経営破たんした高松琴平電気鉄道(高松市)の再建を支援するため「高松琴平電気鉄道を核とした公共交通活性化検討委員会」の初会合を開き、香川県や沿線自治体の担当者ら委員18人が出席して、委員長に宍戸栄徳香川大教授を選んだ。今後、利用者や沿線住民へのアンケート調査などを実施し、駐車場を含む駅へのアクセス整備や主要駅を経由する循環バスの運行などの利用促進策と、乗り継ぎの円滑化や快速列車の運行などのサービス改善策を検討、年度内に具体的な計画をまとめることとしている。国がこうした委員会を設立したのは全国で初めて。
(2002-07-02)




「白バス」運行3ヵ月、快調な出だし/豊前市

 豊前市営バスが運行を始めて間もなく3ヵ月になるが、運転士の大半はシルバー人材を活用するなどのコスト削減が功を奏し、これまでのところ予想以上に好調な滑り出し。路線延長を要望する地区もあり、今後、JR駅への乗り入れなども検討される。
 同バスは、山間部の路線バスを運行していた西鉄の子会社が年間約3千万円を越える赤字の全額補てんを同市に要求したことから、これに代わって、路線バスの空白地帯に限り自治体が営業許可を受けずに走らせることができる「白バス」として運行を始めたもの。市では既に小学校の統廃合に対応するためスクールバス用に15人乗りワゴン車3台を購入することを決めていたため、これを支線向けの路線バスに振り向け、幹線用に新たに29人乗りマイクロバスを2台購入することにして、初期投資は計約3千万円。運転士は24人のうち19人を市シルバー人材センターからの派遣でまかない人件費を抑えた。
 こうした低コスト戦略により料金は平均で25%程度下げることができ、便数も支線の休日でも平日程度を維持し総便数が大幅に増えるなどのサービス改善もあって、支線でも満席になることがあったりと利用客の増加はうれしい誤算。収入は月80万円の見込みが130万〜150万円になり、年間の赤字も1500万円と見込んでいたが大幅下方修正になりそう。
(2002/6/28)




「おでかけパスポート」が好評/長野市

 長野市はお年寄りが外出しやすいように路線バスを一律100円で利用できる「おでかけパスポート」事業を実施しているが、昨年度は1日当たり平均3,343回と見込みの3倍近くに達したことがわかった。今年度からは市外路線の利用(100円に市外路線分の運賃を上乗せ)もできるようにしたため、昨年度をさらに上回る利用が続いているという。同市では市内在住の70歳以上のお年寄りに「おでかけパスポート」を配布しており、商店街での買い物など中心市街地の活性化への効果も期待している。
(2002/6/24)




自転車の共同利用実験を実施/東京都台東区

 国土交通省は今年度の道路・交通関係のまちづくり事業を行う23地域を決定、東京都台東区で地域内に複数の自転車置き場を設けて自転車の共同利用を促進するなどの社会実験を支援することになった。同区ではJR上野駅や住宅地域など区内9ヵ所に自転車置き場を整備し、100台の共用自転車を用意して通勤・通学や買い物に利用してもらい、放置自転車の削減やマイカーから公共交通機関への転換を促す効果を検証する。
 このほか、郊外のゴルフ場にマイカーを止め、シャトルバスとレンタサイクルに乗り換えてもらう渋滞対策(長野県軽井沢町)や、繁華街でお年寄りの買い物客らに電動車椅子を貸し出すバリアフリー支援事業(福岡市)、国際通りを昼間に車両通行止めにし小型バスを運行する実験(那覇市)などが今秋にも実施される。
(2002-06-17)




身体障害者補助犬法が成立、今年10月から施行へ

 超党派の国会議員が提出していた身体障害者補助犬法案が、22日、参院本会議で全会一致で可決され、成立した。10月にも施行される見通しで、公共施設や公共交通機関は今年10月から、宿泊施設や飲食店は来年10月から、やむを得ない理由がない限り補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の同伴を断ることができなくなる。
 補助犬の認定には、ほえない、かみつかない、排泄しないなど、公共的な施設内で適切な行動がとれることを最低限の条件として規定している。また補助犬の訓練を社会福祉事業とし、国が1匹約150万円を助成してきた盲導犬訓練に関する制度を03年度から補助犬全体に適用することになる。
(2002-5-22)




