M:tG 価格に関する記事の第二部は、ズバリ“$3.29=500円”という今の日本での M:tG 販売価格について書いてみます。
私が得ている情報を総合すると「今代理店は以前程 M:tG では儲けていないのでは?」と想像されます。その中で米国での販売価格が1割値上げされたMMが日本で据え置かれたという事は、間違いなくその値上げ分を販売側(多分代理店)が被っている訳です。私は値上げが無かった事自体は歓迎したいのですが、でも私は同時に「なんで今回代理店がそんな無理をしないといけなかったのか?」に疑問を持っています。仕入れ原価が上がったのなら販売価格も値上げすればいいのです。米国でMMが高くなった事は多くのデュエリスト達には周知の事実でした。それを本国と連動して値上げをしても、我々購入者側はあまり文句は付けられないと思うのです。(あくまでこれは一般論ですが。)今回MMの価格が据え置かれたのは“代理店が販売店や顧客から値上げを容認してもらえるだけの信頼を得られていない事の現れ”だと私は考えています。実際今回もしMMが日本で値上げされていたとしたら、私自身も“ M:tG からの決別”を宣言していたかも知れません。(これは私個人の感情論ですが《笑》。)並行輸入による英語版購入にも更に拍車がかかるでしょう。それを懸念した代理店が値上げに踏み切れなかった、それは少なくとも“日本の M:tG 市場には(6EやUD等の)$2.99=500円という価格設定に不満が多い事を代理店が把握している”事の現れだと思うのです。代理店が例えば6Eを1パック500円で売る事を自信を持って妥当だと思っているのなら、MMは550円で売られて当たり前なのです。(ただし私個人はそんな高額なパックは間違いなく買いませんが《爆》。)以前の記事で価格据置をお願いしておきながら何ですが (^^; やはり米国で$2.99で売られている物と$3.29で売られている物の日本での販売価格が同じだというのは変なのです。
あと私は以前から「なぜ日本の M:tG 販売価格は為替と連動しないのだろう?」と思っています。日本の M:tG が高い理由を流通や為替のせいにするのなら、なぜそこにメスを入れて多少なりとも顧客の便宜を図るという発想にならないのですかね?。為替相場が円安になれば輸入品である M:tG が値上がりするのは誰でも納得します。でもこれだけ円高が進んでも(代理店経由で M:tG を買っている)日本のデュエリスト達には微塵の恩恵もない、そこが私には不思議でしょうがないのです。
そんな中で“USのトーナメントデッキが格安に問屋から放出されている”という情報が入って来ました。最初は特定の問屋の在庫処分かと思っていたのですが、どうやらその流通量はかなり多いようです。ただ販売店から見るとUSはUD発売直後辺りから既に“デッド・ストック(商品価値がほとんど無い邪魔なだけの在庫)”となっていて、この格安放出はある程度納得できるのです。しかし「このトーナメントデッキがどこから出荷されたのか?」が実はよく分かっていません。問屋の判断にしては出回り量が多い&複数の問屋から出ているようですし、かと言って代理店が正規のルートで放出したとは考えにくいのです。ひょっとすると並行輸入業者が一部代理店傘下の正規ルートを利用して流した可能性もありそうです。ただどうも最近日本の M:tG 業界は“人気筋のカードは入荷せず売れないカードはいくらでも入る”という状況になっているようで、なかなか商売はやりにくいみたいです。 (^^;
