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福井県立恐竜博物館



恐竜博物館
長尾山に忽然と現れる銀色の卵が
「福井県立恐竜博物館」(クリックで拡大)

勝山市は何を隠そう、日本一の恐竜化石の発掘地で、日本で発掘された恐竜化石のほとんどは勝山から出たものであると言っても過言ではありません。北谷町(市の北部)杉山川上流の中生代ジュラ紀から白亜紀の地層(手取層群)の発掘現場からは、8種、数千百個もの化石が見つかっています。

そこで福井県では「福井県立恐竜博物館」を長尾山総合公園「かつやま恐竜の森」に建設しました。

広大な展示室では、40体以上もの恐竜骨格をはじめ千数百の標本の数々、大スクリーンの映像、動くフクイラプトルの模型などを見ることができます。

また同公園内の「どきどき恐竜発掘ランド」では勝山市が企画する恐竜化石の発掘体験もでき、家族連れに大人気です。こちらからも恐竜皮膚痕化石が発見されたことがありますよ。

化石
恐竜博物館内は恐竜化石がいっぱい
(クリックで拡大)

毎月第3日曜日は常設展示無料です。

開館時間 午前9時〜午後5時
休館日 第2・4水曜日
(但し展示替え等の臨時休館あり
カレンダーをチェック)

入館料 大人 730円
高校・大学生 420円
小・中学生 260円

恐竜の名前のつけられかた

 恐竜化石は日本各地で発見されています。たとえば肉食恐竜の歯の化石が出てきたとすると、これまでの学説・論文と照らし合わせて「あっ。これはナントカザウルスの仲間だな」ということになり、そこがホニャララ村だったりすると「ほにゃらら竜」というニックネームがつけられます。・・・で行政・村民あげての「ほにゃらら竜まつり」が開かれるというのがパターンですね。

 ところが勝山のようにザクザク化石が出てくると、そういう大雑把なニックネームですますわけにはいかなくなってしまったのです。

フクイラプトル・キタダニエンシス
フクイラプトル・キタダニエンシス
恐竜博物館内で展示 (クリックで拡大)

・・・これは完全な種の識別ができる・・・

 というわけで、2000年12月、発掘されたほぼ完全な化石のうち獣脚類の肉食恐竜の1種(新種)が確定しました。学名は
フクイラプトル・キタダニエンシス
(Fukuiraptor kitadaniensis)

だそうです。(・・・憶えられないです) カナダの専門誌に掲載され、学名として有効になりました。


勝山市北谷で発見された新種の恐竜
学 名分 類時 代体 長
フクイラプトル・キタダニエンシス
Fukuiraptor kitadaniensis
獣脚類白亜紀前期4.2m
フクイラプトルは、アロサウルス上科に属すると考えられる獣脚類で、肉食恐竜として日本で初めて全身骨格が復元されました。
大腿骨から全長4.2mと推定されています。
フクイラプトルは、進化型のアロサウルス類であるメガラプトル類に属しているという説も近年発表されました。メガラプトル類の特徴は大きな手の爪や走行に適した長い後肢だと考えられています。
フクイサウルス・テトリエンシス
Fukuisaurus tetoriensis
鳥脚類白亜紀前期4.7m
フクイサウルスはイグアノドン類に属する草食恐竜です。
1989年からはじまった福井県勝山市での発掘調査の成果として、頭骨や体の各部位の骨が多数発見され、全身の骨格が復元され、比較的保存状態の良い頭骨をもとに、2003年に新しい種類の恐竜として命名されました。
フクイティタン・ニッポネンシス
Fukuititan nipponensis
竜脚類白亜紀前期約10m
フクイティタンは、2007年に発見されました大型草食恐竜です。
2010年6月に論文が出版され、日本で最初に学名がつけられた竜脚類となりました。
発見部位が少ないため明らかではありませんが、原始的なティタノサウルス形類と考えられます。
ドロマエオサウルス類 ?
Dromaeosaurid dinosaur
獣脚類白亜紀前期2.3m
2007年の第三次発掘調査の時に発掘され、全身の約65%の骨が確認されました。
全身が羽毛に覆われた新しい種類の恐竜ではないかと考えられています。
研究中。