琴電長尾線の新駅名は「学園通り」に

 香川県三木町は、同町が6月初旬に着工し8月にも営業開始を予定している琴電長尾線の新駅の名称を「学園通り」とするよう、高松琴平電気鉄道に新駅名やダイヤ編成を要望した。
 同町では新駅の名称を公募していたが238人が応募、143通りの名前のうち周辺に三木高校や同町文化交流プラザなどの文化教育施設が立地しているところから「学園通り」が20通で一番多かった。町では新駅の利用促進を側面から支援するため、駅周辺に当面100台、将来的には300台の駐車場を確保して「パークアンドライド」を進めるほか、近くに来春オープンさせる「高松圏域健康生きがい中核施設」へシャトルバスによる送迎を検討している。
(2002/5/20)




広島活性化へ車乗入れ禁止のコアゾーン新設などを提言

 中国地方総合研究センター(広島市)が広島大学、広島商工会議所などに呼び掛けて00年9月に発足した広島都市圏グランドデザイン研究会は提言「広島の都心改革案と交通共生」をまとめ、10日に開くシンポジウムで発表する。車の乗り入れを原則禁止するコアゾーンの新設などで歩行者がゆっくり散策できる空間を設け、にぎわいを創出したい考え。
 提言では、同市中区の相生、中央、平和、鯉城の4つの通りに囲まれた500m四方のコアゾーンを設け、物流車以外の車両の通行を禁止。それと同時に平和、中央両通りに新しく路面電車か新交通システムを通し、バスも含めた路線の再編成により公共交通機関で訪れやすいよう工夫する。相生通りは歩行者とバス、電車だけが通行できるトランジットモールとし、沿道にオープンカフェなどを設置。旧日銀広島支店跡や新天地公園などは芸術創作活動の拠点として活用する...などが盛り込まれている。
(2002/5/9)




地方鉄道問題の検討会を開催/国土交通省

 国土交通省は19日に学識者らによる「地方鉄道問題に関する検討会」の初会合を開き、廃線や経営破綻などが相次いでいる中小民間会社や第三セクターによる地方鉄道の経営改善のための指針を作成することになった。地方で路線1km当たりの乗客が1日1万5千人未満の中小56社と、三セク38社を検討対象として各鉄道の問題点を分析し、ダイヤ改正、新駅設置といった経営好転に有効な事例や、住民と地方自治体の協力態勢などを議論したうえで、本年度中に事業者の経営努力、国と自治体の役割、安全対策のあり方など地方鉄道復活の指針をまとめる予定。
(2002-04-16)




公共交通サービスは広島、長崎、松江が最も充実

 三大都市圏を除く36の道県庁所在地の交通サービス水準を調査していた運輸政策研究機構(国土交通省の外郭団体)の発表によると、鉄道とバス、タクシーの公共交通分野の利便性や経済性は広島、松江、長崎が最も充実していることがわかった。
 この調査では人口規模別に順位を付けており、100万人以上の4市では鉄道やバスの乗降場が多く運賃が安い点などが評価され広島がトップに、また、30万〜100万人の18市ではバスや路面電車の便利さが評価された長崎、30万人未満の14市では松江がバス、タクシー運行のスムーズさで高評価を得てそれぞれ首位になった。
(2002-04-12)




公共交通等で介助犬など同伴を可能に

 介助犬や聴導犬を法的に認知し、これまで盲導犬だけに限定されていた公共施設や公共交通機関への同伴を認める身体障害者補助犬法案が今国会で成立する見通しとなり、今年10月にも施行されることになった。
 同法案は超党派の国会議員でつくる「身体障害者補助犬を推進する議員の会」が提案したもので、盲導犬に加えて介助犬、聴導犬を「身体障害者補助犬」と規定し、公共施設や電車などの公共交通機関のほか民間の宿泊施設や飲食店などでも原則として「補助犬を同伴することを拒んではいけない」と定めている。
(2002-04-10)




全国初、バス待ち郵便局/四国郵政局

 バスの待ち時間は郵便局でどうぞ―。四国郵政局は全国で初めて、4月から、バス利用者が停留所の最寄り郵便局で待ち時間をゆっくりと過ごせるよう「バスまち郵便局まごころサービス」を開始する。
 地域に親しまれる郵便局を目指そうとサービス向上策の一環として計画したもので、バス停留所から10m以内にあり、待合スペースを確保できる郵便局を管内で68局選定。局内に「バスまちコーナー」を設置し、バスの到着時間が近付けば局員が声を掛けて知らせてくれるという。
(2002/3/21)




