夢見るデュエリスト

 この時期に、あえて“DCI公認大会を盛り上げる提案”をしてみようと思います。

● 打倒・遊○王!?(笑)

  Invasion 発売を機に、日本の M:tG に活気が出てきました。

 はっきり言ってしまうと、今まで日本での M:tG は“鳴かず飛ばず”な印象がありました。小学館雑誌への漫画連載といったPRをしてもその状況はあまり変わらなかった訳ですが、これは“PRを頑張った時期に売っていたエキスパンションが駄目すぎた”結果だという気もします(笑)。しかし事態は確実に好転しようとしています。 Invasion の発売とアリーナリーグの開催は、間違いなく日本の M:tG を活性化する決め手になり得るはずです。

 ただ、本当の意味で日本に M:tG を定着させ市民権を得るには、やはりDCI公認大会を核とした競技としての M:tG を日本で発展させる必要があるのです。「東京ドームで M:tG のイベントが開催された。」「日本人が M:tG の世界チャンピオンになった。」そういう話題が必要なのです。そしてそういう話題が生まれるためには、それこそ今とは比較にならない位競技 M:tG を盛り上げる必要があるのです。

 「では、どうすればいいのか?」それを提案するのがここ(= Echizen Gather-ru)の存在意義だと私は思っています。まあ実現可能な物かどうか分かりませんが、1デュエリストの提案として然るべき方々によって検討/実行される事を期待しております。

● 日米マジック

 タイトルを見ればどういう企画かは分かるでしょう?。折しも今、日米野球が話題を集めています。本場大リーグの選手やその迫力あるプレーを間近に見て、そしてそれに日本のプロ野球選手がどの位通用するかをドキドキしながら観戦する。まあ企画自体に大リーグの人気/実力におんぶにだっこ的な要素を感じるのですが (^^; やはりこの企画は面白いし盛り上がるのです。「これを M:tG でもやろうよ!」要はそういう事です。やはり M:tG も本場は米国です。米国人デュエリストのデッキは奇抜でユニークな物が多く、またそのプレイングは見ていて面白いのです。そういうデュエリストを日本に招いて日本人代表とトーナメントを戦う、そういう企画です。日本人選手の選抜方法は“DCIのポイント上位”“その年の大きな大会の優勝者”そして“人気投票の上位”辺りになるでしょうか。

 この企画では“イベントで儲ける”という発想が成立し得ます。日米野球のようにスポンサーが付いた上に入場料を取っても会場が満員、そうなるのがもちろん理想です。ただそこまでいかなくても来場者数さえ稼ぐ事ができれば、例えば会場内での物販やサブイベント等を工夫する事で、イベントに集まった人達から儲けを出す事は十分に可能です。そしてここから出た利益をトーナメントの賞金に回したり、それこそフレッシュパックの値下げといった M:tG 普及という方向性に回せれば、いよいよ日本の M:tG は活性化するのです。

 ただ、この企画を成功させるには“ M:tG 人口を今よりも飛躍的に増やす”事、そして“日米双方のトーナメント・プレイヤーの人気や知名度を上げる”必要があります。現状のままこの企画を開催しても、正直言ってうまくいくとは私には思えません(笑)。こういった企画はプレイヤーが客を呼ぶのですから、逆に客を呼べるプレイヤーが現れなければ企画自体が成立しないのです。そのためには何よりも“デュエリストのプロ化”が必須というか前提になりますが、これに関しては特に日本側の環境があまりにも未成熟すぎます。そういう意味でこの提案は“こういう企画が実現すればいいな”という願望だと思って下さればいいです。

 こういうのって、いくら代理店辺りが雑誌等で煽っても、そのプレイヤー自身の魅力とか実力が無ければ成果は上がりません。それこそ囲碁や将棋のトッププロ並に高いプロ意識が必要になるのです。また前から書いていますが、HJの雑誌の中の有名人はその雑誌を読まない人間に取っては無名の存在なのです(笑)。では、どうすればこの企画が成立するような環境が日本にできるのか?、そのための1つの提案を次に書きます。

● 日本人デュエリストを世界一に!

