権実の二機
(ごんじつのにき
) 関連語句 権実
。 権機と実機の総称。権機とは、権教を施されて三益(種・熟・脱)の内の熟益を受けるに相応しい機類をいい、実機とは、実教を施されて脱益を受けるに相応しい機類をいう。『曾谷入道殿許御書』〔19818〕には「今は既に末法に入りて在世の結縁の者は漸々に衰微して、権実の二機皆悉く尽きぬ。彼の不軽菩薩末世に出現して毒鼓を撃たしむるの時なり」とあり、末法においては久遠下種・在世結縁の権実二機が皆無となり、不軽菩薩(上行菩薩)による逆縁毒鼓の下種が新たに施される旨が示されている。 |