赫い鎖





 根性系十二仙の代表、清虚道徳真君。

 師表たる立場にありながら、あまりの容姿の愛らしさと性格の素直さ故、様々な災難(人災ともいう)をその身に

受けてきた。

 例えばどこぞの青髪の道士から執拗なアプローチを受けたり、

 敵方のとある仙人から色目を使われたり、

 ………可愛がってきた弟子に押し倒された日には、もうさすがに立ち直れなかったようだ。

 

 しかし、彼は今、そんな出来事さえ可愛く思えてしまうような状況下に立たされていた。





「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!嫌だイヤだ嫌だぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
 仙人界の清冽な空気を切り裂くように、激しく悲痛な叫びがこだまする。もしかしなくとも、道徳真君のものだ。
 恐ろしい脅し文句で、金縛りから解けたときにはすで遅すぎた。いや、先程の偶然を装った言葉に騙された時点
で、すでに自分の運命は確定していたのかもしれない。
 しかしそんな運命を「はいそうですか」と素直に聞き入れることができるほど、道徳はオトナではなかった。あらゆる
意味合いで。
 ばたばたと無茶苦茶に降りまわされる脚を、しかし玉鼎はあっさりと押さえ込み、
「諦めろ、道徳。抵抗すればするだけ、その紐はお前を傷つける」
「諦めれるわけがあるかっっ!!」
 感情の無い理不尽な窘めに、道徳は眦に涙を溜めながらも必死に紐を解こうとしていた。
 隙をつかれて、手首を拘束した紐。
 絹糸のようなそれを、どうしても外すことができない。
 力任せに引き千切ろうとすればしただけ、玉鼎の言葉通り自分の傷となって返ってくる。
「くっそぉ……」
「どうした、道徳。もう降参か?」
「だ、誰がっ!」
 明らかに揶揄まじりの戯言を、道徳は強い調子ではねつける。
 上擦った声色では、まったく迫力がなかったが。
「そうか、それは楽しみだな……存分に無駄な抵抗をしてくれ」
 どこか嬉しそうにそう口にするなり、ガバッと玉鼎は道徳に覆い被さった。前戯とばかりに首筋を舐め上げられて、ザワザワと彼の背筋に悪寒が走る。
「やっ、やめろっ!お前どうかしてるぞ!第一こんな
セセセセセセ!!」
セセセところだからこそだ。誰がこんな辺境の地に足を踏み入れると思う?」
 道徳の心を見透かすかのように、にっこりと微笑みながら、玉鼎はしたり顔でそんなことを言う。
 唯一の切り札をあっさりと封じられて、道徳はうっと言葉に詰まった。
 確かに、自分のような鍛錬目的でもなければ、好き好んでこんなへんぴな地域に入りこんでくる奴はまずいないだろう。
 よりにもよって、何で今日こんなところに来てしまったのか、後悔すれども状況が好転するわけがなく……
「何で俺ばっかりこんな目に……」
 と、心底自分の幸薄さを呪った道徳だった。


 


