先日公開された“WoC再編”に関するWoCの公式コメントとそれに纏わる噂について、私個人の印象等を書いてみます。なお今回取り上げている内容については mtgnews.com の該当記事を参照願います。 m(__)m (あまり不正確な情報は流したくないので。)
今回のWoC再編に関する情報としては、WoCから公式に発表されているコメントと、未確認の噂レベルで出ている情報があります。両者を混ぜると混乱を来すと思うので、ここではこれを分けてコメントしていきます。まずはWoCの公式コメントに関する意見です。正直言って私個人は「あの公式コメントでWoCが何を言いたいのかよく分からない。」という印象を持っています。多分一番問題なのは、言い方は回りくどいものの「我々は今後、既存の製品に対するサポートをサボるよ。」と明言しているという事です。 (^^; 先日の噂ではWoCの予算が1/10に減額されるという話が出ていましたが、この公式コメントはその噂を部分的にですが裏付ける内容になっているようです。またコメントの主たる部分が Pok?mon に言及しているのは“今WoCが自社製品をどう捉えているか?”を図らずも示している気が私はします。
それとこのコメントには「不景気により2001年の収益は悪化が予想される。」と書かれています。これは一体どういう事なのでしょうか?。前にも書いたと思うのですが、こういった遊び(の売り上げ)って景気の良し悪しにはあまり関係がないのです。ましてや現在の米国に、ここまで大規模な再編で不景気に備えなければいけないような兆候が現れているのでしょうか?。そう考えると私には、この不景気に云々という下りは単なる口実にしか思えないのです。見方を変えると、多分このコメントで言っている不景気は将来やってくる物ではなくて、もう既に来ているのです。具体的に言うと Hasbro 社にね(爆)。実際 Hasbro 社はこの前に「750人単位で首を切ります。」という公式コメントを出しているようですから。(ただ Hasbro 社の収益に関する資料が無いため、この部分は想像の域を出ないのですが。)
なんにせよこのコメントを読む限り、どうやら我々はWoC(DCIも含めて!?)から従来通りのサービスやサポートは受けられなくなるようです。WoC主催のイベントの規模が縮小されたり、場合によってはDCI公認大会の仕組みも大幅に変わるかも知れません。(これに関しては記事公開時点で「来年のプロツアーが1つ減った。」という情報を頂いています。 Magic の歴史の中でもトーナメントの規模が後退したのはこれが初めてだそうです。)WoC( Hasbro 社)が今まで以上に Pok?mon 重視の姿勢で進むのであれば、例えば Magic のようなプロ化された競技よりも、より低年齢層を対象にしたジュニア・トーナメントやアリーナリーグのような方式のイベントを主力に据える可能性は高いのです。ある方は「今のモノポリーみたいな売り方(競技化)をするつもりなのでは?」というご意見をお持ちのようです。そうなると前から話題にしている“ Magic の固定セット化”という話が、俄に現実味を帯びてきたりもしますし。
さて、今度はその公式コメントに先立って出た“噂”についてです。この噂で私が最も気になったのは「この(WoCで解雇される150名の)中には“企業をここまでにした功労者”が含まれているという噂を耳にした。」という下りです。この下りを読んであのリチャード・ガーフィールド氏の名前を思い浮かべたのは、多分私だけではないと思います。私は現在WoCが持っているTCGに関する特許はガーフィールド氏個人とWoC個人の連名で取得されていると認識していました。ですからWoCがTCGを扱う以上、ガーフィールド氏を解雇する事は考えられないと思っているのですが。
それと「予算削減に抗議して Peter Adkinson 氏が辞任した。」という下りに関しては、少なくとも Adkinson 氏の辞任をWoCは公式に認めました。つまり現時点でこの噂を嘘だと否定する論拠は1つもなく、しかも噂の内容はWoCの公式コメントと合致する部分がかなりあるのです。とすると、残りの「予算が10%に削減された。」なんかも本当なのでしょうか?。 (^^; 少なくともサポートに関する予算が削減される事は公式コメントにも書かれていますし。
