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公共交通政策
(2000.1〜2001.12) | | |
トランジットモールの調査結果公表/福井市
10月12日から11月4日までJR福井駅前通り周辺で実施した全国初のトランジットモールやセミモール実験について、福井市はこのほど来街者や買い物客対象に行ったアンケート等の調査結果をホームページで公開し、市民の意見を募集している。「ふくいトランジットモール社会実験協議会」が調査結果の分析や評価を進め、市民の意見も参考にして来年2月中に最終報告をまとめる予定。
来街者調査では「安心して歩ける」が42.2%と最も多く、おおむね好評だったが、これと対照的に買い物客だけを対象とした調査では「車が入れず不便」21.5%、「安心して歩ける」が21.2%と意見が分かれ、「さみしそう」(15.6%)「つまらない」(8.9%)と続いた。商店街の感想は「人通りが少ない、静か」が31%で「ふだんと変わらない」26.5%と続く。4割が「特に良いところがない」と答え、不満点として5割が「自動車で来街し難い」を挙げており、6割が商店街にマイナスだったとするなど厳しい評価だった。
シャトル運行した路面電車の利用者は従来の福鉄電車利用者と比べ平日で約150人、休日で800〜1000人増え、近隣4駅で実施したパークアンドライドの駐車場は平日で1日平均15台、休日で45台が利用された。
(2001/12/20)
鳥取市内で公共車両優先信号システムを導入
通勤や通学など市民の足となるバスを定時運行させようと、鳥取市内で20日から、路線バスの交差点通過をスムーズにするため信号の時間を調節する公共車両優先システム(PTPS)が導入される。同県内では初めての試みだが、来年3月には同市内でさらに範囲を拡大する予定のほか、米子市などでもバス会社との協議が進められる。
PTPSは国土交通省の補助を受け県や県警、バス会社などが共同で導入するもので、バスに情報発信の端末機を積み、道路に設置された光ビーコンを通じて交通管制センターに情報を集約、バスがなるべく停止しないように信号機をコンピューター制御して赤信号を短縮したり青信号を延長したりする仕組み。システム運用によって同市内の国道53号丸山〜県庁前交差点間(約2.1km)で走行時間が約30秒短縮されるという。
(2001/12/19)
乗り放題券でTDM実験/大阪府等
慢性的な交通渋滞を解消するため国土交通省近畿地方整備局や大阪府は、来年1月に2週間の予定で地下鉄やバスなどの乗り放題チケットを利用した交通マネジメント(TDM)実験を行う。同府によれば乗り放題チケットによる実験は全国で初めて。
実験は大阪市と東大阪市を対象地域とし、モニター企業に両市内の地下鉄やバス、近鉄各線が無料乗車できる「TDMチケット」を配布、指定の駐車場、駐輪場、レンタサイクルなども無料にして公共交通機関の利用を促す。両市を結ぶ国道308号は営業車を中心に交通量が1日約5万台にのぼり終日渋滞しているところから、同府は実験後にアンケートを実施し、車利用を減少させる条件などを詳しく調査する。
(2001-12-18)
「ごめん・なはり線」レール敷設完了/高知県
構想から約80年、高知県東部の南国市・後免駅と奈半利町・奈半利駅を結ぶ「ごめん・なはり線」(阿佐線)のレール敷設工事がこのほど終わり、予定どおり来年のよさこい高知国体に間に合わせて7月に開通することが確実になった。県東部の産業振興に役立つなど大きな期待がかけられているが、国体後の経営に課題が残され動向が注目される。
同線の建設構想が持ち上がったのは1922(大正11)年で、戦後の65年に着工にこぎつけたものの国鉄民営化を控えた81年に計画が中断。第三セクター方式による運行計画を立てて88年に工事を再開した。日本鉄道建設公団が国費約518億円を投入して建設し、開通後は県などが出資する第三セクター「土佐くろしお鉄道」が経営する。
同線は延長42.7km、沿線11市町村に20駅を開設し、後免―奈半利間を約1時間で結ぶ。計画では気動車10両を使い、後免―安芸間は1日25往復前後、安芸―奈半利間は同17往復前後の運行を予定。後免駅でJR土讃線と接続する。
(2001/12/7)
琴電の民事再生法適用申請で問われる地元支援
高松琴平電鉄(高松市)は「そごう」の経営破たんで子会社のデパートが閉店に追い込まれたことなどから経営問題が表面化し、取引銀行12行に対し借入金328億円のうち151億円の債権放棄を要請するなどを柱とする経営再建計画をまとめて協力要請していたが、不調に終わったため自力での経営再建を断念し、7日、高松地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。子会社のコトデンバス(高松市)も同法の適用を申請し、グループ全体の負債総額は約600億円に上るとみられる。国土交通省によると、第三セクターを除く私鉄で法的整理に入るのは初めて。電車、バスは引き続き運行される。
琴電は香川県内の私鉄3社が合併して1943年に設立され、高松市と金刀比羅宮のある琴平町などを結ぶ3路線60kmで電車を運行していて、一日平均で約4万人が利用している。同社は法的手続きのもとで有利子負債の圧縮や経営合理化を進め、地域の公共交通機関として再生を目指したい考えだが、香川県や沿線自治体、地元経済界の支援姿勢は明確になっておらず、住民の生活に影響が出る恐れもある。
琴電の経営破たんは多角化戦略に失敗して多額の負債を背負ったのが直接の原因だが、その背景には「道路整備とそれに伴うマイカーの普及で鉄道離れに歯止めがかからない地方私鉄に共通の事情」があり、少子高齢化が急速に進む中で不可欠のインフラとして自治体が公共交通を維持する必要性を説く声も多い。琴電の利用者はピークだった1974年に年間2700万人を数えたが、2000年は1440万人とほぼ半減しており、鉄道事業の減収を補うため駅ビル建設や百貨店事業など経営多角化を急いだのが裏目に出てしまった。琴電は今後、行政の支援を前提として再建を進める計画だが、住民と行政、地元経済界が「地域の足」をどう考えるのか、対応が注目される。
(2001-12-07)
しなの鉄道支援に上下分離方式導入を提言
1997年10月、新幹線開業に伴い並行在来線の信越線軽井沢―篠ノ井間(65.1km)を引き継いだ第三セクター・しなの鉄道(長野市)は累積赤字が資本金を上回る債務超過に陥っているが、長野県の「しなの鉄道経営改革検討委員会」は経営改革の提言をまとめた。提言の柱は (1)同鉄道の「極限までの自助努力」を前提に県や関係市町村が一定の赤字補てんをし、2004年度までに単年度赤字を解消、 (2)2007年度以降に鉄道資産の3分の2を県が買い取り、同鉄道に貸し付ける「上下分離方式」を導入する、など。田中知事は上下分離方式の意義を認めながら、まずはしなの鉄道の対応を見極めたいと慎重な姿勢を示した。
提言が同方式の導入を提案したのは、しなの鉄道の自助努力による収支改善を基本方針として人件費や保守費、駅舎維持管理費などで計約8億円を削減し、運賃改定などで増収策を講じても、減価償却費増などにより経常収支の赤字が約6億円にのぼることが見込まれ、自助努力の限界と判断したため。
同社の累積赤字は今年9月末中間決算で24億円を越えており、県は同社に2007年度を返済期限として103億円を無利子貸付けしている。県が上下分離方式に伴い資産を買収する費用は60〜80億円と見込まれるところから、同委員会は県の財源としてこの無利子融資の返済金を挙げた。