路線バス乗継ぎ割引の社会実験/中国運輸局

 中国運輸局は11日から24日まで、岡山、倉敷両市で路線バスを乗り継いで利用する場合に料金を一律100円にする社会実験を実施している。同局では20〜25日、岡山市中心部の天満屋バスステーション周辺で千円以上の買物をしたバス・路面電車利用者を対象に手荷物を1個200円で宅配する社会実験も計画しており、これらの効果を分析して路線バスの利用促進策などを検討する考え。
 乗継ぎ割引の対象路線は天満屋バスステーション〜岡山日赤病院間3.3km(通常料金190円)と、JR倉敷駅―イオン倉敷ショッピングセンター間2.7km(同160円)で、日赤病院、イオンへの直行便がない地域から天満屋バスステーション、倉敷駅に乗り入れる2社17路線の車内で希望者に「乗継割引利用券」を配布し、対象区間の料金を100円にする。
(2002/3/12)




バス優先の信号制御システム導入/熊本市

 熊本市の幹線道路、通称・電車通りの約6.5kmの区間で早ければ今秋にもバスの通行を優先する信号制御システムが導入される。市や県、県警、バス事業者などで組織する「熊本市オムニバスタウン推進協議会」が準備を進めているもので、02年度予算に約8千万円が計上され、ラッシュ時などの所要時間の短縮が期待されている。
 国などの補助を受け、バス事業者が対象区間を走る約550台のバスに車載機を搭載し、県警が主な交差点に設置した探知機でバス接近を感知して信号を自動制御する。同協議会ではこの車載機を多方面に活用する考えで、03年度には「車両運行管理システム」を、04年度には「バス接近表示システム」をスタートさせる方針。
(2002/2/28)




バス代わりに乗合タクシーを運行/島根県掛合町

 島根県掛合町は路線バスに代えて3月から乗合タクシーを運行する。利用者は予約センターに連絡、タクシーの運行状況を聞いて自宅前など希望する場所へ迎えにきてもらい、降りる場所を指定する。料金は一律300円。大型ワゴン車(9人乗り)2台を使う。
 運転手はカーナビに従って順次予約した利用者を乗せ、それぞれの目的地に向かう。1日の利用者は40〜50人を見込み、運営費の見通しは年間約1,500万円。町営バスだとバス購入などで約3千万円、年間運営費も2千万円以上とかなり割高になるためタクシーを活用することにした。「ありがとう」を意味する出雲弁から愛称を「だんだんタクシー」と命名。
(2002-02-28)




敦賀まで直流化で重い地元負担/滋賀県ほか

 JR西日本が方針を固めた敦賀までの直流化について、滋賀県が構想のより詳しい内容を明らかにした。JRは総事業費162億円のうち同社は新快速の車両費18億円のみを負担し、工事費などはすべて地元負担としているところから、今後、地元負担額の圧縮、滋賀・福井両県の分担、沿線市町村の負担割合の決定などが大きな課題となる。同県では02年度早々にも協議を終え、早ければ同年度中にも着工させたい考えで、完成までには4年程度が見込まれている。
 JR北陸線長浜−敦賀間(38.2km)、湖西線永原−近江塩津間(5.8km)の直流化により、これまで北陸線の長浜、湖西線の近江今津止まりだった新快速が1時間に各1本、両線の合流点の近江塩津まで延長運転し、うち1本が敦賀まで運転される。
 これまで同県と沿線自治体は、JRに直流化により琵琶湖を周回する直通電車を運行する「琵琶湖環状線」構想を要望し、すでに地元負担に備え計36億円の基金を積み立てているが、JRの提示額はこれを大きく上回っており、同県では今後、JR側に負担額の圧縮を求める一方、福井県と負担割合の協議を進めながら県内の負担割合を確定していくことにしている。
(2002-02-26)




快速バスの試験運行へ/北九州市・芦屋町

 北九州市と芦屋町は今年秋から来年春まで、同町役場−JR黒崎駅(八幡西区)を35分間で結ぶ快速バスを試験運行する。国の交通需要マネジメント(TDM)施策の補助金約2千万円を活用し、同市営バスと西鉄バスが共同運行する予定。また、バス専用道、専用レーンの導入を目指し、定時性・快速性が実証できれば本格運行させたい考え。
 芦屋町から北九州市への通勤・通学客は1日約2,700人に上るが、現在西鉄バスが運行している同町と黒崎駅を結ぶルートは遠賀町などの経由で約1時間かかるため、副都心・黒崎への交通アクセス向上を望む声が多かった。
 計画では、現行の西鉄バスの路線よりも約6km短い約14kmのルートを1日約30往復運行。スピードアップのため途中の停留所は五ヵ所程度にとどめ、一部区間ではバス専用レーン(約2km)、旧西鉄電車・北九州線の軌道跡にはバス専用道路の整備を検討する。また、同町役場周辺ではパーク・アンド・ライドを促すために駐車場を整備する予定。
(2002/2/23)




