− 特集“最近の Magic に一言” Vol.4 −
“サイン”に関する雑感

 国民投票で多くの“カードへのサイン”に関する批判が出ました。実は私の周囲でも、特に日本国内でのカードへのサイン行為、あるいはサインド(カード)の扱われ方に関してはあまり良い印象を持っている意見が聞かれません。

 我々(=外国からシングルカードを買っている)デュエリストに言わせると、本来カードにサインすべき人間はそのカードのイラストを描いたイラストレーター、それと Magic の生みの親であるガーフィールド氏だけです。実際ほとんどの海外サイトで“サインド( signed )”と称して販売されているのはそういうカードだけです。以前知り合いがある海外サイトでカードを買ったのですが、その際「このカードにはトーナメントプレイヤーのサインが入っているので・・・値引きするね。」と言われたという記憶すら私にはあります。 (^^; よく言われる話ですが、サインドとマークドは別物なのです(笑)。

 あとそういったサインドの販売価格は、海外ではせいぜいサインが無い状態で売られる値段の1〜2割増しといったところです。まあ$1程度のカードをサインドにして$2位で売るケースはあるのですが、$500のカードがサインドになった途端に$1000に跳ね上がるなんて話は聞いた事がありません。ましてや基本地形1枚が数十ドルになるなんてあり得ません。そんなの外国人デュエリストが聞いたら「お前らクレイジーか?」って言われちゃいますよ。

 これに対して日本では・・・(いやあ、この話を始めて特定の個人名を出さずに済ませるのって非常に厳しいのですが (^^; できる限りその方向で書いてみます《笑》。)“カードイラストを描いていない日本の有名人”のサインドが随分と珍重され、サインが入っただけで1枚100円もしないカードが数千円で取り引きされたりしています。しかもその有名人ったって世界的な有名人という訳でもなければ日本国内で誰にでも名が知られているという訳でもありません。私に言わせれば“代理店が自社出版物で仕立てた架空の有名人”でしかないのです。(そろそろ表現方法が厳しくなって参りました。この調子でどこまで続けられるでしょうか?。 (^^; )

 あと私に言わせると、日本の Magic 界で行われているカードへのサインはファンサービスではないです。言ってしまうと“特定の個人が『自分は有名である』と自己満足を得るための手段”にしかなっていない印象すら受けます。(これ以上書き進めて大丈夫だろうか?。そろそろ「ごめんなさい。」って謝って止めた方がいいでしょうか?。 (^^;;; )そういうカードが一部でもの凄い高値で売買されている。そういう状況はどう見ても投機目的にしか我々には見えないのです。「別に俺が欲しい訳じゃないけど、持っていると値が上がりそうだから持っておくか。」そういう意識で買ったり、その本人にサインを求めている人も少なくないんじゃないですか?。

 でもよく考えてみて下さい。我々日本人はひょっとすると“世界で一番高い Magic ”を買わされている民族なのかも知れないのです。それなのにカードにサインをもらってまで価値を吊り上げようとする、それじゃあ我々は代理店が1パック¥500で Magic を売る事を批判できなくなってしまうのです。「僕達は確かにそれを¥500で売ってるけど、君らはそのカードにサインもらって¥5000で売りさばくんだからいいじゃん。」そう言われて反論できますか?。私に言わせると、そんなサインを有り難がる輩は(そういう意図を知りつつ不用意に)サインをする人以上に頭が悪いです。結果的に自分で自分の首を絞めてる訳だし。

 世界的に見ると Magic にはサインに関してかなり良い慣習があるのですが、それを日本人はすべてぶち壊しています。これじゃあ日本の Magic が文化として定着する、あるいは競技 Magic が市民権を得て日本で大成するなんて不可能でしょう。例えばプロゴルフのタイガーウッズ選手は、自分のサインが高額で取り引きされている事を知っているため基本的にサインはしないそうです。しかし Magic の世界には「俺がサインすればこの1ドルのゴルフボールが1000ドルになるぜ!」とか言って自ら売りに出してるバカがいるのです。この現状をこの手の問題に関心がない皆さんもちょっとはおかしいと思って下さい。そういう人間が日本の Magic 界で大きな顔をしている限り、日本の Magic が良くなる事なんか絶対に期待できないのですから。

 まあ上の文章を読んで頂ければ分かる通り、実はこの問題に関して私個人はかなりの怒りと憤りを感じています。でもやっぱり“今回の問題の元凶になっている個人名”が出せないため、記事そのものは非常に切れ味の悪い内容になっており申し訳ございません。 (^^;;; そういう“ Magic の世界にいながら Magic の発展にコミットしていない個人や組織”を増長させる事には何のメリットもありません。悪しき習慣は誰かが断たなければ無くなる事は決して無いのです。


   
なお、このページの内容に関する文責はすべて私 あいせん にあります。