提言ではこのほか、名古屋・大阪方面からのJR車両の乗り入れなどの増収策を提案、さらに国に対しては、新幹線建設に伴う並行在来線の資産を自治体が買収する場合に国が半額を負担する制度の確立を求めている。
(2001/12/5)
路線バス支援に県単独補助制度を創設/愛媛県
今年度から路線バス事業に対する国庫補助の要件が大幅に厳しくなったことを受け、愛媛県は県単独補助の新制度を創設することにし、必要経費6億7800万円を計上した補正予算案を12月議会に提案した。補助対象は市町村だが、2004年度までに合併協議会を設置した市町村には補助要件が大幅に緩和され、補助率も引き上げられるなど市町村合併を積極的に進める自治体に優遇措置が設けられており、バス支援と合併をからめた制度に疑問の声も。
同県内の生活路線は443路線あり、このうち394路線が赤字路線で、旧国庫補助制度では135路線が対象になっていたが、新制度では補助限度額は増えたが、複数市町村にまたがり10km以上などの要件が加わり補助対象が63路線と大幅に減少した。新しい県単独措置は国庫補助対象路線のバス購入費への補助や、補助対象外になり廃止された路線で代替バスを運行する市町村への補助を新たに制度化したもので、対象は47路線。国の補助対象と合わせた路線は110と減少するが、国と県の補助総額は増加する見通しになっている。
(2001/11/29)
井原鉄道の経営健全化に新たな公的支援要望へ
岡山、広島両県をまたいで走る第三セクター鉄道・井原鉄道(井原市)の経営問題を協議している経営健全化検討委員会はこのほど検討結果の中間まとめを行い、即効性のある増収策は見当たらないとの認識から会社存続には追加支援はやむをえないとして、三セクに参画する両県と沿線12市町村に新たな公的支援を求めることにした。岡山県交通対策課は「負担割合などについて早急に協議に入りたい」としている。
同鉄道の利用者数は当初計画の5割程度に過ぎず、累積赤字は4億5000万円。今後も毎年2億円以上の赤字が発生するものとみられるところから、ベースアップの見送り、本社部門の退職不補充等の人件費削減や委託業務の見直しなどで経費節減をしても、2006年度には経営安定化基金(13億8000万円)が底を突く見通し。
(2001/11/28)
近江鉄道高宮駅舎を数寄屋風に/彦根市等
近江鉄道高宮駅(彦根市)が老朽化したため、地元が旧中山道の宿場町の趣を残すような数寄屋風の新駅舎に改築することになった。同駅舎は1898(明治31)年の開業以来103年にわたり利用されてきたが、今月から解体工事に入り、来春には駅の機能に加え地域住民らが集うコミュニティー施設として生まれ変わる。
高宮駅コミュニティセンター(仮称)は鉄骨平屋造りで広さは244平方米、コミュニティー施設はギャラリーのほか特産物の販売にも利用する。事業費は約98百万円で、県市が計約96百万円(うち県補助金は約40百万円)、近江鉄道が約2百万円を負担する予定。
(2001/11/9)
バス事業のバリアフリー化状況/国土交通省
交通バリアフリー法で年一回報告を義務づけられており、全国のバス会社等が今回初めて報告したバリアフリー化の進ちょく状況がこのほど明らかになった。それによると、12年度末には全国約57千台の乗合バスのうち移動円滑化基準に適合している低床バスは2,877台(5.0%)、さらにそのうちノンステップバスは1,289台(2.3%)導入されていた。
また、1日平均利用客数5千人以上のバスターミナル(全国で42施設)のうち基準どおりに段差が解消されている施設は25(59.5%)、エレベーターとエスカレーターが設置されている施設がいずれも8(19.0%)となっている。
(2001/10/31)
駅や車両のバリアフリー化状況/国土交通省
国土交通省が2000年度末における鉄道事業者による駅や車両のバリアフリー化状況を発表したところによると、出入り口からホームまでの段差を無くしている駅が795駅で交通バリアフリー法で段差解消の努力義務を課されている駅(一日当たり利用者が5千人以上の駅=2,775駅)の29%だった。さらに、出入り口とホームの高低差が5m以上の駅(該当駅2,156)へのエレベーターの設置は889駅で41%、エスカレーターは1,373駅で64%だった。
また、車両のバリアフリー化の状況は、車椅子スペースがある編成が3,683編成で全編成(11,570編成)の32%、車椅子用トイレがある編成が893編成でトイレがある編成(4,416編成)の20%であることがわかった。
2000年11月に「交通バリアフリー法」が施行され、同法に基づく全国の鉄道事業者からの実績報告を受けて同省が初めて取り組み状況をまとめたもの。
(2001-10-17)
新駅建設、琴電の再建支援にも/三木町
香川県三木町が琴電長尾線の平木―白山駅間に新駅を設置することを決めた。高松琴平電気鉄道(高松市)と最終調整のうえ来年5月にも開業の見通し。町中心部に新駅を設けることで利便性の向上を図るのが目的だが、子会社のコトデンそごうの破たんで経営難に陥っている琴電の再建を側面から支援する格好。用地は琴電の所有地を使用し、同町が駅施設を整備することになるが、事業費約2千万円は今年度補正予算として3月議会に諮られる。駅名は町民から公募する予定。
新駅が設置されるのは町役場、三木高校、町文化交流プラザに近い町中心部で、ショッピングセンター「ベルシティ」の駐車場に隣接する。利用促進を図るため、ベルシティの駐車場などを借り上げ「パークアンドライド」を導入することも計画されている。
(2001/10/13)
駅前でトランジットモールの実験/福井市
中心市街地の活性化のために、福井市は12日からJR福井駅前電車通りを車両規制し、路面電車と歩行者の共存を目指す「トランジットモール」の社会実験を開始した。国土交通省が今年度選定した26地域の社会実験の一つで、路面電車を活用する試みは全国で初めて。
JR駅前電車通りの商店街約200mの区間へ路面電車とコミュニティーバス以外の車両の乗り入れを規制してトランジットモールとし、市街地中心部を走る路面電車と郊外電車(いずれも福井鉄道)の乗り換えをスムーズにして郊外から商店街に買い物客を呼び戻そうとする実験で、期間は11月4日までの24日間。前半の12日から28日までは車両を全面通行止めにし、後半の29日からは一般車両の通行は可能だが車道を狭め歩道を拡げるセミモールを試みる。
期間中運行される専用路面電車は同市が実験用に名古屋鉄道から借りたもので、名鉄美濃町線(岐阜県)で実際に使われている低床型車両など2両。田原町−福井駅前と福井新−福井駅前の区間で毎時2本ずつシャトル運行され、運賃は100円。このほか、田原町、ベル前、ハーモニーホール、浅水の4駅近くに駐車場を設置し、パークアンドライドの実験も行なわれる。
(2001/10/12)
赤字バス路線維持へ特別交付金/島根県
来年2月からバス事業への参入・撤退が自由化され路線廃止の危機意識が高まっているところから、交通弱者の生活交通を確保しようと、島根県は赤字路線を運行する乗合バス事業者への助成額の一部を市町村に支払う独自の交付金制度を新設する。4月に乗合バスへの国庫補助制度が変わり、同県内の補助対象が120路線から35路線へ減ったことから県と市町村の対応が迫られていた。
この「生活バス路線確保対策交付金」制度は、市町村が助成する赤字路線のうち平均乗車人数が3人以上、運行回数が5往復以下で、複数市町村に路線がまたがるものを対象に、県が助成額の2分の1を限度として市町村に助成するもの。県の概算では29市町村を走る101路線が対象となる見込みで、9月定例県議会に年度前半分1億3千万円余を盛り込んだ補正予算案を提案している。