100円タクシーを試験運行/江南市

 愛知県江南市は1月から、タクシー会社に業務委託し空車を乗合方式で活用する「いこまいCAR」の試験運行を始めた。路線バスの廃止に伴い市民の足を確保しようというもので全国初の試み。1回100円(未就学児は無料)で乗車できる。
 100円タクシーは毎日8時30分から17時まで8コースを走り、各コースとも1時間に上下各2便運行される。乗り場が3〜500m間隔に設置されており、各コースの所要時間は6〜9分程度。当面03年3月末まで運行される。
 市では年間運行経費を2,650万円と見込んでいるが、これでもバスによる運行経費の約3分の1という。市はこの運行経費から各車平均0.7人が利用するとして料金収入見込みを差し引いた約2千万円をタクシー会社に支払うが、予想より利用者が多くなればそれだけ負担金が戻ってくる。
(2002-2-18)




「万葉線」の三セク譲渡を認可/国土交通省

 国土交通省は14日、加越能鉄道(高岡市)の万葉線(高岡駅前―越ノ潟間・計12.8km、うち高岡駅前−六渡寺間7.9kmは軌道事業)の事業を第三セクター・万葉線株式会社へ譲渡することを認可した。これにより万葉線は今年4月から三セク経営に移行するが、路面電車としては全国初。
 加越能鉄道は1998年2月、経営悪化と施設の老朽化を理由に高岡、新湊両市に路線廃止とバス転換を申し入れたが、沿線住民や両市議会による存廃論議の結果、両市などが昨年4月に三セク会社を設立し事業を引き継ぐことになった。譲渡されるのは同線の全線で、価格は4億円。
(2002-02-14)




琴電支援を正式表明、再生計画は難航か/香川県

 民事再生法の適用を受けている高松琴平電気鉄道(高松市)から行政支援を要請されている香川県は、支援なしでは琴電の経営再建は難しいと判断し、02年度当初予算に約8千万円を計上することにした。沿線の1市8町もその枠組みに従うものとみられるが、琴電側の支援要請額とは約10億円の差があり、4年間限定の緊急特例措置とされているうえ、半面で議会からの反発も予想されるところから3月10日を期限とする琴電の再生計画案の策定までにはまだまだ曲折がありそうだ。
 県が正式表明した支援策の枠組みは、琴電が02年度からの4年間に計画している約26億円の設備投資額のうち、国庫補助事業の県の法定負担額約5億円に加え、県と市町村で単独の上乗せ支援を約5億円行うというもの。このうち県が半額の2億5千万円を負担し、残る半額を高松市が1億7千万円、その他の8町が駅数や乗降人数などに応じて計8千万円を分担する仕組み。設備投資は経営合理化に向けCTC(列車集中制御装置)の導入や車両のワンマン化、自動改札機の導入などが計画されている。
 また県はこれとは別に、三木町内に予定されている新駅周辺などでのパークアンドライド事業に関する経費に補助する方針であり、沿線1市8町の多くも駅周辺での駐車場整備を計画するなどしており、間接的な支援も数億円単位に上る見通し。今後は琴電に対し、▼自助努力の強化▼設備投資計画の見直し▼新体制による経営刷新▼適正な債務処理――などを求めていく。
(2002/2/13)




