第十三回日蓮正宗法華講全国大会

 
    現況報告 正信会副議長 佐々木 秀明 御尊師

本日は、第十三回法華講全国大会が、かくも盛大に開催され、まことにおめでとうごさいます。実行委員の方、本当にご苦労さまでした。

 きょう二十二日は、創価学会では戸田記念講堂に池田大作さんが来て指導する予定でしたが、本日の大会開催を知って中止となり、池田さんに叱りつけられた地元幹部が右往左往しているようです。本日の大会に、学会の人も来ていると思いますが、どうぞ正信会僧俗の真面目な姿をご覧になって、本当の意味での信仰をとりもどしてもらいたいと思います。

 さて、覚醒運動も十一年目に入り、本日はもう一度運動の原点を確認し、そして前進を誓い合いたいと思います。

本尊模刻始め数多くの謗法

御存知のように、創価学会は日蓮正宗の信徒の団体ですが、法的には宗教法人をとっております。この法人取得に際しては種々の経緯がありますが、それはさておき、昭和四十九年、学会の北條さんと幹部が大石寺を訪れ、本山の帳簿を見せろ、さもないと手を分かつ、と要求した。このことがあって日達上人は、学会と手を分かつ時が来るかも知れないから頑張ってもらいたい、と宗門僧侶に檄を飛ばされましたが、その後学会に逸脱、謗法が集約されるのが例の昭和五十二年の謗法路線です。

 どういう謗法があったかといいますと、まず本尊模刻、そして、「人間革命は現代の御書」「池田大作さんは主師親の三徳を兼ね備えた本仏、本門弘通の大導師」とか「学会の会館こそ広布の場であり、正宗寺院は儀式の場」という主張。また社会的不正は、選挙の時の替え玉投票、住民移動、さらに盗聴問題がございました。盗聴裁判は四月二十六日に東京高裁で、創価学会の組織ぐるみの犯行、との判決が出ました。

これに対して創価学会の方では、理不尽な判決、法難である、魔が競い起こった、といっております。自分たちが悪いことをしておきながら、断罪されると、いつでも“法難”です。こういう体質は糾弾しなければなりません。それを社会に広く知らしめるのも、我々の運動の一環であると思います。

v  さて、昭和五十二年の謗法路線に対して、心ある僧侶は連携をとり、お講等で「信心をしても謗法があれば成仏できない」と訴え、日達上人も大いにやりなさいと仰せになっておりましたから、我々も頑張りました。

寺院直属檀徒の急激な増加

この覚醒運動があまりにも強烈だったものですから、創価学会では、昭和五十三年六月三十日、聖教新聞第四面に「教学上の基本問題について」と題する訂正記事を出し、事態を切り抜けようとしたわけです。その頃、学会員の中にも間違いに気づき、寺院直属の檀徒になる人が急激に増えてきましたので、日達上人もこの情勢を配慮され、昭和五十三年八月二十六日、総本山大石寺において、日達上人ご臨席のもと全国檀徒決起大会を開催いたしました。この大会に各地から集った六千名の人たちは、今後大いに学会の間違いを指摘していこうと決意したわけです。

 こうして運動はあちこちに飛び火し、さしもの池田さんもその対応を迫られ、昭和五十三年十一月七日、総本山大石寺において記念幹部会を開催しました。宗門の教師僧侶全員、全国の創価学会幹部二千名が一堂に会し、その席上辻副会長が、御本尊を不用意に御謹刻申し上げて誠に申し訳ない、と詫び、また張本人の池田さんは「一連のこの問題を収拾できず総講頭として申し訳ない」と述べた。そこで日達上人は僧侶を集め、一応は詫びた、これで本当に改めなければその時は手を分かつ時だから、今後は様子を見てくれ、と仰せになったわけです。昭和 五十四年一月二十八日には、第二回全国檀徒大会を本山で開催しました。

その折日達上人より「ここにいる僧侶と共に、まことの正しい広宣流布をしてもらいたい。それが皆さん方の使命です」とのお言葉をいただきました。

 それでもなお、学会に本当の反省がなく、三月三十日、日達上人は弟子を集めた本山の会合において、次のように仰せになりました。

「たとえ会長であろうが副会長であろうが、間違ったことをいったならば、どんどん指摘していかなければ、これからは日蓮正宗の僧侶ではないということを覚悟していっていただきたいー学会が昔よく宗門に尽くしてくれたその恩に報いるためにやるのである。白烏の恩を黒烏に報ずべし、まったくその通りである。我々はどこまでも正しい法を持って人を導き、人々に教えて宗門を守っていこうという精神を、妙観会の若い人は心に染めていただきたい」。

今後も当局の責任を追及

広宣流布の基盤確立に努力


日達上人がここまではっきり仰せになったので、学会の方もついに策に窮し、昭和五十四年四月二十六日、池田大作さんは「一切の責任をとって総講頭を辞任する。今後も信心第一で宗門を外護しご奉公する所存だから、猊下には永遠の僧俗和合への大慈悲を賜りたい」という旨の辞任届を提出しました。