(2001/10/9)
ネットで駅等のバリアフリー情報提供/国土交通省
国土交通省は1日から、駅やバスターミナル、空港など旅客施設のバリアフリー状況がパソコンや携帯電話で検索できる「らくらくおでかけネット」の運用を始めた。お年寄りや身体障害者らが公共交通機関で移動しやすくするために、エレベーターや障害者対応型トイレの設置状況のほか、車椅子に乗ったままで乗り換えができる移動経路などを案内する。
(財)交通エコロジー・モビリティ財団が運営主体となって、インターネットを通じて情報提供を行うもので、当面は試行運用期間とし、利用者の意見を参考に改善して来年早々にも本格稼働する予定。システムの運用開始時における対象駅・ターミナル数は、鉄軌道駅約2,200、バスターミナル約170、旅客船ターミナル約430、空港旅客ターミナル約70だが順次増やしていく予定で、大規模駅の案内図も当初35駅、その後199駅まで拡大して情報提供する。
(2001-10-01)
鉄道バリアフリー化へ行動計画指針/国土交通省
国土交通省は、鉄道のバリアフリー化を進めるため事業者等が取り組むべき行動計画の指針をまとめた。ソフト面では(1)障害者に分かりやすい路線案内や運賃、運行情報の提供、(2)乗務員等の研修充実や対応マニュアルの整備、(3)ボランティアの活用や利用者のマナー向上の取り組み、などが盛り込まれた。またハード面では(1)視覚障害者のホーム転落防止策、(2)ホームと車両との段差縮小、(3)高齢者らが使いやすいトイレの整備、などを取り上げている。今後、年1回、事業者に進捗状況の報告を求める予定。
(2001-10-01)
デマンド交通システムの実験/国土交通省
国土交通省は今年度、利用客とサービスが減少する悪循環を打破しようとIT(情報技術)を活用したバス、タクシーの「デマンド交通」のモデル実験を全国5地域で実施する。今月以降、準備の整った事業から順次実験を開始し、年度内に終了する予定。同省ではその有用性を検証し、交通不便者のシビルミニマム確保対策に活かすことにしている。
●モデル実験地域と事業内容●
1.福島県小高町[既存のデマンドバスに地域情報を配信する情報端末等を付加]
2.埼玉県上尾市[未導入地域でデマンド方式を導入、車椅子利用者対応機能等を整備]
3.神奈川県横須賀市[半島部の交通不便地域でタクシーの自動配車システム等を検証]
4.大阪府岬町[一定範囲内で路線を定めずデマンドバスを運行、施設と連携した配車]
5.徳島県井川町[基幹ルートにタクシー、自治体車両によるデマンドルートを接続]
(2001/9/7)
交通需要マネジメント実験地域を決定/国交省ほか
国土交通省と警察庁は、公共交通の利用促進や物流の効率化を進めて都心部の渋滞解消を目指し、TDM(交通需要マネジメント)実証実験地域として次の9地域での実施計画を認定した。申請があった21件のうちまず第一次分を選んだもので、9月以降1〜2年かけて実験が行われる。
1.北海道札幌市[都心部での100円バス運行、インターネット等を通じたバス運行情報の提供]
2.福島県福島市[市内循環100円バスの運行、貸し自転車、パークアンドライド等を組み合わせた交通円滑化実験]
3.埼玉県さいたま市[割引バスカードの導入とサイクルアンドバスライドの実施、バスの粒子状物質低減装置装着]
4.神奈川県川崎市[公共車両優先システムの運用や路線バス・貨物トラック用燃料の低公害化]
5.石川県金沢市[客待ちタクシー専用の待機スペース確保とタクシー乗り場からの無線呼び出しシステムの導入]
6.愛知県[国道23号線から伊勢湾岸自動車道へトラックの迂回運行誘導と圧縮天然ガスの導入促進]
7.大分県大分市[ワールドカップ開催スタジアムへのシャトルバス運行]
8.沖縄県那覇市、浦添市、宜野湾市[パークアンドバスライドの実施]
9.沖縄県那覇市[那覇空港に到着した観光客に対するホテルへの手荷物の低料金配送とバスの半額割引サービスの実施]
(2001/9/5)
上下分離で北神急行電鉄を再建へ/神戸市など
乗客数の低迷で巨額の累積赤字を抱える北神急行電鉄(本社・神戸市)について、国土交通省、兵庫県、神戸市のほか、同社の親会社である阪急電鉄、神戸電鉄の間で、同社が鉄道資産を売却し債務全額を繰上げ償還するとともに「上下分離方式」で運行を続ける再建策に基本合意した。
同社が運行する谷上―新神戸間(7.5キロ)は北摂・北神地域と神戸都心を結ぶ路線として1988年4月に開業、市営地下鉄が相互乗り入れしている。営業区間の大半が六甲山をトンネルで抜ける構造のため建設費が約700億円かかったが、沿線人口の伸び悩みなどで利用実績が低迷し、経営難から今月中旬に迫った日本鉄道建設公団への次期償還の資金繰りが心配されていた。
再建策はトンネルなどの同社の資産を来年4月をめどに神戸市の第三セクター・神戸高速鉄道に譲渡し、売却代金で鉄建公団への債務全額(債務残高305億円)を繰り上げ償還。神戸高速は阪急、神鉄のほか、県と神戸市の貸付けを受けて購入し、施設を北神急行に貸し付ける。神戸高速は北神急行からの線路使用料収入により融資を返済するが、地元自治体の貸付期間(20年間)満了後の残存資産と債務は阪急が引き継ぐ仕組み。
(2001/09/05)
中小鉄道のATS補助引き上げへ/国土交通省
京福電鉄越前線での相次ぐ電車正面衝突事故を受け、国土交通省は来年度予算の概算要求に経営基盤の弱い中小鉄道事業者がATS(自動列車停止装置)を整備する際の補助率引き上げを盛り込んだ。京福など経常赤字の6事業者に対し現行の3分の1から5分の2に引き上げるもので、要求額は6,014万円。同省は2006年度中にすべての鉄道にATSを設置する方針。
これまでATSの整備には国が費用の3分の1、地方自治体が9分の5を補助してきたが、残る9分の2を事業者が負担できず経営状況の悪い鉄道では設置が進んでいない。同省ではATSが設置されていれば京福の2回の事故は防げたとみて、未設置の12事業者に対する重点補助を検討していた。概算要求では経営状況などを勘案した結果、同社など6事業者への補助率引き上げを決めた。
(2001-08-29)
地方運輸局の業務見直しへ/国土交通省
国土交通省は全国に9つある運輸局について、バリアフリーや環境問題などの課題にも地方の実情を考慮して対応できるよう業務内容を大幅に見直し、管轄地域を整備局と同じにするなどの組織再編を進めて来年度から実施する方針を固めた。
具体的には、各運輸局で地域交通企画や物流・観光分野を所管している企画部の機能を強化して公共交通機関の利用促進やまちづくりと一体となった観光プログラムの作成などに取り組むほか、交通施設のバリアフリー化、渋滞解消や幹線道路の大気汚染対策、IT化などに対応する部門も新設し、規制中心から地方自治体や整備局と連携した交通・観光政策の推進に転換を図る考え。
(2001/8/16)
公共交通利用実験など26地域選定/国交省
国土交通省は今年度の公共交通機関の利用促進や道路の空間活用などの社会実験対象地域として26地域を選定した。この事業は自治体のほかNPOや民間企業が主体となった協議会などが新しい道路の使い方を試してみるもので、1999年度から国が期間を限定して費用を負担している。今年度から本格的に社会実験を実施するのは函館市のパークアンドウォークライド実験など14地域で、福島市や京都市など残り12地域では来年度以降の本格的実験に向けて調査や短期の実験などを行う。