「う、わっ!」
 前触れなしにジャージの下に手を突っ込まれ、道徳はビクンと跳ね上がる。
「ん……っ」
 ぶるりと思わず身震いするほど、彼の掌は冷たくて……。
「やめ、玉鼎……!」
 道徳はこれ以上行為が激化するのを恐れて、頭の上で押さえつけられている手をギシギシッと左右に動かした。激しい摩擦で、紐がその華奢な手首に食い込み、血が滴り出すのも構わずに。
「……もうやめろ、道徳」
 さすがに玉鼎は眉をひそめて、険しい顔でそれを遮った。
「ッ……離せ……っ!」
 完全に動きを封じられ、口調とは裏腹に道徳の顔には怯えがよぎる。
 それを玉鼎が見逃すはずも無く、
「おとなしくしていろ。……あれ以上、痛い目にあいたくはないだろう?」
「ッ!」
 ギクリと腕のなかの身体が竦み上がる。よほど、深いトラウマになってしまったようだ。
 それに玉鼎は笑みながら頷くと、手にした短剣で、ビッと彼の衣服を裂き始めた。
「……っ……あ……玉、鼎……た、頼むから……」
「駄目だ、と幾度言えば判る?いいから、これ以上騒ぐな」
「だ、だって……まだあれから十日も経ってな……ん……!」
 往生際の悪い唇を、玉鼎は忌々しそうに乱暴な動作でふさいだ。
 息もつかせずに強張った舌を舐め取り、溢れ出る蜜を無理矢理喉に送りこむ。
 離してくれと胸を押す腕を無視し、さらに深く唇を貪った。
「ん、んぅ、ぅ………っ」
 あまりの苦しさに耐えきれなくなったのか、息の接ぎ方すらろくに知らぬ道徳の瞳から、ぼろぼろと涙が零れ出す。
 玉鼎はそのことを承知したうえで、わざと彼を苦しめるような口づけを執拗に繰り返した。



 これ以上、自分を拒絶する言葉など聞きたくはない。
 優しくしてやったところで、お前は私の腕に堕ちてきはしないのだから。
 ……だからせめて、身体だけでも私の元に繋ぎ止めておく。
 その白い胸に、けして癒えない創を刻み込んで。
 ………私以外の者が、お前の心に棲みつくことのないように。

 



「ふ……ぅっ、ごほっ……」
 ようやっと、辛いだけのキスから解放される。
 息をつごうと不規則に喘ぐ道徳を、玉鼎はいささか面白くなさそうな表情で見下ろしていた。
「……少しぐらい応える素振りを見せれば、可愛げがあるものを」
 言って捨てて、クイ、と細く液体の伝う顎を持ち上げる。
 怒りか屈辱のせいか、紅く上気した頬。潤んだ眼からは、絶え間なしに透明な雫がこぼれ落ちている。
 その官能的な様相に、玉鼎の情欲は殊更強くあおられた。
 どう泣かそうか。
 どう弄んでやろうか。
 さんざんにいたぶって、生意気な抵抗などする気すらも失せるように。
「誰が……っ!も、ういい加減にしろ!俺で遊ぶのが、そんなに愉しいのか!」 
「ああ、この上なくな」
「な………」
 
 何の感慨もなく即答されて、道徳はもう返す言葉がない。ただ、あまりにも身勝手な玉鼎の行動に対して、怒りが空回りするだけだ。
 毎日身体を鍛えている身とはいえ、玉鼎を足だけで退けることができるはずもない。
 そんなことは、道徳が誰よりもよくわかっていた。
 …………それでも。
 それでも、耐えられなかった。
 己の無力さを、こんな風にまざまざと見せつけられるのは。
「離せ……ッ!嫌だ……!」
「黙れ、道徳。煩い……」
 不自由な身体で、頑なな抵抗を繰り返す道徳に、玉鼎は小さく舌打ちして、手荒に彼の白い脚を抱えあげた。
「な……」 
 そして、羞恥心で彼の動作が止まった一瞬に、まだ鳴らしてもいない秘所にズッっと渇いた指を捻じ込む。
「……っひ……!あ、ぁぁ……っ!」
 ビクンと道徳の身体が跳ね上がった。また両眼から滝のように涙が溢れ出す。
「痛……痛……い、玉鼎……やめ……!」
 途切れ途切れの枯れ声が、苦しそうな吐息の合間に吐き出される。
 身体の内を掻き回されるような、凄絶な不快感。
 それとともに襲ってきた、激しい異物感と圧迫感に、道徳は意識が歪んでいくのを感じた。

 嫌だ。
 こんなこと、俺は望んでいない。

 ……俺はお前の玩具じゃ、ない……。

 



「もっと欲しいか、道徳」
 無機質な声色が、苦痛に哭く道徳に囁かれる。
「……ッ……」
 息がうまくできない。そうすることにすら不快な苦痛を伴った。
 既に涙で霞んだ彼の眼に、それでも己を苛む男の美貌だけはありありと見て取れて、