突然話が脱線しますが、最近私が愛飲している“グリコのマイルドカフェオレ”という商品があります。この商品は1リットルが170円[税別]と他の商品に比べてもかなり割安で、また味も私好みなため最近はほとんど毎日のように買っています。この商品は最初“新発売を記念した期間限定”で今の価格設定になったと私は記憶しています。ただそれで販売数量が爆発的に増えた事でその記念価格で十分採算が取れるようになり、その後もその価格のまま発売が存続されたのだろうと私は想像しています。実際私はあれなら1リットルが200円になっても買い続けると思うのですが、でもグリコがこの商品を値上げする(当初考えていた通常価格にする)様子は今のところありません。これに対して私が M:tG の値段に対して持っている印象は「TCGとしての質と販売価格が反比例している。」という物です。私から見ると M:tG って年数が経って面白くなくなればなくなるほどパックの値段が高くなっているのです(笑)。少なくとも私には M:tG の価格政策ってマーケティング・リサーチを重ねた上で決められている(レベルの高い)物ではない印象があります。然るべき機関に依頼してリサーチをしたのであれば、現在のような“小中学生を主なターゲットにして500円でパックを売る”なんて事態にはなっていないと思うのですが。日本語版4Eが460円位で販売されていた頃ですら、社会人の中にさえ「大量に買うにはちょっと高いかな。」という声は少なからずありました。それが販売のターゲットを低年齢化させてパックは値上げしている、これじゃあマーケティングの知識を持っていない人でも「あんたバカ〜?」って言いますよ(笑)。私の経験上低年齢層を狙って商売をする場合は“薄利多売”が鉄則なのですがねぇ。それとも代理店って1パック500円のパックからわずかな利益しか得ていないのでしょうか?。
私に言わせると代理店経由の M:tG 販売には“頑張った時期”が無いのです。元々英語版を使って日本で M:tG を普及させた先人の尻馬に乗って日本語版を売り出し、自分でろくな販促もせずにここまでの市場になっちゃった、乱暴な言い方をするとそんな感じかな。やった事と言えば馬鹿みたいに「DCI公認大会に来い。」「 Type-II をやれ!」の大合唱だけなのですが、ただそのツケが最近代理店にも回ってきたようで、おかげで随分と苦労しているようですが。
私個人は「既に日本の M:tG は『現在の値段が高いか高くないか?』を語るような余裕のある時期は終わっている。」という持論を持っています。ただそれでこの“米国と日本の価格差”の問題を避けて通る事はできなさそうなので、少し触れてみます。現在(1999年12月中旬)円相場は$1=105円程度で推移しています。私は時々シングルカードの輸入をするのですが、その際カード購入時に支払う金額は関税や手数料等を含めて“向こうでのカード価格(当然ドル表示)×(精算時の円レート+5円)”程度で買えます。それで単純計算すると今現在MM1パックは米国から定価で買っても約362円(1BOXは13029円)という事になります。しかし実際には米国から買うBOXは関税や手数料を合わせても1万円しません(特に20〜30BOX以上まとめ買いした場合)。1パックに換算すると280円を切る計算になって、日本での定価と比べると44%も安いという事になります。$1=140円だった頃ですら、輸入した英語版は国内販売価格に比べて明らかに格安でした。
確かに“日本語版製作のコスト”“日本の流通事情の問題”等は当然あるでしょうから、そのコストを顧客が負担するのは当然の事です。でも少なくとも「これが英語版を日本語版と同じ値段で売る理由にはならないだろう。」これが私の持論です。日本語版の開発コストは日本語版ユーザーが負担すればいい訳だし、並行輸入で安い英語版が入ってくる状況で流通事情を理由に「英語版と日本語版を同じ値段で売れ!」と言っても説得力も実行力も無いのです。そこには別に理論とか根拠なんかありません。必要ないのです。「それでは競争に負けるけどいいの?」たったそれだけの話です。
あと私に言わせると米国で売られる英語版と日本で売られる英語版は、明らかに“日本の英語版の方が商品価値が低い”のです。米国で行われている“アリーナリーグ”“救済プログラム”“(MMの)BOX予約キャンペーン”といったサポートは日本では行われていませんし、また日本では逆に英語版ユーザーでは参加できないイベントやキャンペーンすらあるのです。なのに日本人から見ると米国の英語版は日本の物より安く感じる、これは購入者の心情としては納得できないと私は思うのですが。米国で行われているサポートに匹敵するだけの物がすべて日本で行われていて、その上で「申し訳ないですが流通の都合で米国よりも多少高いです。」と言われるなら、購入者としてはまだ納得できると思うのですが。