このうち福井市では中心市街地の活性化を目指し、2003年度に計画している福井駅前電車通りの整備に向けて「トランジットモール」の実験を行う。今年10月から11月にかけての24日間、約200mの区間で車の通行を制限し路面電車と歩行者の共存を模索することにしている。
また、マイカー利用から観光バスへの転換を目指す函館市では観光客用の駐車場を確保して周遊バスの利用を促進したり、携帯電話などで地図や施設情報を提供して徒歩観光を支援する。このほか、石川県寺井町では九谷焼の窯元と市街地を結ぶ循環バスの運行、鹿児島県国分市では住民が会費を出して市内巡回バス事業を支援する「サポーター制」を試行する。
(2001-08-13)
市バス優先信号でもダイヤに遅れ/京都市
京都市内の市バス運行をスムーズにするため、今年4月に北区の北大路バスターミナルと右京区の西大路四条間(約6.5キロ)に信号制御で優先走行させるシステムを導入した結果、28分台だった平均所要時間が25分台に短縮したことが府警と市交通局の調査でわかった。府警と市交通局ではこの結果を受けて、来年3月までに西大路四条から九条車庫まで区間を南へ拡大したいとしている。
通信機を搭載した市バスが交差点付近に設置した光センサーに反応すると、バス通過の情報が交通管制センターに送られて信号を制御する仕組みで、市バスの定時制を確保し乗客増につなげようと導入された。信号停止の回数も平均1〜3回減少し、所要時間は約3分短縮したことになるが、それでもダイヤから1分以上まだ遅れており、定時走行が困難な路線バスの厳しい現状が浮き彫りになった。一方、信号制御による交差道路への影響については目立った支障はなかったとされている。
(2001/8/11)
JRバスへの自治体負担を容認/総務省
総務省はこのほど、これまで認められていなかったJRバスに対する自治体の補助を容認することを決めた。生活路線を守るため自治体が他の民間バス会社と同様にJRにも補助できるようにするもの。JR各社は公団など特殊法人に準じるとして自治体の補助を受けることが原則禁止されてきたが、道路運送法の改正で来年2月からバス路線の廃止が自由化されるため、補助を受けられないJRバスは不採算路線から撤退してしまう可能性が高くなっていた。
(2001/8/10)
視覚障害者への案内方法統一へ/国交省
国土交通省は駅や空港、バスターミナルなどにおける視覚障害者らに対する音声・音響等による案内方法を統一する方向で検討を始めた。8月中にも視覚障害者対象のアンケートや既存方法の実地調査を実施し、障害者や学識者、鉄道事業者らによる研究会で案内方法や内容について検討して年度内をめどに結論を得る方針。
現在の案内システムは視覚障害者が持つ端末をセンサーで感知して、施設に取り付けられた機器が音声やチャイムなどで知らせる方式が多いが、メーカーによって仕組みが異なるため標準化してほしいとの要望が寄せられていた。
(2001/8/5)
ホームに柵設置等盛り込んだガイドライン/国交省
国土交通省は駅や空港など旅客施設について、すべての人に安全で利用しやすい施設にするためのガイドラインをまとめた。今年1月にJR新大久保駅でホームから転落した乗客ら3人が死亡した事故を受け、鉄道や地下鉄のホームと線路との間に柵やドアを設けることなどを盛り込んだ。強制力はないが、関係者にガイドラインに沿った施設整備を呼び掛ける。
ガイドラインにはこのほか、トイレにおむつ交換台を置くことや、車椅子やベビーカーに配慮しエレベーターを15人(現行13人)乗りにすること、案内標識を統一することなどが示されている。
(2001/8/1)
阿武隈急行沿線に新駅構想/福島市
福島市は阿武隈急行沿線の御山・泉地区に新駅を建設する方向で国土交通省東北地方運輸局やJR東日本と折衝を始めた。この地区の線路は阿武隈急行がJR東日本から借りており、JRの線路上に他会社の駅ができると全国的にも極めて珍しいケースになる。
「御山・泉」を含む清水地区は人口3万5千人(1万3千世帯)を抱え市内でも有数の住宅地だが、近くに駅がなく住民が約10年前から新駅設置を要望していた。同市はこれまでJRと阿武隈急行の共通駅とすることを検討していたが、両社の料金体系の違いや建設費用などのネックがあり阿武隈急行単独の駅設置に方向転換した。JRの最大運行車両の8両(全長160m)に比べ同急行は最大4両編成(同80m)のため駅舎の建設コストを軽減できるという。
同市はこれまで、阿武隈急行「福島学院前駅」の建設費約1億6千万円を負担し同社に譲渡、同駅は昨年3月にオープンしている。
(2001/7/31)
「3年に1回」にとらわれず値上げも/しなの鉄道
長野県のしなの鉄道経営改革検討小委員会(座長・宮木康夫横浜新都市交通常務)はこのほど運賃値上げと公的支援の検討に入った。第三セクターのしなの鉄道自体が行う経費節減策などを盛った中間報告が今月上旬にまとまったのを受けたもので、同鉄道が当初の経営計画で三年に一回の運賃値上げを予定していたが、これにこだわらずに値上げを行うことや県や市町村による公的支援が避けられないとの認識で一致した。同鉄道は今年3月、初めて平均10%の値上げをしたばかりだが、これによってそう遠くない時期に再度値上げする可能性が出てきた。
当初の経営計画では2007年度までに単年度黒字化する予定だったものを、中間報告では早期の経営改善が必要との観点から2004年度までに単年度黒字化との目標を掲げており、小委員会ではこの目標に沿い、経営状況に見合った運賃値上げを検討していくことを確認したものだ。また、公的支援では、県側の同社への増資、無利子貸付金の増額、自治体が鉄道資産を買い取る「上下分離方式」など、たたき台となるメニューを提示した。
(2001/07/26)
中小私鉄の安全対策を充実へ/国土交通省
国土交通省の小幡政人事務次官が中小私鉄の安全対策を進めるため設備の補助制度の充実を図る考えを示した。昨年12月に続いて6月にも電車同士の正面衝突事故を起こした京福電鉄に対して事業改善命令が出されたことに関連して定例の記者会見で「中小私鉄の安全対策をどうするかが重要で制度を作り直すつもりで取り組みたい。中小私鉄の安全対策を診断して必要な対応を指導することや、設備の補助制度などを充実させたりして安全確保に抜かりがないようにしたい」と述べたもの。
(2001-07-19)
京福電鉄に初の事業改善命令/国土交通省
福井県勝山市の京福電鉄越前本線で6月24日、電車同士が正面衝突し、乗客や運転士計25人が重軽傷を負った事故で、国土交通省中部運輸局は19日、同社に鉄道事業法に基づく「事業改善命令」を出した。半年間に2度も正面衝突事故を起こした点などを重視し、1987年の法施行以来初の鉄道事業者に対する事業改善命令に踏み切った。命令では2ヵ月以内に改善措置の報告を求めており、同社の報告を受けて運転再開を許可するかどうか判断することになる。同社は事故後、同省の指示で福井県内の全線で運行を停止している。
【保安監査結果】
同省が今回の事故後に実施した特別保安監査では同社のずさんな安全管理の現状が明らかになった。経営幹部が現場の業務運営実態を把握しておらず、現場でも要員不足などを理由に線路巡回や、信号システムなどの定期点検が社内規定通りの周期で行われていなかった。また、運転士に対する作業指示や教育が不十分だったほか、施設についてもまくら木の腐食、敷石の不足、整備基準値を超えるレールのゆがみなどが確認されたほか、施設や車両への投資が継続的に行われていなかったため広範囲に老朽化や劣化も見られた、と指摘されている。
【事業改善命令】