 拒絶しても許されない。
 逆らえば酷い報復が待っている。
 それでも相手の思い通りに屈服なんてしたくなかった。
 ……それだけが、辛うじて保てた自尊心だった。

 


「……無言は、肯定とでも取ればいいのか?」
「違う……」
「何が違う?……これが、もっと欲しいのだろう?」
「違……や……あぁぁっ……!」
 完全に脚を抱きこまれ、玉鼎に組み敷かれたまま、硬い秘所を三本の無情な指で開かれる。
 なんの潤いも施さず……ただ、道徳に苦痛を与えるのだけが目的のように。
「やだ……嫌だぁっ……痛……痛い……よぉ……」
 ひくっと反った喉を上下させ、少しでも痛みを和らげようと、道徳は拘束を解かれた腕で、無意識に玉鼎の衣服にしがみつく。
 もう、目の前の相手が自分を犯しているのだという事にさえ、気をまわす余裕がないようだ。
「やめて……も、やめ……」
 耐えきれない鋭痛に、ぶるぶると彼の下肢が痙攣する。
 か細い哀願の声すらも掠れ、途切れて
「………道徳」
「あ………玉て……頼む……から……」
「……では、どうして欲しい?」
「!」
「言え、道徳。……それとも、このまま貫かれたいか?」
「……あ……そ、んなの……」
 嫌だ、と蒼白になって道徳は力なく首を振る。そのときに、パラパラと涙が撒き散った。
「……ならば、くだらない意地を張らないことだ」
 玉鼎は冷たい脅しで道徳を追い詰める。
 彼はカタカタと震えながら、ぎゅ、と玉鼎の白衣を握り締め、
「………ッ………ゆ、指を……」
「……何だ」
セセセセセセ……抜い、て………はやく……っ、ぅ……」
 それで限界だったのか、道徳は玉鼎の胸に顔を埋めて泣きじゃくりだす。混乱と恐怖と……屈辱とで、半ば意識が飛んでしまっているようだ。
 さもなければ、道徳がこんなに簡単に折れるわけがない。
「普段から、そのくらい素直であればな……」
 容赦ない責め苦を強いる唇とは裏腹に、玉鼎の指は優しく道徳の髪を梳く。口づけた彼の細髪からは、あたたかい陽だまりの薫りがした。
セセセセセァ…………っ!」
 キチ、と尖った指先が無遠慮に引き抜かれる。嫌な感覚に、道徳はぶるっと背筋をしならせながら、ようやっと深く息を吐いた。
 しかし、それも束の間のことで、
「な……や……っ!」
 組まれた腕を逆に返され、俯せにマントの上に倒される。その粗野な行動に反応できなかった道徳は、硬い地にしたたかに腹を打った。
「……っかはっ……」
 鈍い衝撃に呼吸が詰まる。
 だがそんなことに構わず、玉体は道徳の綺麗に均整のとれた背に幾度も唇を落としていき、性急に彼の腰を持ち上げた。
 そしてスルリと脚を付け根に冷たい指をまわして、
「………ひ、ぁっ……!」
 道徳の昂ぶりを弄び始める。
「……ふん……痛い痛いと抗う割にはやけに……」
「いや……だ、玉鼎……!」
「何が嫌なことがある?……こんなに感じているくせに」
 玉鼎は喉の奥でせせら笑いながら、恥辱に堅く握られていた道徳の手をそこまで導いて、
「な………」
 抵抗を思いつく前に、自身の熱さが直に掌に伝わってくる。上から重ねられた玉鼎の手に軽く扱かれただけで、道徳のそれは喜びの蜜をこぼし始めた。
「本当にお前の身体は淫乱だな……たったこれだけの刺激で……」
「いっ……やぁ……違……」