しなの鉄道への赤字補てんは見送り/長野県

 長野県の2002年度当初予算の知事査定が行われ、第三セクター・しなの鉄道(長野市)の再建に関して企画局が要求していた「健全化対策費」3億円のうちワンマン化補助の34百万円だけが認められ、赤字補てん分の約2.5億円は「経営改善策が不十分だ」として計上が見送られた。田中知事は、2月中に外部評価委員会を設け、同鉄道の経営目標を示すとともに経営改善状況を評価する意向を示した。今後の公費投入については同委の集中審議を踏まえ補正予算計上などを検討する考え。
 査定で決まったワンマン化は02年度事業費が1億円で、県のほか国が20百万円、沿線市町村が16百万円、残りを同社が負担して車両15両を改造する。03年度は車両購入を含め17億11百万円を予定しており、04年度に全車両をワンマン化対応にすることによって年1億37百万円のコスト削減が可能という。
 同鉄道の再建については経営改革検討委員会が昨年12月、07年度以降に出資者の県などが線路など鉄道設備を買い取って運行と分離する「上下分離方式」を提言。その際、同社に対しても「極限までの自助努力」を求めていた。企画局はこの提言を踏まえ「当面の緊急措置」として3億円を要求していた。
 一方、同鉄道は先日、02年度から04年度までの経営改革計画の骨子案を知事に説明して県の経営支援を求めたが、知事は同案では不十分との認識を示し、経営再建に沿線市町村のより一層の関与などを求める意向を表明した。骨子案の概要は次のとおり。
 ▼04年度までに全車両をワンマン化し、23人の人員を削減
 ▼全17駅のうち上田や小諸など中核5駅以外の駅運営を沿線市町村へ委託
 ▼線路や車両の保守費は契約方法などを見直し、昨年度の約7億円から1億円削減
 ▼JR、県からの出向社員(現在25人、10人)を来年度から6人ずつ削減
 ▼JRからの出向社員の給与負担率を75%から65%に引下げ
 ▼来年度から3年間、役員5%、管理職3%の給与カットで年2百万円削減
 ▼以上の対策により04年度には営業経費を今年度の約30億円から6億円削減
(2002/2/8)




新交通システム導入は当面見送り/金沢市

 金沢市は中心市街地の交通対策として新型路面電車などの新交通システムを導入することを検討してきたが、このほど当面見送る方針を明らかにした。市中心部でのバス利用が減少傾向にあるうえ、採算が取れないことなどがその理由で、代替策としてシャトルバス方式を基本とする提案を行っている。
 同市は「ガイドウエーバス」と「LRT」導入の2案を検討していたが、いずれも事業費が高く課題が多いため早期の導入は困難と判断。2003年1月から新県庁と北陸鉄道野町駅を結ぶシャトルバスを運行、JR金沢駅西側の通称「50m道路」でバス専用レーンとバス優先信号を設置して市街地と駅西地区を結ぶ基軸を整備する代替案を示した。
(2002-2-8)




過疎地区で乗合タクシーの運行実験/大分市

 大分市は1月下旬から4週間の予定で、過疎化、高齢化が進む2地区で乗り合いタクシーの運行実験を行っている。両地区では利用者減から路線バスの便数が減り不便との声が上がっているが、道路運送法の改正で路線バスの参入・撤退が規制緩和され将来的に廃止の可能性も出てきたため、同市では実験によって利用が多い時間帯や区間、採算性などを調べ過疎地域での住民の足のあり方を模索する考え。事業費は約620万円。
 実験は市内のタクシー6社と契約し、平日の8時〜17時に1時間おきにジャンボタクシー(9人乗り)を運行している。停留所は住民アンケートをもとに病院やスーパーなど各16箇所に設置し、料金は1回200円。
(2002/2/7)




単独補助制度で現行バス路線を維持へ/広島市

 広島市は路線バスの参入・撤退の自由化に伴い、現行路線を当面維持するために市単独の補助制度をまとめた。現在市内を走っている537路線のうちこの制度の対象となるのは39路線の見込みで、これにより国、県、市からの何らかの補助対象になるのは2000年度の21から最大58に増える予定。
 市が補助するのは国と県の補助対象から外れる、1日の輸送人員が150人以下で市域内で完結する路線と、他市町村にまたがる10km未満の路線が対象で、昨年10月から1年間の運行実績が赤字の場合、事業者から申請を受け補助する。従来の赤字事業者の不採算路線への補助から、事業者が黒字でも不採算路線ごとに補助することになり、また中国JRバスの路線も対象にする。
(2002/1/31)




2月からバス、タクシーの新規参入自由化

 改正道路運送法が2月1日に施行され、乗り合いバスとタクシー事業の新規参入が自由化される。これまでは需給調整のため参入を規制する免許制だったが、今後は安全性の確保などの資格要件さえ満たせば参入が認められる許可制になる。ただし、タクシーについては事業者の増車意欲が強く、混乱を避けるため参入や増車を一時的に規制する「緊急調整措置」が設けられた。
 運賃はバス、タクシーともに事業者や事業地域ごとに上限を定め、それから一定範囲内での料金設定を認める上限認可制が継続される。また、事業の撤退や路線の廃止は事前届け出制となる。
(2002/1/30)