 これを読んでいる方の多くが“モノポリー”というボードゲームをご存知だと思います。このモノポリーにも国際大会があるのですが、実は今年の世界チャンピオンは日本人なんだそうです。モノポリーはプレイヤーの協会がその普及とプレイヤーのレベル向上を目指しています。日本モノポリー協会の会長がコピーライターの糸井重里氏であるというのは、かなり有名な話です。糸井氏のコメントによると、モノポリーでの世界的に見た日本人プレイヤーのレベルはトップクラスなんだそうです。で、私が何でこんな話を知ったかというと、モノポリーの世界チャンピオンが日本から生まれた事で、その話題そしてモノポリーというゲームが一般のニュース番組で取り上げられたからなのです。

 代理店やトーナメント・プレイヤー達が日本の競技 M:tG の発展を望むのであれば、やはり本気で“日本から M:tG の世界チャンピオンを出す”ための動きや施策が必要なんじゃないですか?。こういう事を書くとまた反感を買うかも知れませんが (^^; 私には日本のトーナメント・プレイヤーの中に本気でそこまで目指しているという空気を感じないのです。「今の現状や地位にそれなりに満足してしまっている。」そんな気さえします。代理店は適当に M:tG が売れてるから満足満足。一部のデュエリストはトーナメントでは適当に勝てるしイベント会場等でチヤホヤもされるから満足満足。まあそんな印象なのです。私のこの印象って間違ってますかねぇ?。

 ただ、そういった方々自身が出すコメントを見ていると、表向き「日本の M:tG を世界のトップに!」みたいな事は揃っておっしゃる訳です。だったら実現しましょうよ(笑)。本当にそれが実現して、そして代理店がそのチャンピオンを前面に押し出した M:tG のPR(プレゼンテーション)を展開すれば、間違いなく M:tG は日本中の注目を浴びて知名度が上がるでしょう。だって日本で発売されているTCGは数あれど、チャンピオンが堂々と“世界一”を名乗れるTCGって M:tG だけのはずです。( Pok?mon は日本と米国で大会運営組織が違うからね。)つまりそれだけで M:tG は他のTCGとの差別化ができるはずなのです。

 これを実現するためには、やはり競技 M:tG 人口を増やす必要があります。そして競技人口を増やすには M:tG 人口そのものを増やすのが最も近道だし、それ以外の方法にはやはり無理があります。それは歴史が証明してるでしょう?。ではどうすれば M:tG 人口が増えるのか?。今度はそれに関する1提案を書いてみます。

● デュエリスト育成計画

 我々の経験上、初心者にいきなり Standard を勧めるのにはやはり無理がある気がします。 Invasion が出てウルザサイクルが落ちた現時点でも、 Standard のデッキをちゃんと組むには1つの基本セットと4つのエキスパンションのカードが相当数必要になります。しかも1つのカードセットを1BOX買った位ではかなり厳しいのが現実で、実際に競技用のデッキを作るには初期投資として20万円、更に継続して年に10万円以上の投資がいるのではないかと思います。(昔私が出した試算では、年間約16万円の投資が必要。)それだけのお金を1度に使わせるのは流石に無理があります。

 しかし実際には多くのデュエリスト達が、この試算よりも遥かに少ない予算で M:tG を始め、そして続けています。それはなぜ可能なのでしょうか?。それは自分が出せる範囲で無理なく M:tG を楽しんでいるからに他なりません。そしてこれを可能にしているのが“勝敗を二の次にして M:tG を楽しもうという姿勢”なのです。中学生や高校生には月に5千円の出費でもかなり難しいはずです。でも彼らがそのお小遣いの範囲で M:tG を楽しめているのは、何よりも“自分と同じ様なカード資産の範囲で同じように M:tG を楽しんでいる仲間やデュエルの相手がいる”からなのです。

 だったら、そういう環境を我々が整備してやればいい。要はそういう事なのです。これに関して私が考えているのは“最新の基本セット+最新のエキスパンションだけのフォーマット”の普及です。今ですと6E+ Invasion だけでデッキを作ってもらい、このデッキでイベントを定例化させたりして遊んでもらうのです。このフォーマットのメリットですが・・・