このため同省はこれらの問題点について改善を求め、@経営幹部を筆頭に組織的な安全管理意識の徹底、A運転士の教育指導体制の確立、B施設の検査や補修の確実な実施、C自動列車停止装置(ATS)の緊急整備、など具体的な再発防止策を示し、2ヵ月以内に改善措置の報告を求めた。また、命令では全線にわたって第三者機関による健全度診断を実施して施設・車両の整備計画を策定するよう指示しており、同社の自主的な対応能力に不信感を露わにした格好。ATSについては命令の中で緊急に整備するよう求めているが、中部運輸局は「点滅灯」の増設、運転士の2人体制など、整備までの代替措置が十分であれば運転再開は可能との認識を示している。
【存続論議に影】
京福電鉄は1992年2月に越前本線の一部と永平寺線の廃線を表明したが、沿線では存続を求めて「乗車運動」などが展開されてきた。98年からは福井県などによる財政支援が始まったが利用人員は減り続け、91年度の年間378万人が99年度は304万人になった。同社は越前線(同県内3路線全線)のバス転換を望み、存続の場合でも第三セクター化を主張していて、同県、沿線市町村とともにつくる活性化協議会で論議を重ねている。今回の命令にはATSなどの安全装置の緊急整備も盛り込まれ、赤字続きの越前線の存続論議に大きな影響を与えそうだ。石田栄一社長はこの日の会見で「事業改善命令を真摯に受け止めたい」としながらも、「ATSの整備には時間がかかる。今のまま京福としてやるのか、新しい事業体がやるのか、協議会の中で相談したい」とゲタを預けた格好だ。事故後、運行が停止されている越前線全線の早期運転再開と事業存続を望んでいる沿線自治体がさらに財政支援を求められるのは必至で、また、命令は2ヵ月以内の改善措置の報告を求めていることから実質的に論議の結論を早急に出すことを迫られた形となり、厳しい状況に直面することになった。
(2001.7.20)
地方鉄道の安全対策の補助拡充へ/国土交通省
京福電鉄越前本線での正面衝突事故を受け、国土交通省は地方の中小鉄道事業者を対象に列車自動停止装置(ATS)など安全運行に必要な施設の新設に対する補助を拡充する方針を固めた。安全施設の新設には数百万円から数億円かかり、経営状況が厳しい地方鉄道にとっては大きな負担だが、同省は補助拡充で整備を促し事故を減らしたい考え。また同省では、鉄道局内に地方鉄道に安全施設の整備を指導したり、連絡調整に当たる対策室を設置して安全対策を常時チェックすることも考えている。
全国に約110ある中小鉄道のATS整備状況は2000年3月現在、未設置が津軽鉄道(青森)など16社、一部設置が設置率1.7%の京福電鉄(福井、京都)、14.1%の岳南鉄道(静岡)、27.9%の富山地方鉄道(富山)など11社ある。安全運行施設には現在、国と沿線自治体が費用の3分の1ずつを補助しているが、同省は新設の場合に国と沿線自治体の割合を引き上げる方向で調整中で、来年度予算の概算要求に盛り込む方針。
(2001-07-16)
広島市内の軌道敷を通行禁止に/広島県警
広島県警は標識の変更作業などを経て、8月10日から広島市内を走る広島電鉄の宇品線と白島線でこれまで例外的に認めていた軌道敷内の車の通行を禁止することにした。主要道の整備で渋滞が緩和され、また軌道敷内の事故も絶えないため同本部が規制変更を検討していたもので、インターネット等で市民の意見を求めたところ、寄せられた91件の意見のうち変更に賛成する声が68件を占めた。
対象は、宇品線が南区の皆実町六丁目〜宇品電停間(終点)の宇品通りの2.7キロ区間。白島線は中区の白島〜八丁堀の白島通りの1キロ区間。宇品線はタクシー、白島線はタクシー、乗用車の通行を例外的に認めていた。
(2001/7/10)
接近情報提供のシステム構築へ/国土交通省
国土交通省はこのほど、バス、鉄道、船舶の公共交通機関は接近情報などのリアルタイム情報、ホームページを使った携帯電話向けの情報提供が不足しているとする調査結果をまとめた。これは全国702社を対象に実施したアンケートによるもので、386社から回答を得た。
調査結果によると、接近情報の提供はバスで19.0%、列車では56.7%にとどまっている。情報提供の方法では、駅の掲示板・看板、紙媒体が中心で、パソコン向けホームページはバスで46.9%、鉄道が66.9%、船舶は80.0%とかなり高い。一方で、携帯電話向けホームページはバスが9.5%、鉄道で14.2%、船舶6.7%と低かった。利用者はホームページでの情報提供を強く望んでおり、利便性が向上し乗客増につながることが期待できるため、同省では交通業者とこれらの情報を一元的に提供するシステムの構築に乗り出す考え。
(2001-06-18)
公共車両優先システムの効果/兵庫県警
兵庫県警が整備を進める公共車両優先システム(PTPS)と交通公害低減システム(EPMS)について、このほど開かれた「兵庫ITS(高度道路交通システム)推進連絡協議会」の幹事会でその効果が報告された。運用前の3月に比べて4月にはバスの運行時間を短縮させ、健康被害が指摘される浮遊粒子状物質(SPM)などを減少させる効果があった。同県警ではバスに乗客を呼び戻すためさらにPTPSの整備を進める。
PTPSは光ビーコンを使って信号を青に変え、バスを優先的に運行させるシステムで、EPMSは交通量に合わせて青信号の長さを変え、車の速度をコントロールして公害を抑えるシステム。3月までに、PTPSを国道2号の神戸―尼崎間と淡路島の淡路夢舞台周辺など51キロに、EPMSを国道43号の神戸市灘区―大阪府境間の約20キロに整備していた。PTPSを導入した神戸―尼崎間約10キロでは、3月には平均33分かかっていたバスの運行時間が、4月には29分と約4分短縮されたほか、バスの乗客増を反映してか交通量自体も約9%減少した。またEPMSについては、神戸、西宮両市内で効果を観測したところ、浮遊粒子状物質は大気1立方メートル中0.032ミリグラムだったのが、0.014ミリグラムと半減した。
同県警では本年度にも姫路市内の国道2号約17キロのほか、神戸市灘区―芦屋市津知町間の国道2号約6キロでPTPSを整備する予定。
(2001/06/07)
「パーク&レール」を今秋導入へ/鎌倉市
交通渋滞緩和策を探ってきた鎌倉市は今秋から、観光客にマイカーから鉄道やバスへの乗り継ぎを促すため「パーク&レールライド」と「環境手形」を導入する。鎌倉への来訪手段は鉄道がほとんどで自家用車は20%に過ぎない(94年度観光実態調査/鎌倉市)が、道路環境が十分に整備されておらず観光シーズンには慢性的に渋滞を引き起こしている。このため同市は95年度に市民や事業者らで構成する「鎌倉地域交通計画研究会」を設置し、5年間渋滞対策のための社会実験を行ってきたが、利用者に好評で事業者の協力も得られると判断したもの。
「七里ガ浜パーク&レールライド」は国道134号沿いの海岸駐車場(駐車台数約300台)に車を止めて江ノ電に乗り換えてもらうシステムで、混雑が予想される正月三が日とゴールデンウイーク、7、8月を除き、10月6日から土・日・祝日に実施する。5時間の駐車料金と江ノ電七里ガ浜−鎌倉間、JR鎌倉−北鎌倉間の自由乗車券がセットになり大人2人分で1500円、3人目からは1人500円の追加になる。
「鎌倉フリー環境手形」は市内4路線のバス乗り降り自由券と江ノ電を組み合わせたコースが550円(子供280円)、小田急線併用コースは500円(同250円)で販売する。
七里ガ浜の駐車場料金は通常1時間400円、鎌倉市内のバス初乗り運賃は170円などとなっており、また両システムとも寺社の拝観料や美術館、飲食店の割引特典が付いているため利用者に割安感が広がることが期待されている。
(2001/06/04)
