熊野古道  大雲取越・小雲取越


熊野古道について

 平安時代には、紀伊路伊勢路の二つのルートがあった。
 紀伊路は、京より淀川を下り和泉国をへて紀伊国に入り、大辺路、中辺路、子辺路の三つのルートに分かれる。これら三ルートのうち、中世にもっぱら利用されたのは中辺路であった。
 伊勢路は、京より南下して大和国、さらに東に向かって伊勢国に入り、南下して東から入るルートである。

 また、いま一つに大峰道がある。大峰道は本宮と吉野を結ぶ険しい山岳ルートで、山伏の修行地とされた。現在も大峰奥駆修行と呼ばれ、天台宗山伏
本宮より吉野へ=順峰)真言宗山伏(吉野から本宮へ=逆峰)の修行の地となっている。

大雲取越・小雲取越

 当時のコースは本宮より新宮へ、さらに那智へ廻って本宮に戻るというのが一般的である。 よって那智から本宮へは、もと来た道を新宮を経由して戻るというのが中世の通常のルートであった。 しかし、例外的に那智から本宮へ直行するルートもあった。 これが大雲取山を越える難路(山を登るのではなく峠を越える)といわれた「大雲取・小雲取越」である。

 大雲取山
(965.7m)の山名は「紀伊国名所図会」によると「峰巒高く聳えて雲を捕らへん様なるをもて、雲とりの峰と名づく」と記されている。
 このコースを、建仁二年
(1201)藤原定家は雨中に輿に乗せられ、ずぶぬれになって越えた。
「終日、嶮岨を越え、心中夢の如し。未だかくの如きこと遇わず。雲取・紫金峯、手を立つる如し
(手のひらを立てたような急坂であった)」という行程で、本宮に着いた時には「前後不覚」の状態であったという。
行程予定

5月3,4,5日の三日間

 このコースは、熊野那智大社
(那智高原より)から熊野本宮大社に向かう山越えの道で約25q、一泊二日のコースである。

  2日 夕方発。那智高原にて車中泊。
  3日 早朝、那智高原公園より大雲取越えで小口キャンプ場まで。   テント泊 約六時間
  4日 小口キャンプ場より小雲取越えで本宮大社まで向かう。            約五時間

 バスにて那智高原まで車を取りに戻る。 本宮に温泉・キャンプ場あり。 翌日(5日)の帰宅とする。

実行程         参加者(はやみね夫婦、会社同僚三人)
 1日目(晴れのち曇り)
8:05那智高原出発  9:10舟見茶屋跡−:30 10:50地蔵小屋跡−昼食−11:45 12:30越前峠 14:30休憩所
(コーヒータイム) 14:50円座石 15:15小口自然の家着   テント泊まり
 2日目(晴れ)
7:30発 8:50桜茶屋跡 9:20桜峠 9:48石堂茶屋跡過ぎ 10:25百間くら 12:00請川バス停着 〜 川辺で昼食(バス待ち) 13:46バス新宮へ 15:50バス那智駅 16:20車にて那智高原着    本宮近辺のキャンプ場まで車で行き、テント泊まり
 3日目(薄曇り)
7:00熊野三山巡り観光ガイド 13:10帰宅の途につく 17:00勢和多気インター 18:25亀山インター 20:50米原JC 22:00自宅着

 2日 15:00自宅発。 三重県あたりから雨が強くなり、和歌山にはいる頃には本格的な雨になる。 また雨かと小口自然の家 同僚(八咫鳥)落胆しながらもとりあえず行くだけ行こうと那智駅までくる。 車中泊。

 3日 6:00起床。 昨日の雨が嘘のように上がっていた。 7:30仲間の車で那智高原へ。 
 天気は晴れ、出発(8:00)。 舟見展望休息所までのぼりが続くが大したことはない。 あとは下りが多く、林道を横切ったりして、遂に林道を1qも歩かされ地蔵茶屋跡に着く(10:50)。 昼食。 ここはトイレ、休息施設、緊急電話などが整っていて便利だが、ここまで林道を歩かされるのは困る。
 11:45出発。 いきなり石倉峠までの急な石段ののぼりとなる。 えらい。 これを過ぎると下りをへて、越前峠までの最後ののぼりとなる。 つらい(12:30)。
 あとはこんな山の中に、と思うほどの杉林、広い道が続く。 爽快。 そして胴切坂へと来たが、これがなんと急で長い。 歩いても歩いても坂が無くならない。 下りといえでも大変な長さである。 「胴切り」とは意味深な呼び方である。 ここで私は胴ならぬ右膝の内側を痛めてしまう。
 ようやく木々の間から河などが見えだすと坂も終わりとなり、枝打ち間伐されてきれいになった杉林の中を行き、最後の休息所に着く(14:30)。 コーヒータイムの後、円座石をみて小口自然の家に着く(15:15)。 キャンプ泊。


 円座石 6:00起床。 7:30出発。 自然の家より県道を歩き、橋を渡った隣の村より登り始める。 民家の軒先を歩いていくが、わざと歩かせるのか、昔はこんなもんだったのか、家が寄ってきたのかといろいろ考えてしまった。 いい雰囲気です。
 ここから椎ノ木茶屋跡までいっきに登る(8:20)。 天気はいいし汗だく。 呼吸を整え、桜茶屋跡まで行き休息。 ここまで登ればあとは大したことはなく、きれいな杉林の中をどんどん進んでいく。 石堂茶屋跡を過ぎたところで小休止(9:50)。 あとはどんどん山道を下るだけで、アップダウンもなく軽快。 百間くらから遙かな本宮町が山々の向こうにようやく見えた。 終わりは近い。
 途中、ウグイスの鳥寄せのおっちゃんを横目に見て、ひたすら歩く。 また民家の庭先を通り(私有地の道ではないのかな?)請口バス停登山口に到着(12:00)。 熊野本宮大社まで3qもあるので、いったんバスで戻ることにする。 バス待ちの間に昼食。

 16:00那智勝浦駅着。 私の車にて那智高原まで(16:20)。 本宮町付近のキャンプ地探しに出発。

 5日 同僚は熊野三山は初めてなのでガイドを務めることになった。 熊野本宮大社参詣。 神倉神社参詣。 熊野速玉大社参詣。 熊野那智大社参詣。 別宮飛瀧神社参詣。 そしていくつもの渋滞の嵐を抜け、ようやく帰宅(22:00)。
 今回の山歩きは思ったより苦労したところは少なく、楽しい山歩きでした。 膝を除けば...。 林業が盛んなせいで、すばらしい杉林の中を歩くことができました。 山中の杉林の中に、石垣がいっぱいありますが、昔はこのあたりまで民家があったそうです。 また、大岩に「南無阿弥陀佛」の銘があります、これは「一遍上人」六字名号を彫ったものだそうです。 二日目は最初の登りが我慢のしどころで、これを越えればあとは最後までいっきに行ってしまい、半日の行程ではあっけなく物足りなかったです。 
 天気に恵まれ山は順調だったが、本宮でのキャンプ地探しはさすがゴールデンウィーク、どこも超満員。 帰りも大渋滞で、やっぱりこの時期遠出は控えたほうがいいですね。 

 しかし、過去2回も遠征に失敗しているからでしょうか、結構満足しています。 

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