阿仏房御返事

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阿仏房御返事の概要

【弘安元年六月三日、阿仏房、聖寿五十七歳】 
御状の旨委細承り候ひ畢ぬ。
大覚世尊説て曰く「生老病死 生住異滅」等云云。既に生を受けて齢六旬に及ぶ。老又疑ひ無し。只残る所は病死の二句なるのみ。
然るに正月より今月六月一日に至り、連連此の病息むこと無し。死ぬる事疑ひ無き者か。
経に云く「生滅滅已 寂滅為楽」云云。今は毒身を棄てて後に金身を受ければ豈歎くべけんや。
建治三年丁丑六月三日  日蓮花押 
阿仏房 

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