長距離輸送の5割を鉄道・海運に
政府は物流の効率化や環境配慮の目標を定めた新たな総合物流施策大綱の骨格を固めた。新大綱は6月に閣議決定され、今後の交通網整備などに反映される。1997年に現在の大綱を定めて以降、今回初めて改訂を行うもので、国内産業の競争力向上のために物流効率化が急がれることや、地球温暖化防止京都会議で決まった温暖化ガス排出削減目標の達成に向けて交通機関からのCO2排出抑制を迫られていることに対応する。
自動車輸送に比べ二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない鉄道と海運の長距離輸送(距離500km以上)に占める割合は1998年時点で43%であり、政府はこれを2010年に50%まで高めることや、貨物の港湾通過に必要な期間を2005年に2日まで短縮することを目指す考え。
(2001/5/26)
道路構造令改正で路面電車支援/国土交通省
道路を設置する際の基準となる道路構造令改正案が20日の閣議で了承された。道路構造令の見直しは1993年以来だが、これまでの車中心の道路から歩行者や自転車、路面電車が共存できる場へ切り替えられるか注目される。
今回の改正では路面電車への支援策等に重点が置かれ、従来は幅員の広い道路の横断歩道で歩行者の横断の安全のために設けられてきた交通島(こうつうじま)を路面電車や乗り合いバスの乗降客向けにも設置できることにした。これまでは運行者が停留所のために交通島を作る場合に手続きが煩雑だったが、改正後は道路管理者が直接交通島を設けることになり、路面電車などの利便性が高まることが期待される。
(2001-04-20)
バリアフリーのガイドライン案/国土交通省
公共交通機関の施設整備のあり方を検討している国土交通省の委員会は障害者や妊産婦がより安全で円滑に利用できるようにするためのガイドライン案をまとめた。強制力はないものの国土交通省は鉄道事業者らにガイドラインを目安とした計画的な整備を求めていく方針。
昨年11月施行された交通バリアフリー法の基準をさらに進めてガイドラインはより一層利用しやすい施設整備の方策を示している。鉄道駅やバス、旅客船、航空旅客などの各ターミナル施設を対象に、出入り口は車椅子利用の場合の余裕を見込んで90センチ幅を確保して、段差を解消し、扉も一カ所以上は自動ドアとするよう求めている。また、エレベーターも手動車椅子が中で回転できるように11人乗りを標準とし、15人乗りがよりふさわしいとしたほか、トイレは異性による介助も考慮して男女共用で一カ所以上、可動式手すりやおむつ交換シートを備えた多機能のものを設置するのが望ましいとしている。
(2001-04-12)
地下街に公共交通情報コーナー/国土交通省
4月11日に広島市紙屋町にオープンした地下街「シャレオ」の中心部に、地下街の情報と合わせて路面電車やバスなどの運行状況を提供する専門のコーナーが設けられた。「i(アイ)センター」と名付けられたこのコーナーは国土交通省広島国道工事事務所が全国に先駆けて設置したもの。
紙屋町には路面電車やバス、新交通システム・アストラムラインなど公共交通機関の乗り場が集まっており、利用したい乗り物の接近状況だけでなく目的地までの経路や乗り換えなどの情報が大型画面に映し出されるほか、より詳しい情報はコンピューターを使って自由に調べることができる。
(2001-04-11)
電車内でホームページの表示実験/総務省等
総務省近畿総合通信局などは1日から、近畿日本鉄道大阪線榛原駅(奈良県榛原町)を拠点にインターネット上の自治体のホームページを電車内で表示する実験を始めた。全国初の取り組みだが、技術的にはあらゆるHPを表示可能で、将来は車内広告としての応用などが期待されている。
このシステムは榛原駅に停車中の電車が無線LANを通じて同町役場のサーバーから最新HP情報を取り込んで蓄積し、走行中に車内の液晶ディスプレーで表示するもの。実験は2月末までの1カ月間、大阪線に2両の実験車両を上下計約20本走らせ、同町のほか奈良県や他の町村のHPから観光情報など動画を含む約100ページを提供する。
(2001-02-01)
バス路線維持の単独事業に財政支援/総務省
道路運送法の改正で2002年2月から乗合バス事業が自由化されるのに伴い、総務省は地方自治体が住民の足の確保のために実施する単独事業に財政支援することを決めた。路線バスの維持費補助(国庫補助事業の地方負担を含む)のほか自主運行や民間委託など行政が走らせるバスの運行経費、車両購入費への特別交付税措置が主体となる見込みで、同省は約460億円を来年度地方財政計画に計上する予定。
乗合バス事業の需給調整規制が撤廃されると、これまで公営バスが走っていた路線に民営バスが参入できるようになる一方、不採算路線から民営バスの撤退が相次ぐことが予想され、自治体は生活路線の維持のため大きな財政負担を迫られる恐れがある。また赤字補填の国庫補助制度も来年度から広域的路線や幹線に限定されるところから、この面でも地方単独の補助によるテコ入れが必要ということになればさらに財政負担の上乗せが想定される。
バス路線維持のための地方財政措置は従来から行われているが、同省では今回の大幅制度改正に合わせて内容を手厚くし、地方への影響を軽減したい考え。財政支援の条件としては都道府県、市町村、民営バス事業者などによって地域交通のあり方を協議し、自由化後の乗合バス再編についての大筋合意ができていることが必要になるとみられる。
(2001.1.19)
「地域交通計画」の策定に地方交付税/総務省
2002年施行の改正道路運送法の規制緩和で民間乗合バス事業の赤字路線廃止に拍車がかかる恐れがあり、総務省は地域住民の足を守る「地域交通計画」の策定を地方自治体に促すため、2001年度からすべての市町村に対し計画策定の事務経費を地方交付税で支援する方針を固めた。10億円程度を配分する考えで、次期通常国会に提出する地方交付税法改正案に盛り込む予定。
地域交通計画は行政、民間、住民が連携して地方分権時代にふさわしい自治体独自の交通政策を描き出すのを狙いとして策定するもので、公共交通機関としてのバスの役割を明確にした上で、お年寄りの関係施設への往来や通院、通学など生活に不可欠な路線について公営と民間バスのすみ分けを定めたり、鉄道やタクシーと結ぶバスターミナル構想を立てるなど総合的な交通体系整備を盛り込む。
国土交通省の統計によると、陸上輸送総人員に対する乗り合いバス利用率は1965年に32.2%だったのが98年には7.7%にダウンし、全国のバス事業者の85%は赤字経営に陥って路線廃止の動きが広がっている。97年現在で約500の自治体が過疎バスや福祉バス、スクールバスを運行することによって住民の足を確保しているのが実情。
(2001-01-16)
IT活用の高度道路交通システム構想まとまる
通産、郵政など5省庁はこのほどNTTグループ等と共同で「ITS(高度道路交通システム)スマートタウン構想」をまとめた。情報技術を活用して地域の交通機関の利便性向上を図り、住みやすいまちづくりにつなげるのが目的で、今後、構想の内容を全国の自治体に紹介し、システムの導入を積極的に働き掛ける考え。
ITSをまちづくりに生かす具体例として車の共同利用システムや「デマンドバス」システムが挙げられているが、まず車の共同利用システムは、住宅街やビジネス街などで主婦やビジネスマンが電気自動車や天然ガス車などを共同で利用し渋滞解消を図ろうというもの。また「デマンドバス」システムは、バスの利用者が乗りたい日時と場所、目的地を電話やインターネットで管理センターに予約し、センターは乗車希望を調整して毎日のバス路線を設定する。路線バスが利用者の自宅まで迎えにいくシステムのため過疎地等で利用が期待されており、バスの効率的な運行が見込まれている。
