白山の自然

 白山の自然をご紹介しましょう。


 日本には、ここより西にこれ以上高い場所はありません。高山帯を持つ山もないので、ハイマツは白山より西ではみられません。クロユリやハクサンコザクラなど多くの高山植物も同じです。昆虫などにも白山を分布の西限とするものがたくさんあります。ハクサンという名のつく植物は、標準和名だけでも18種有ります。これらの多くは白山で最初に発見されたことによる命名ですが、白山にしかないというわけではありません。

 白山の山頂は、御前ヶ峰、大汝峰、剣ヶ峰の三つから成り立っています。大汝峰と剣ヶ峰は、はっきりと姿が違います。剣ヶ峰はゴツゴツしています。どちらも火山の噴出物からなっているのですが、浸食の度合いが違うのです。古白山火山の一部をなしていた大汝峰は今から約10万年前に、剣ヶ峰は新白山火山の活動の中でも比較的新しい時期(約3000年前)にできたためです。

 翠ヶ池(みどりがいけ)は約900年前におこった水蒸気爆発でできた爆裂火口に水がたまったもので、池をとりまく小高い丘は爆裂の時の岩石の破片が積もったものです。

 

クロユリ


大汝峰から翠ヶ池を挟んで、左が剣ヶ峰、右が御前ヶ峰


御前ヶ峰から大汝峰、左が油ヶ池、右が紺屋ヶ池


(財)白山観光協会発行の「山頂池めぐりコースの自然観察」より抜粋




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