仮にこの噂をすべて事実として考えると、流石に予算を10%に削減されたWoCでは、今まで通りのTCG開発・販売やイベントの開催は不可能になると思わざるを得ません。となると、私が日記にチラッと書いた「今後WoCは Pok?mon 以外売る気がない(自社でのTCGの新規開発を止めてしまう)。」が、かなり現実味を帯びてきます(汗)。下手をすると今後更に世界選手権やプロツアーの休止や規模縮小が発表される可能性もあります。多分イベントそのものは方式を変えて存続すると思うのですが、今までのように Magic で飯が食えるような賞金や海外渡航のトラベルマネーが出るような規模の大きな大会が存続されるかどうかはかなり未知数でしょう。イベントにスポンサーが付いている場合はともかく、少なくとも日本のように開催費を全額WoCとHJが被るようなイベントは、今後は開催が難しくなるんじゃないですかね。
今回の再編による影響が更に具体的に現れ始めるのは、多分来年の半ば〜後半になると思われます。現在予定されている基本セットやエキスパンションの発売、あるいは大きなイベント等は恐らく予定通り開催されるでしょう。ただ、その後どうなるかは正直言って全く予想が付きません。 Invasion サイクルの次がどうなるか?、それすらこうなってみると全くの未知数なのです。極端な話ですが、もし Magic が“新製品が発売されない&賞金のかかったイベントが開催されない”なんて状況になってしまったら、皆さんどうしますか?。特に現在 Standard な競技 Magic しか見ていない個人やグループがどうするのか、私には想像が付かないのですが。WoCの公式コメントを読む限り、その辺が具体的にどうなるのかは全く読めません。“今まで通り”であるとすればWoCはそうコメントするはずです。しかし実際にコメントに書かれているのは「製品サポートに今までほどに力を注ぐ必要はなくなった。(=今まで通りにサポートに力は注がない。)」というWoCの現状認識&意思表明なのです。
現在 mtgnews.com では、この噂や発表に関する論議が交わされているようです。ただ残念ながら日本でそういった話題が盛り上がる土壌は無い気が私はします。で、実際に例えばDCI公認大会等の規模縮小といった影響が現れてから騒ぎ出す。そういう光景が目に浮かぶもん(笑)。日本人の多くにはそういう論議に直接参加するだけの英語力やディベートに関するスキルが乏しいと思います。ただ、流石にこの問題は我々日本人デュエリストも無関心でいる訳には行かない気がします。日本人デュエリストが論議して大多数の総意として何らかのコメントが出せれば、それを誰かに英訳して頂いてWoCなり Hasbro 社に送る事はできるのです。でもなぁ・・・まあ今の様子を見ている限り無理だろうな(爆)。少なくとも Magic 関連の掲示板等で、1つの話題をまとめて提言なりを出そうなんて意識で論議に参加している人って少ないもん。 :-P
という事で、取りあえず我々は“欧米人が決めた物が天から振って来るのを待つ”しかないと思います(嫌)。で、具体的にやばくなってから慌てるんでしょうな。多分その頃にはもう手遅れだろうけど。 (^^;
こう言っちゃうと身も蓋もないのですが、福井のデュエリストは例えばDCI公認大会が無くなる、あるいは Magic の新製品が発売されなくなる、そういった状況になってもあまり関係ない気がしています(笑)。確かに販売店が Magic を主力商品として営業を続けるのは難しくなるでしょうが、しかし福井は今でもヴィンテージがかなり遊ばれているので、それこそ昔のパックやシングルカードでそれなりに商売はやっていけると思います。またそうなるように我々もサポートをしていくでしょうし。正直言ってしまうと、兼ねてからDCI公認大会への偏重を問題視していた私から見ると、今回の措置ってある意味歓迎できる部分があったりします。特に Magic 初心者に取って、従来のDCI公認大会は百害あって一利無しな存在と言えなくもない面がありました。(特定のデッキの氾濫/初心者には必要なさそうな禁止カードの制約 etc. )そのDCI公認大会の規模が縮小されるという事は、イコール“向きになってDCI公認大会に取り組む意味が薄れた”訳です。既にWoCがプロツアーの規模縮小を決めている、これは少なくとも「WoC自身が『このままじゃ駄目だ。』と思っている。」という事になる訳ですし。