(2000-12-23)
交通量減へTDMの社会実験を実施へ/環境庁
2001年度予算の復活折衝で、大気汚染が深刻な大都市の自動車交通量を減らすためマイカーからバスへの利用転換などを進める「交通需要マネジメント(TDM)」の社会実験の実施が決まった。実験を行う候補地は東京都、川崎市、兵庫県尼崎市など。TDMの内容としては (1)郊外でマイカーからバスなどの公共交通機関に乗り換えるパーク&ライドの実施 (2)マイカー利用者同士が同乗する相乗りの推進 (3)市街地から離れた湾岸道路への自動車の迂回などを想定している。
(2000-12-21)
交通バリアフリー法を15日に施行
交通バリアフリー法が15日から施行された。
欧米では1970年代から同様の法律が制定・改正されており、米国は70年に都市大量交通法を改正、フランスも75年に障害者基本法を施行、さらに英国、ドイツも80年代に法制化して公共交通の改善に取り組んできている。また、10月にオーストラリアのシドニーで開催されたパラリンピックは新型低床バスの導入や近郊の電車駅への車椅子用エレベーターの設置などでバリアフリー化のモデルケースになった。
一方、日本のバリアフリー化は始まったばかり。日本での現状を見てみると、JR東日本では98年度から東京50キロ圏内の約260駅にエスカレーターを設置する計画を進めてきた。来年度中には23区内の75駅すべてに設置を完了する。また、電車とホームの段差の解消も99年度中に110駅で改良を終え、車椅子用の簡易スロープ板も首都圏61駅に配備した。この他、京浜急行は今年3月、電車とホームとのすき間と段差を解消するために上大岡駅と羽田空港駅に日本初のリモコン操作で動く可動式スロープ装置を取り付けている。
身体障害者団体などはおおむねバリアフリー法を評価しているが、「東京視力障害者の生活と権利を守る会」の調査ではJR山手線29駅の手すりで点字が読めない、点字がない、など約4割に問題があり、同会は15日、運輸省と鉄道事業者に設備改善を求める要望書を提出した。
(2000-11-16)
クルマ社会からの脱皮を提言/運政審
運輸政策審議会の総合部会は19日、21世紀初めの交通政策の基本方向について答申をまとめた。経済成長に対応して輸送力増強といった量的拡大を目指す従来の政策から、環境保護、IT革命への対応、安全対策の充実を求める方向に軸足を移し、「クルマ社会からの脱皮」を提言している。
交通事故、渋滞、排ガスによる環境汚染など自動車がもたらすマイナス面を克服するため、都市部では、(1)都心を通過する自動車に料金を課して交通量の削減を目指すロード・プライシング、(2)郊外の駐車場でバスや鉄道に乗り換えるパークアンドライド、(3)マイカーを複数世帯で共有するカーシェアリング、など自動車に過度に依存しない仕組みを作って公共交通中心の体系に変えていくことが必要だと指摘し、また、炭素税導入をはじめとする自動車交通のグリーン化の検討を呼び掛けた。
このほか、ITの活用で交通システムの総合情報化を図るほか電子乗車券や電子ナンバープレートの導入を提案。今後の交通インフラ整備については民間の投資意欲の低下が予想されるため、公共で施設を整備し民間が運営する「上下分離方式」の検討を促している。
(2000-10-19)
携帯電話でバスの運行情報の提供実験/川越市
埼玉県川越市は、文化の日からの三連休に休日の交通渋滞解消策としてパークアンドライドの実験を行うが、この中で全国で初めてGPS(全地球測位システム)を使って携帯電話に音声でバスの運行情報を提供するなどの実験を実施する。
この情報提供システムは、利用者が電話でバスを利用したい時刻と停留所を実験本部に通知すると、GPSで割り出したバスの現在位置から到着時刻を予測して音声で応答する仕組み。インターネット経由の電子メールにも対応する。
(2000.10.12)
低床式路面電車に半額補助の方針/運輸省
運輸省は来年度から、LRT(ライトレールトランジット)の新型車両を導入する事業者に購入費の半額を補助する制度を創設する方針を固め、概算要求に2億5千万円を盛り込んだ。補助金は国と自治体で折半する予定。
LRTは通常の路面電車の2倍の約2億円と高額なため事業者が二の足を踏むことが多く、同省では半額補助で導入に弾みがつくとみている。停留所等に運行情報などを知らせるために設置する電光掲示板や、信号を制御する運行管理システムを導入する場合にも半額補助する考え。
補助対象は地方公営企業、第三セクター、民間を問わないこととしており、来年度は岡山電気軌道と広島電鉄の2社を予定している。
(2000.9.27)
国産のLRT車両の研究開発へ/運輸省
国内でも路面電車の復権が進んでいるが、日本に多い「狭軌」では段差のない超低床車両を作るのは技術的に困難とされており、運輸省では来年度予算の概算要求で国内の車両メーカーと協力してモーターの小型化や狭軌用のLRT台車の開発を進めるための研究開発費を盛り込むことを決めた。2002年度をめどに日本各地で国産の安価なバリアフリー車両を走らせたい考え。
国内の路面電車は1895年に開通した京都市内を第一号に、最盛期の1930年代には65都市に広がり、路線網は約1,500キロに達していたが、車社会の到来で邪魔者扱いされて高度成長期の60年代半ばから廃線が相次ぎ、運輸省調べでは現在まで生き残ったのは18事業者、総延長約228キロにとどまっている。
これに対し欧米では70年代以降LRTが脚光を浴び次々に路面電車が復権を果たしてきた。加速性能が良く、排ガスを出さず、超低床で車椅子での乗り降りもしやすいところからクリーンでお年寄りや障害者にも利用しやすい交通機関として定着してきた。
わが国でもこの1、2年、熊本市交通局と広島電鉄がドイツ製のLRTを導入するなど路面電車を見直す機運が広がっているが、双方ともたまたまレールの幅が欧米と同じ「標準軌」(1,435ミリ)だったため。国内の11事業者で採用している1,372ミリや1,067ミリの「狭軌」の路線では欧米製のLRTは走れないうえ、ドイツ製は標準的な電車車両(一両1億円前後)の2、3倍も高価格で、日本まで運ぶ輸送費だけでも一編成に約6千万円もかかるという問題があった。
(2000-08-16)
都市鉄道整備に「上下分離方式」導入/運輸省
運輸省は2001年度予算の概算要求で都市鉄道整備に「上下分離方式」を導入する方針を固めた。来年度は阪神、京阪両電鉄の路線を延伸する大阪市内での地下鉄整備事業に適用する予定で、大阪府、大阪市と両電鉄が第三セクターを設立してインフラを整備し、国が建設費に財政支援しようというもの。これまで公営や営団の地下鉄整備には国と自治体が建設費の70%を折半して補助しており、上下分離方式の三セクにも同様の補助を行う意向だ。
上下分離方式は公的主体が建設を、鉄道会社が運行をと役割分担することにより、鉄道会社はインフラ整備の負担が大幅に軽減され、自治体側も都市計画など地域のニーズに沿った鉄道整備に主導的役割を果たすことが可能となるメリットがあり、運輸政策審議会答申でも同方式の検討を求めていた。
今回適用しようとする事業はいずれも地下新線の整備で、阪神電鉄西大阪線を西九条駅から近鉄奈良線の難波駅まで約3.4キロ延伸し、近鉄との相互乗り入れで神戸と奈良を乗り換えなしで結ぼうとする計画と、京阪電鉄の天満橋駅と玉之江橋駅間約3キロを結び、中之島地区の東西軸の幹線を整備しようとする計画で、これによって周辺駅での混雑緩和など利用者のサービス改善に大きく貢献するものと見られている。