要は「代理店は日本の M:tG を米国辺りの価格に近づけるための努力をしているのだろうか?」という事です。代理店は自社出版物で「日本の M:tG を世界レベルにしよう!」と言っているのです。それだったらまずカードの販売価格から米国並にしてくれないと、あの M:tG に関してとにかくクレイジーな欧米(失礼 (^^; )になんか対抗できる訳がないのです。代理店が自身で日本の M:tG を世界レベルにする努力を全くせずにデュエリスト達にのみそれを求める、流石にそれって虫が良すぎませんか?。それとも「少なくとも世界を目指す人は代理店経由で売られるカードなんか金輪際買っちゃいけません。」という事なのでしょうか?(ぉ。
私は記事の中で「1パック=500円で M:tG を買わせるなら、顧客が感じている“割高感”を何らかの方法で埋めるべきでは?」と書いています。私は別にただ闇雲に M:tG の値下げを求めている訳ではないのですが、どうもその辺をちゃんと理解して下さらない方が少なくない気がします。ただ最近思うのですが、少なくとも日本では“英語版と日本語版が全く同じ扱いを受けていない”のです。代理店が開催するイベントやキャンペーンって「これは日本語版ユーザー限定です。」という物は決して少なくないのです。だとすれば逆に代理店が英語版と日本語版を同じ値段で売るのは変じゃないですか?。日本語版ユーザーは“英語が分からなくても M:tG が楽しめる”“代理店の開催する日本語版限定イベントやキャンペーンに参加できる”等のメリットを日本語版から得ています。でも英語版ユーザーにはそれが全くないのです。だとしたら英語版と日本語版には明らかに“商品としての質の違い”がある訳で、それを同じ値段で売る事には私個人はやや納得しかねる部分があります。
代理店が日本語版を売りたいのであれば、別に日本語版限定イベントやキャンペーンを増やしたって構わないでしょう。ただ日本語版を売りたいからといって英語版ユーザーにそのしわ寄せをするのは変だと思うのです。それって自社ルートでカードを売るために並行輸入業者に圧力をかけた昔のやり方と少しも違わないと思うのですが。だから世間の人達に「あそこは公取委から勧告まで受けたのに体質が昔とちっとも変わらない。」とか言われちゃうのですよ。 (^^;
最近私は「いっそ代理店は英語版の販売から手を引いてもいいのではないか?」と考えるようになっています。代理店のルートは日本語版のみを扱い、英語版は並行輸入業者に任せてしまうのです。私から見ると代理店って英語版に関してはてんで売る気がなくて、とにもかくにも日本語版を買わせたいのでしょう?。だったら英語版の取り扱いをやめちゃえばいいのです。そうすれば間違いなく英語版の入手が困難になるので、英語版ユーザーが日本語版に流れるかも知れませんよ。同じ英語版が高い代理店ルートと安い並行輸入業者ルートから入って来るからもめるのです。代理店がいくら頑張っても並行輸入業者に値段で対抗できないのであれば、代理店は“並行輸入業者には無い商品”で差別化を図ればいいのではないですかね?。それを売る気もない英語版で一儲け企むから話がおかしくなるのですよ(爆)。
実際問題として“販売価格の決め方”って難しいのです。私もマナソース福井店時代に自店での販売価格を決めるだけでも四苦八苦していました。利益は確保しないといけないし、高いと誰も買ってくれないしで・・・。そういう経験から最近私は代理店に対して無条件のパックの値下げは求めない方針に変わった訳です。ただ流石に1パック税別500円というのは私個人の印象としては割高感が大きすぎます。せめて定価を税込500円(税別477円)に設定し、販売店が仕入れる際の掛け率を70%程度に抑える事ができれば、販売店側に工夫の余地も生まれるのですが。