  1. 初心者がすんなり入れる。
  2. カード資産の差による有利/不利をかなり緩和できる。
  3. 狭いカードの範囲でデッキを作る事で、その範囲のカードを覚えて活用する機会が増える。
  4. 基本セット購入の動機付けができる。
 ・・・辺りかな。「それじゃあ Standard や Extended のデュエリストが育たないじゃないか!」と言われるかも知れませんが、多分そうはなりません。このフォーマットで半年も M:tG を続けていけば、間違いなくフォーマット落ちするカードが出るのです。そうなればそのカードを有効活用するために、多分大部分のデュエリストが Standard や Extended を始めるでしょう。まあ1年も経てばほぼ全員がシフトするでしょうね。

 要するに“初心者に Standard を追いかけさせる”から無理がある訳で、これを“楽しく遊びながら Standard に必要なカード資産を揃えてもらう”という発想に変えるのです。1人のデュエリストに Standard を始めてもらう事を焦る必要はないのです。1年あるいは2年がかり位でじっくり育てたっていい訳です。またデュエリストがこういう形で基礎を固める(私はこれを“背骨を鍛える”と言っていますが)事で、それこそ日本人が独自のデッキを構築して世界戦で暴れ回るような土壌も整うような気が私はするのですが。

●  M:tG に“高い目線と目標”を

 ・・・まあ、こうやって書いた提案が簡単に実現できるなら、日本の M:tG はとうの昔にそうなってますわな(笑)。でも日本の M:tG 関係者って“世界レベル”といった言葉を簡単に使う割に、実際にはそんなハイレベルな物を目指していないんじゃないかという印象を私は受けています。また口先だけで「目指してます。」といくら唱えたところで、具体的な行動や施策が伴っていなければ永久に実現する訳がありません。少なくとも日本国内で今みたいな値段でフレッシュパックが売られている限り、“世界レベル”を目指すには並行輸入カードに手を出すしかないでしょう(爆)。

 また日本の M:tG って“上の目指し甲斐がない”のです。例え日本で有数のトップ・プレイヤーになったところでマスコミに大きく取り上げられる訳でもないですし、おまけにそれはそれとして生活するための糧を別の仕事で稼ぎ出さないと多分生きていけません。 (^^; 少し前から日本でも多くのスポーツがプロ化していますが、これには「プロ化によりプレイヤー自身の意識を向上し、その道で飯が食える環境を整備して競技に専念させる。」という狙いがあります。プロ意識のある人間は当然その言動にも人一倍気を配りますし、自分が強くなる事でより高い報酬が得られるのであれば頑張るのです。

 要するに私は「後進のトーナメント・プレイヤーが高い理想と大きな希望を持って M:tG に取り組める土壌を作って欲しい。」と言っているのです。それはイコール“今はそうなっていない”という形での現状批判になっている訳ですが、しかしこの私の意見に対して世の中には随分と反対意見があるようです。私が言っている事は間違っているでしょうか?。そんなに現状の M:tG って凄い物なのですか?。申し訳ないですが私には到底そうは思えません。というか、どうして現状の M:tG に皆さんそれ程満足できるのか?、そしてこの程度の物になぜそこまで執着するのか?、そっちの方が私には理解できません。理解したくもないですが。

 最近 Duelist Fukui の中で“ヒカルの碁”に対する評価がかなり高くなっています。小中学生向けの漫画で主人公が負ける事の描写をあそこまで追求した物はほとんど無いですし、何よりもあの漫画は目の前の対戦相手に勝つ手段として“自分がうまくなる”事を推奨しています。(実際に囲碁や将棋はそういう競技ですし。)ただそういう雰囲気を M:tG が持つには、 M:tG に囲碁や将棋並の“うまくなる事に対する報酬”が必要なのです。この辺に関しては過去にも記事に書いているので割愛しますが、私としては小中学生がプロのデュエリストを目指すようになる位、 M:tG に高い目線と目標を持って取り組めるようになって欲しいと思っています。


   
なお、このページの内容に関する文責はすべて私 あいせん にあります。