大和路を行く

 今年は仕事に追われて、休みが取れず山になかなか行けませんでしたが、九月になってようやく都合が付きました。 山は穂高岳の正面(裏面?)にそびえる「笠ヶ岳」であります。 前日の夜に家を出て深夜新穂高に着き、仮眠し早朝から登山の予定でしたが、前の晩から天候が怪しく、朝になって一気に降ってきました。 全部で5人のパーティーでしたが、行程もハードで初心者もいることもあって中止となり、即帰ることになりました。

 しかし、私の嫁はそれでは済みません。 以前より計画のあった奈良へ行きたいと言いだし、結局私達だけ途中で別れ一路奈良をめざすことになりました。 目的地は「室生寺」です。 昨年、台風7号により大木が倒れ、五重塔が無惨な姿になり現在修復中なのです。 その資金集めの一環として東京国立博物館奈良国立博物館において五重塔復興支援特別展「女人高野 室生寺のみ仏たち」の木像展示を9月初めまで開催していました。 これに行けなかったため今回の行動となった次第です。 予定としては、まず室生寺を訪ね、一泊して翌日明日香村に行きレンタル自転車にて観光といった感じです。


 さっそく奈良に向け東海北陸、名神、京慈、京奈和と走り、奈良市を過ぎたところまでは良いのですが、24号線が渋滞でなかなか進みません。 地図を見て(ナビは付いていません)抜け道を見つけ、走り出したところ、なんと「大神(おおみわ)神社」の標識が出てきました。 いろんな書物により噂はよく聞いていましたが、こんなところにあるとは...。 これは絶対神のお導きに違いないとかってに解釈、即、予定変更。 大神神社参詣となりました。 よく考えてみれば、この大和地方は古墳や神社がめちゃくちゃ在るところだから、何かには出くわすはずなのです..。

 三輪山を御神体と仰ぐこの神社は、本殿が無い変わった神社なのです。 県道を跨いで参道の入り口に巨大な大鳥居(日本一)があり、二の鳥居の横に駐車場がありました。 なかに入ってビックリ、社頭(拝殿)の前にテントがめいっぱい並べてあるのです。 なんと、この神社は平成四年「平成の大造営」事業により、第一期、第二期とつづき、この八月についに竣功となり、明日は竣功祭が行われるその準備中でした。 前回の多賀大社の「万灯祭」につづいてなので、これは悦んでいいことなのか悪いことなのか...。

 祈祷殿等の造営、拝殿等の解体修理で新築みたいに綺麗になっております。 三輪山をご神体とするだけあって、廻りには神社がいっぱいあり、とても全部見て回ることは出来ませんでした。 しかし、社殿はなく三ツ鳥居がひっそりと立つという桧原神社だけが心残りでした(後で知ったのです)

 さて、室生寺に向けて走り出したのは良いのですが、もう夕方近くなり泊まるところを心配しなければいけません。 室生寺は山の中、宿はあるのかと心配しましたが、やはり大きな寺は大丈夫。 ちゃんといくつか在りました。 老舗であるという橋本屋はだめでしたが、そばに中村屋という民宿に近い旅館に入れました。 夕食は、あゆと山菜料理でなかなか美味しかったです。


 翌日、早朝より室生寺を訪ねました。 例の仏像展は終わっているのですが、未だほとんどが戻ってきていないのです。 でも何体かは残っていました。 五重塔は修復中で総てテントで囲ってあり見えませんでしたが、募金はしてきました。 そのあと関連のある龍穴神社を参詣し、龍穴を見て昼まえから明日香村へと走りました。 明日香村は20年ほど前に来て以来ですが、まったく様変わりしてしまいました。 以前は山べたの村のあちこちに遺跡がただ置いてあるだけといった感じで、それが逆に厳かな雰囲気を出し、遠い歴史を感じさせていたように思います。 今は完全に観光地と化してしまい、自販機、土産物屋、公園地など人寄せに従事してしまった感があります。 地元の生活などもあるので仕方がないかとは思いますが、昔の面影を知っているだけに淋しくはあります。

 レンタルの自転車でまわったのはいいのですが蒸し暑く、また山べたなので坂を上ったり降りたりで汗だくになり、2時間ほどでもう止めて帰ろうということになり、早々に家路につきました。

 今回の旅行でよく分かったことは、大和には遺跡や神社があり過ぎるということです。 コース、目的などはっきり決めてよそ見はいけません(しかし、これもまた楽しみでもある)


室生寺  大神神社

  神社  話題  登山  今立町