ゾーンバスの実証運行期間を延長/盛岡市

 盛岡市は国土交通省から「オムニバスタウン」の指定を受け、その目玉事業として昨年7月から「ゾーンバスシステム」を実証運行しているが、当初12月から本格運行に移る予定だったところを、改善点が残っているとして実証期間を今春まで延長した。
 このシステムは郊外の住宅地をきめ細かく回る支線バスと、ターミナルと都心部を結ぶ基幹バスとを乗り継いでもらい、マイカーと同程度の所要時間で連絡できるようにしてバスへの乗り換えを促進しようというもの。実験が行われている松園地区では6つのルートの支線バスが循環し、松園バスターミナルで基幹バスに乗り換えることになる。朝のラッシュ時を中心に夕方や夜も便数が増え、最終便の繰り下げや割引料金の設定など利用者の利便性を増す配慮も行われている。
 しかし、問題も多い。一つは、支線から基幹への乗り換えに思いのほか抵抗感が強いこと。同市が昨年11月にまとめた利用者アンケートでは76%が「乗り継ぎに不満」と回答している。乗り換えの待ち時間は乗車時間の3倍近く長く感じるという地方交通研究の実験結果もあるそうで、利用者の心理的負担の大きさが壁になっている。
 もう一つは、実際に冬場には都心まで10〜15分もマイカーより早く着く現実があるにもかかわらず、なかなかマイカー利用者の「公共交通は不便」という固定観念をぬぐい去ることができないこと。実証運行の事前広報も一方的に行われ、あまり効果が上がっていないところから、まずは住民に関心を持ってもらう取り組みが必要との意見も。
 さらには、バス利用に転換してもらうにはそのメリットを明示することが欠かせないが、利便性を高めるバスロケーションシステムの導入は02年度中に試験運用が予定されているものの、マイカーとの対比を際だたせるはずの専用レーンの拡充強化や優先信号の採用は実施時期の目処が立っていないこと....本格運行に向けてまだまだ試練が続く。
(2002/1/26)




国庫補助対象外の路線バスに支援措置/栃木県

 栃木県は02年度から「県生活バス路線維持制度」を新設し、バス事業者に対する国庫補助対象からもれた路線を支援することにし、新年度予算案に約5,700万円を盛り込む。国の制度改正で補助対象がこれまでの37路線から19路線に減少するため、県の新制度では国庫補助対象外になる18路線を中心に計31路線を補助する見通しで、県と市町村が赤字を折半して負担する。
(2002/1/25)




交通バリアフリー情報提供システムを本格運用

 交通バリアフリー法に基づき国土交通省が情報提供業務を行う者として指定した(財)交通エコロジー・モビリティ財団は、25日から「らくらくおでかけネット」の本格運用を開始した。昨年10月からインターネットを通じて駅構内のバリアフリー施設、乗り換え案内等のバリアフリー情報の提供を試行的に行ってきたが、これまで約10万件(1日当たり約900件)のアクセスがあり、利用者からの意見等を踏まえて改善を行うとともに提供情報をさらに充実して本格運用を開始したもの。
 駅・ターミナルについてはエレベーター等の設置による段差の解消状況、身障者対応型トイレの設置状況などが情報提供され、現在の対象駅・ターミナル数は、鉄軌道駅約3,500、バスターミナル約170、旅客船ターミナル約410、空港旅客ターミナル約90だが、今後とも増やしていく予定。車椅子利用者などが利用しやすい乗り換え経路や、大規模駅(199駅)の案内図も情報提供されている。また、パソコンのほか携帯電話でもアクセスできる。
(2002/1/25)




トランジットモール実験を新年度に計画/熊本市

 熊本市はメーンストリートの通町筋で新年度、「トランジットモール」の社会実験を行う。同市では路面電車とバスだけ通過させ、残る空間をオープンカフェやイベント空間に利用するなどの案を検討、3月までに関係機関と協議会を開設して社会実験の実施方法を決める。実験期間は週末を含む数日間の予定で、実験に合わせ来街者や商業者の意識調査も行って課題を洗い出し、本格実施(当面は月1回程度)へ向けて合意形成を図りたい考え。
 通町筋(約500m)には熊本城を背景に路面電車が走っており、同市によれば「城下町・熊本らしい都市空間」。将来は路面電車の路線を延長し、同筋では電車以外は地下トンネルを通過させて日常的に渋滞や排ガスのない都心空間を創出する構想もある。
(2002/1/4)




「公共交通トピックス」
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