 この二日後の二十八日、日達上人は本山に僧侶の代表を集め、「池田会長は責任をとって辞任した。院政も敷かないと私に約束してくれましたから、一応解決したものとみておる」と仰せられ、さらに五月三日、創価大学の体育館で開かれた第四十回本部総会に臨席された日達上人は、学会に対し「信徒団体としての基本を忠実に守り、その上で実質的に活動してもらいたい。池田大作さんは本当に御苦労さまでした」とあいさつされたのです。

 しかし昭和五十四年七月二十二日に日達上人がご遷化され、その通夜の席上、椎名重役より「阿部師が日達上人より血脈の儀に関するお言葉を賜った」との発表がありました。こうして「池田先生の教学は完璧です」といっておった人が次期管長、法主に名乗り出たわけであります。

   宗創合作の池田所感の欺瞞

その後我々は、ことあるごとに学会の間違いを指摘し続けましたが、九ケ月たっても謗法問題の収拾がつかず、やはり学会に本当の反省は見られない、と残念に思っていたとろへ、昭和五十五年四月二日、「恩師の二十三回忌に思う」と題した池田大作さんの所感が聖教新聞に発表されました。

 この所感によれば、大作さんは信仰の根本を一度たりとも踏みはずしたことは断じてない、と主張し、会長を絶対視してはならないと、あたかも自分の知らないところで会長本仏論がいわれているごとく述べています。一方で「日々大御本尊に帰依し大荘厳懺悔をしている。三業を三徳に転じる修行を肝に銘じ、深く謗法罪障消滅を日々祈念している」といっております。 この所感を受け、日顕さんは四月六日、「大作さんは誠意と勇気に満ちた反省をされた。名誉会長の指導性、世界的な実績を考える時、大作さんは広宣流布のため大いに必要な人物だ」と大変な賛辞を送った。

 ところが昭和五十八年十月三十一日、山崎正友裁判に出廷した大作さんは、この所感について「正信会がおさまんないから、学会首脳に一任して、宗門との打ち合わせを何回もした所感である。謝る気はなかったが、頼むからやってくれといわれて発表した」と証言しているのです。

 さて、昭和五十五年八月、我々は謗法糾弾のため、第五回全国檀徒大会を武道館で開催しました。ところが宗務院の中止命令を聞かずに大会を開催したという理由で、我々五人が第一次の罷免、擯斥処分になりました。

 その後正信会としましては阿部日顕師ならびに宗務院に対し「意見書」「建言」「お伺書」「質問書」等を十数通提出しましたが、いっこうに回答がなく、昭和五十六年一月二十二日、我々は、静岡地裁に管長の地位不存在確認と職務執行の停止を求める裁判を起こし、現在にいたっております。

  正信会を攻撃する聖教新聞

裁判はともかく、我々は一人でも多くの人たちに正信にめざめていただくよう、覚醒運動を進めてきましたが、創価学会の方では、昨年あたりから聖教新聞等で、ひどく正信会攻撃をはじめました。むしろ正信会批判に名を借りて組織のひきしめをはっかている、というのが真相のようですが。  たとえば昭和六十二年八月二十五日、大田区幹部会で池田さんは「策略と迫害で信心を破られ、学会を去り、退転していった者もいた。また学会を嘲笑し、憎み、退転へと人をそそのかした者もいた。しかし私どもは信心ですべてを乗り越え、今日の未曾有の広布の興隆を築くことができた」と発言しています。

 また十月十三日の第二東京支部長会では「近年邪悪な僧らの策謀があった。もっとも腹のすわった皆さまでさえ寺院へ行くのが恐ろしく、悲しく、本当に苦しいとの悲痛な声をあげていたのを当時数限りなく聞いた。本来慈悲の法城であるはずの寺院が、信徒を悩ませ苦しませる地獄の城となった。御法主上人の御心を踏みにじったその驕慢な僧らはまさに法盗人といわざるを得ない。それが、正宗内に巣食っていた、破門された僧の実像である」と。  こういう発言が続くものですから、昭和六十二年十一月七日付で、我々も日顕師と宗務当局に、五十二年路線を正当化する創価学会の現状と当局の責任を問う「意見書」を提出しました。今後、宗門に第二弾、第三弾の「意見書」を出し、当局の責任を厳しく追及していくつもりです。

 我々正信会は、議長を中心として、毎月一回、正信会委員会を設け、民主的な運営をしていこうと頑張っております。これから先、広宣流布のための盤石な基礎をつくり、また法燈相続をしていきたいと考えております。  この十年、いろいろなことがありました。我々は凡夫ですから、そう立派な人ばかりもおりませんが、そういう僧俗が集まり、成し遂げていくのが正信覚醒運動でありますから、ひとつ大いに協力し合い、本日を契機になお一層の精進を誓い合おうではありませんか。

   

     

ホームへ 富士門流の再興を考えよう nbの独り言の部屋
nb 資料室 正信掲示板 大会目次
メール 愚者・迷者談義 雑談掲示板