 どうして。
 嫌なはずなのに。
 ……触れてほしくなんてないのに。
 ………どうして俺の身体はこんな………。


「やめ……痛っ!」
 拒絶の言葉は、打たれた頬の音に掻き消される。かなり強いその衝撃に、くらりと視界が反転した。
「良い子にしておいで、道徳……余計な抵抗は痛みを増やすだけだ」
 ゾクリとくるほどに冷徹な戒め。底知れない威圧感。


 …………怖い。


 前の情事の最中にも感じた、闇に身体を喰われるような恐怖。
 彼の眼に宿る、暗く赫い狂気の断片。
 …………逃れることが適わないほどに、その闇は、深くて
セセセセセ


 


「あ……」
 背中にサラリとした髪の感触。
 ガチガチに強張った脚が、大きく開かされる。
「ん……んぅ……!」
 道徳の唇を片手で塞ぎながら、玉体は彼の先走りの液をおざなりに後ろに塗りつけた。
 そして、少しのいとまもなく、道徳の背後で衣擦れの音がする。
「…………!」
 道徳は驚愕に眼を見張った。
 玉鼎の狂動に気がおかしくなりそうだ。
 指一本ですら、あれほどの激痛を伴ったのだ。
 表面を多少濡らされただけで、玉鼎を受け入れることができるわけがない。
「……ぁ……」
 もう、道徳の心はそれ以上の恐怖に耐えきれなかった。



「……ッ……!」
 ガリ、と肉の擦れる嫌な濁音。
 玉鼎は、反射的に道徳の口元から手を引いた。
 指の先端から、ポタポタと紅い血が伝い落ちている。
 玉鼎は無言でそれをしばし見つめていたが、やがてその目線は不規則に息をつむぐ、想い人へと移っていった。
「………道徳」
 不気味なほどに静観とした、その呼びかけに、道徳は痛いほどに身体に竦みあがらせる。
 したたる鮮血を目の当たりにして、驚いたのはむしろ道徳の方だ。
 渇いていた己の唇が、鉄錆の味のする液体に濡れている。
「あ………俺……」
「……少し、悪戯がすぎたようだな」
 困惑する道徳を、無理に抑えつけ、その腰を高く抱き上げる。
 ……彼が傷つくと承知していながら、玉鼎はそのまま己を根元まで捻じ込んだ。
「………ぁ、うぁぁぁぁぁぁっ!!」
 ひきつった声帯から、それでも悲痛な叫びが絞り出される。
 わずかに慣らされたとはいえ、玉鼎の欲望は道徳の許容を遥かに超えていた。
 狭い内部に限界以上のものを押し込まれ、道徳はただ与えられる激痛に噎び泣くことしか出来なかった。
「いた……、いや、だ……嫌あっ……!」
 道徳の切望を余所に、玉鼎は激しく抽出を繰り返す。
 前に触れることなく犯されて、痛覚は緩和されるどころか、ますます強く身体に侵食していった。
 涙腺が壊れたように、道徳の瞳からはとめどなく涙が流れ落ちる。
 玉鼎は、道徳のそんな苦悶に満ちた表情にすら、愉悦を感じずにはいられなかった。
「や……も、動か……」
 壮絶な苦痛にわななく彼の口腔に、玉鼎は血濡れた指を銜えさせ、
「いくらでも哭いて、叫べばいい……どうせ誰も来はしない……」



 そう、もっと綺麗な涙を流してくれ。
 私の好きなその声で、喉が枯れるまで喘ぎ続ければいい。
 お前のそんな痴態を眺めている時だけが、
 ……唯一、お前のすべてを手に入れたと、錯覚することができるから。



