「想い出の一枚」

 M:tGを楽しんでいる皆さんには、愛着を覚えたり想い出のカードがあると思います。特定カードの蒐集はその最たる表現ですが、他にも「大きな勝負で勝利を成した一枚」や「M:tGの楽しさを教えてくれた一枚」など、そういうカードが多いプレイヤーは幸せでしょう。ここではわたしがM:tGを遊び続けてゆくきっかけとなったあるカードとの出会いを紹介させていただきます。

 わたしがM:tGと出合ったのはエクソダスが発売された年の夏でした。友人Nがあるゲームソフト販売店に勤めていて、そのお店がカードゲームを取り扱うようになり、友人が販売担当となってルールなどを覚えたのです。

 N宅を訪れたわたしに、Nが薦めてきたものがM:tGでした。簡単な説明のあとNが組んだデッキを使って対戦です。わたしは「西風の隼」をプレイしました。2マナ1/1飛行で攻撃に参加してもタップしない優秀クリーチャーです。気持ちよく殴っていると、Nは青その他2コストのピエロのような絵の書かれた1/1クリーチャーを出してきました。特に気にもせず攻撃します。すると次のターン、Nはわたしの攻撃に対してそのピエロを横に倒して「西風の隼に1ダメージを与えます」と言うのです。わたしは最初意味が分かりませんでした。Nはその能力を丁寧に説明しました。好きな時にカードをタップすると、好きなクリーチャーかプレイヤーに1ダメージを与えることが出来ると。そう、それは「放蕩魔術師」だったのです!

 この放蕩魔術師というカードへの驚きは今も鮮やかに覚えています。西風の隼はおろか、「ラノワールのエルフ」や「サマイトの癒し手」など序盤に展開するクリーチャーが悉く倒されてゆきます。しかも1/1のくせに(^^)「灰色熊」まで相討ちにされてしまうのです。わたしはすっかり放蕩魔術師を羨望の目でみつめていました。これは最強のカードだとさえ思いました。寝るだけでクリーチャーを倒し、相手プレイヤーを痛めつける、こんな素晴らしいクリーチャーがあるだろうか、と。わたしはしばらくは放蕩魔術師を念頭にデッキを組み遊び続け、そのうちだんだんと他のカードも手に取るようになりました。「うん、これは放蕩魔術師にやられないな(タフネス3以上)」「これは放蕩魔術師を倒せるな(火力など)」などなど。

 その後歳月が過ぎわたしも数多くのカードを見てきましたが、今でも放蕩魔術師は気になるカードです。第7版になって絵柄が変わりサイケデリックかつ妖しい雰囲気になりましたが、彼にはいつまでもM:tGの第一線で活躍して欲しいものです。

「放蕩魔術師賛歌」

楽しい時も 苦しい時も
タップするだけで ダメージが入る
タップ1点 タップ1点
すごいぞ放蕩魔術師

自分が出せば 余裕の表情
相手が出せば 悪魔の微笑
タップ1点 タップ1点
楽しい放蕩魔術師


   
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