(2000.8.14)
公共交通の活性化策を検討する協議会を発足/富山県
富山県は13日に、県内公共交通機関の活性化策を検討するため「県公共交通利用促進協議会」の第1回総会を開いて役員や今年度の事業計画を決定した。交通事業者、利用者代表、経済界、行政の横断的組織を発足させたもので、県商工会議所連合会長を会長に選任し、企画、鉄道、バスの三部会を設置することを決めた。
今年度の事業計画の柱は、
@公共交通のサービス改善方策の検討(乗り継ぎ改善、コミュニティバスの運行等)
A啓発活動(バスの日、鉄道の日に利用促進パンフレットを配布等)
Bパークアンドライドシステムの基礎調査の実施
(2000.6.14)
「地域交通環境計画」の策定求める/中環審交通検討チーム
20年後に大気汚染の環境基準をすべて守ることを中長期目標とし、交通圏毎に自動車の排ガスによる大気汚染や騒音、振動の削減目標を盛り込んだ「地域交通環境計画」の策定を求めた中央環境審議会の「環境への負荷の少ない交通検討チーム」の報告案が明らかになった。14日に同審議会の企画政策部会へ提出され、年内にも取りまとめが予定されている新しい環境基本計画に盛り込まれる見込み。政府税制調査会の環境税論議にも反映されそうだ。
報告は短期的(今後5〜10年間)に実施すべき取り組みとして排ガス規制の強化、低公害車の大量普及や税制の見直し、職住近接など車に頼らない街づくり、公共交通機関の活用、運送業者らによる輸送効率化などを挙げ、都道府県に交通圏ごとの計画策定を求めている。
計画には、@環境基準を達成するために必要な排ガスの削減総量と対策毎に削減できる見込み量、A運送業者など大量に車を使う事業者毎の削減計画などを盛り込むとしている。
また、郊外型の大規模店舗建設などの開発事業には、利用者の自動車が環境に与える影響を評価(アセスメント)し、問題がある場合は公共交通機関の利用を増やすなど代替措置を義務付けるような対策の枠組みを検討するよう求めた。
このほか、計画推進の財源には自動車から排出される汚染物質の量が多いほど税額を高くする自動車関連税制の見直しによる増収分や、渋滞解消のため一定地域に入る自動車から料金を徴収するロードプライシングによる収入を充てるよう提言しているのが特徴。
(2000-06-10)
21世紀交通政策の基本的方向・中間報告/運政審
運輸大臣の諮問機関である運輸政策審議会が8日、今秋に答申する予定の「21世紀初頭における総合的な交通政策の基本的方向について」の骨格にあたる中間報告をまとめた。運輸省はインターネットで中間報告を公開して広く意見を求め、最終答申をまとめていく予定。
中間報告は、鉄道、海運、空港、自動車道など輸送力増強のための「量」の政策はほぼ終えたとして、今後は交通の「質」の向上を目指す考え。「マイカーに過度に依存しない都市と交通を目指す」としてクルマ社会の見直しを初めて打ち出し、鉄道、バス、路面電車などの復権や、都心部へのクルマの乗入れ制限などを盛り込んでいる。個人が自家用車を所有する形態から、協同組合のような組織で共有する「カーシェアリング」にも言及した。
クルマについては、都市中心部の道路整備が自動車の増加に追いつかず人口30万人規模の中核都市でも渋滞が慢性化している。この結果クルマも便利ではなくなり、同じ道路を走るバスの利便性も低下し、それがまたクルマ需要を増やす悪循環に陥っていると分析している。こうした問題の解消には、クルマの都心部への流入を規制する一方、駅前再開発などで公的機関や商業施設を集中させるなど「都市と交通の改造」が必要と提言している。
(2000-06-08)
バリアフリー法成立、11月にも施行へ
「高齢者、身体障害者の公共交通機関を利用した移動円滑化促進法」(交通バリアフリー法)が10日、参院本会議で可決され、成立した。お年寄りや身体障害者が公共交通機関を利用しやすくするため、鉄道事業者などに駅のエレベーター設置などを義務づけるもので、11月にも施行される。
同法は、鉄道、バス、航空会社などの公共交通事業者に対し、
(1)駅などの旅客施設の新設や大規模改築の際、エレベーター、エスカレーター、誘導警告ブロックの設置などを義務づける。
(2)新たに導入するバスは乗り降りが楽な低床バスに、航空機には座席に可動式ひじ掛けを装着する――ことなどを義務づけており、違反した場合は100万円以下の罰金を科す。
また、一日の乗客数が5千人以上などの駅周辺に市町村が歩道の整備や視聴覚障害者向け信号機の設置などバリアフリー化の基本構想を作成できるようにしたほか、駅前再開発の際には地方自治体があらかじめバスターミナル用地を確保できるように土地区画整理法の特例措置を設けている。公共交通事業者が市町村の基本構想に沿って実施する事業には運輸施設整備事業団の補助金を受けることができる。
(2000-05-10)
バリアフリー法案を閣議決定
政府は15日の閣議で、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(交通バリアフリー法)」案を決定し、国会に提出した。担当省庁は運輸、建設、自治三省と警察庁で、交通事業者に義務づけるバリアフリー化の適合基準や、市町村が駅前広場などのバリアフリー化を事業者と一体整備する際の「基本構想」の作成指針などを示した国の基本方針を今秋までに策定する予定。
法案は、事業者が鉄道駅やバス停、空港、旅客船などのターミナル施設を新設または大きく改良する場合、エレベーターやエスカレーター、誘導警告ブロック、身障者用トイレなどの設置を義務づけている。新設車両についてもバスは低床化、鉄道は視覚案内情報の提供、航空機は可動式肘掛けいすの設置などをそれぞれ義務づけるほか、既存ターミナル・車両についても同様の努力義務を課している。
違反事業者に対しては、勧告や立ち入り検査、事業改善命令のほか罰金100万円以下の罰則規定も設けた。運輸省などによると、対象となるのは鉄道駅の場合、1日の乗降客が5千人以上を想定している。
(2000-02-15)
交通バリアフリーで駅周辺整備も盛り込む方針
政府は本格的な高齢化社会を控え、バリアフリー化を徹底するためには官民が連携した取り組みが必要との判断から、今国会に提出を予定している「高齢者・身障者等移動円滑化促進法案」(交通バリアフリー法案)に駅周辺の整備事業なども事実上地方自治体に義務付ける条項を盛り込む方針を固めた。年内の施行を目指している。
同法案は鉄道、バス、航空会社に対して、新設の駅、ターミナルにエレベーター、誘導・警告ブロックなどの設置を義務付けるほか、新たに運行するバスには低床式を導入し、列車、機内には車椅子用スペースを確保するなどを義務づけることを柱としているが、駅前広場、歩道といった交通機関と直結する施設も一体として整備されなければ、利用者にとってはバリアフリーの効果が十分に生まれないため、運輸省がまとめた法案に建設省が地方自治体の対策を加える方向で検討を進めていた。
地方自治体の対策としては、駅などが新設された際、そこから徒歩で行ける範囲の病院、老人福祉施設など公共性の高い施設までの歩道の段差をなくすなどのバリアフリー対策が考えられ、自治体が実施時期も含めた事業計画を策定するとともに、既存の駅周辺の対策についても自治体の判断で計画に含めるよう求める。また駅前再開発が行われる際、バスターミナルが駅から遠くならないように地方自治体がバスターミナル用地をあらかじめ確保できるよう土地区画整理法の特例措置を設けることも法案に盛り込む方針。
(2000-01-24)