「ひ……っく、うぅ……ぇっ」
 既に道徳の下肢はあらかた血の色に染まっていた。
 無理を強いた、結合部の創のせいだ。
「痛い……痛い、よぉ……」
 玉鼎の放った残滓と流血のせいで、どんなに拒もうと思っても許されない。
 狂気じみた蹂躙が一方的に繰り返される。
 何度気を失っても……短剣で肌を突かれて、その痛みで現実に引き戻された。
 わずかでも抵抗の素振りを見せると、荒荒しい拳が身体を苛む。
 土で汚れて、全身が擦り傷だらけだ。
 ……それでも、彼が解放されることはなかった。

「道徳……道徳」
 玉鼎の、微かに熱を帯びた睦言。
 道徳はあらゆる体位を強要されて、今は玉鼎の膝のうえで深く彼を受け入れさせられていた。
「……ぅ……ふっ……」
 残酷な行為に反して、玉鼎の声だけはやけに優しく感じられる。
 道徳は朦朧とした五感で、そんなことを感じ取りながら、トン、と玉鼎の逞しい肩に上体を預けた。
「………道徳?」
 静かな美声が耳元に吹きかけられる。
 だがもう、それに応える気力もない。
 ただ、その温もりが心地よかっただけで。
 ………早く終わってほしいと、そればかりを願っていた。



「…………っふ………」
 微かに呻いて、玉鼎はズルリと道徳から自身を引き抜く。
 ようやっと彼の肉欲が満たされた頃には、道徳は死人のように青ざめた顔色で気絶していた。
「………………」
 彼の手首で絡まりあっていた紐をほどく。やがてあらわになる、痛々しいほどの傷痕。
「………少々、無理をさせすぎたか……」
 今更な反省を呟いて、玉鼎はスッと道徳の身体を抱き上げる。
 体液で汚れきっていた彼の身体を、近くの泉で綺麗に清めた後、黄巾力士から取り出した毛布でそっとくるんだ。
 そして、自分も新しい衣服に身を包み、
「さて……太乙に飛信を送らねばな………と」
 玉鼎は思い出したように、道徳のぼろぼろになった衣服を掴みあげた。
 バンダナや手袋はともかく、これだけは必要なのだ。
 それに装着されていた、ある物体を確認すると、玉鼎はいたく満足気に微笑んで、
「………私からは逃げられぬよ、道徳」
 傷ついた真君の額に、軽く唇を落とした。

 

 



「………新しい服、彼の家から取ってこなきゃ……」
「ついでに、宝貝も付け替えておいてくれ」
 破れた服を持ち上げて、玉鼎はそれを太乙真人に手渡す。
 よくよく見てもわからない、ファスナーの金属部に取りつけられた、極小の機械。
 太乙が趣味で発明した探知型宝貝だ。
 ………早い話が発信機である。
「またぁ?これを服に忍ばせるのって結構大変なんだよ。君の嗜好をどうこう言うつもりはないけど、遊ぶ度に服破くのはやめなよ」
「すまんな」
「………まあそれはともかく、まだこの装置を道徳に施すつもり?」
「ああ。そうでもしないと……」
「……彼がどこに言ってしまうかわらない。安心できないから?」
「よくわかってるじゃないか。そういうことだ」
「本当にもう……道徳が可哀想だよ。これじゃ、君から逃げることなんて不可能じゃないか」
「…………そうだな、それが目的だ」
「……だろうね」
 ヤレヤレと片眉を下げ嘆息する太乙に、玉鼎は穏やかに微笑み返していた。



 仕方がないだろう?太乙。
 私はこんな方法しか知らない。
 愛しい者を、この腕のなかに閉じ込めるためには、
 いくらでも非常な仕打ちを、その身に穿ち与えることができる。
 愛しているから。
 決して、手放したくはないから。
 それが屈折した感情だと判っていても。
 ……それでも抑えられない。耐えることが出来ない。
 あの眼が、身体が、己から離れていくことを。

 …………お前は誰にも渡さない、道徳……。

 たとえ、その穢れない瞳が、誰も見つめていようとも……


 ……そう、決して……。





う、う〜む……自分じゃもうまともに読み返せない話です……。
最初はギャグのつもりで書いていたはずが……(汗)。

 

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