これはあくまで私個人の推測ですが、今後 Magic のプロ競技は“よりプロである事を求められる”のではないかと思います。プロツアーの数が減り規模も縮小される。そうなるとプロとして Magic で飯を食っていくためには、より高い勝率で大きな大会を勝ち進む必要が生じます。生半可なセミプロは淘汰されるという事にもなるでしょう。で、実は私はそういうプロ化には賛成なのです。プロの敷居が高くなればプロを目指す者とアマチュアとして楽しもうという者の住み分けができます。それは結果的には競技 Magic のレベルアップと Magic 人口の増加という効果を生みだし、将来的には Magic に取ってプラスの効果を生み出すでしょう。ただ「そういう状況に日本人デュエリストや日本の Magic 販売の仕組みが対応できるのか?」という問題はあるのですが。
WoCは今回のコメントで「自社のTCGは熟成期に達した。」と言っています。例えばワイン等の酒類を熟成させるのに、今更外から何か追加で物を入れたりはしません。要するに熟成とは“既に仕込みを終えた物を時間をかけて深みを増す”作業なのです。WoCが自社TCGをそういう物だと捉えてそれに向けたサポートをしようとしている以上、我々遊ぶ側もそういう意識で取り組む必要があるのです。これはかなり昔の記事でも書いたのですが「新製品が出るのが当たり前、DCI公認大会があるのが当たり前、そういう時代ではなくなっている。」という事なのです。メーカーが Magic に対する認識を“再編”した以上、我々遊ぶ側もそれに対応すべきなのです。
WoCから“ Magic の将来”という公式コメントが出ました。この内容と私が独自に集めた情報を総合すると、どうやら今回の再編の真相は「経営が苦しくなった Hasbro 社が Pok?mon を自社再建の切り札としてWoCから分離した。」という所にある印象があります。ただ Pok?mon に対する販促活動の縮小に関しては、私が調べた範囲でも“今後間違いなく悪化するであろう Pok?mon 部門の採算を今後も維持するための方策”とか“任天堂のロイヤリティ値上げに伴う措置”等といった情報もありますが、やはり推測の域を出ません。それと“アポカリプスの発売が来年10月になる”という情報ですが、現時点ではそれなりの信憑性があると思われます。少し前からWoC内部でそういう話が出ていたのは事実なようで、後日予定されていたその発表がHJの出版物から先行して漏れ出たという可能性が少なからずあるのです。ただこの内容は今後のDCI公認大会の方針にも多大な影響を与えますし、裏を返すとちょっと人気薄のマスカレイドサイクルの販促にもつながるので、正式に発表するにしても否定するにしても早めにやって欲しいのですが。
我々 Duelist Fukui のメンバーは“ Hasbro 社維持のためのWoCの切り売り”を心配しています。今後更に Hasbro 社の経営状況が危機に陥った場合、例えば Magic とかTCG特許といったWoCの資産を切り売りしてでも Hasbro 社を維持しようという動きが起きないとは限らない、そういう事です。(実際既にWoCは Legend of the Five Rings を売りに出しているようですから。)それと私が気になっているのが、その Legend of the Five Rings のアートディレクターが次期サイクルであるオデッセイに参加しているという発表です。要は“カードイラストがより米国市場を視野に入れた物になる”という事で、これではただでさえ縮小傾向にある日本のコレクターがますます Magic を離れてしまう危険性が高くなります。ただ逆に「来年以降日本で開催されるグランプリが増える。」という情報も入っています。日本の競技プレイヤーには手厚くコレクターやファンデッキ使いには冷たい今回の措置は、ある意味で“日本の市場をWoCが正しく評価した結果”とも言えるかとは思いますが。
私個人はこれに対し、自分ができうる限りの抵抗(!?)を試みようとしています。競技 Magic の発展に横槍を入れる気は全くないですが、同時に自分は萌え道等のコレクター情報を発信して「日本の Magic は確かに競技偏重だけど、でもそれだけじゃないんだ!」という所をアピールしていきます。それと Magic イラストの米国市場偏重(アメコミ化!?)に歯止めをかけるべく、タイミングを計って NeNe Thomas 氏の Magic への復帰を働きかけようと考えています。多分私のこのやり方には賛同できる方とできない方がいらっしゃると思います。ただ繰り返しになりますが“日本人デュエリスト同士が言い争っている余裕は無くなっている”訳で、ご自分の主義や志に従って自分なりの Magic 推進を実行して頂ければと思っています。 m(__)m