最近TCGとしては M:tG よりも後発の Pok?mon が、特に米国で本家を遙かに越えるブームを巻き起こしています。 Pok?mon より M:tG の方がゲームとしては面白そうなのに実際には Pok?mon の方が圧倒的に売れている、それは一体なぜなのでしょうか?。私はその要因の1つに“マスコットキャラクタの存在の有無”があると感じています。
最近TVゲームの雑誌等で Portal 三國志の広告を見かけるようになりました。あの広告が今まで代理店が自社出版物に掲載していた M:tG 関連の広告に比べても“印象に残っている”方は少なくないのではないかと思うのですが、私から見るとそれにはちゃんとした理由があります。Portal 三國志は販売前の告知から現在に至るまで、広告に“関羽”というキャラクタを一貫して使用して来ました。ですから今我々はあの関羽の絵を見ただけで「あ、 Portal 三國志の広告が載ってる。」と感覚的に分かるようになっています。実はこういう広告の手法は今までの M:tG では取られていませんでした。“取れなかった”と言った方が正確かも知れません。 M:tG の箱のイラストは基本セット/エキスパンション毎に毎回違っていて、代理店はずっとそのイラストを広告に使って来ました。ですがそれが結果的に“広告が印象に残らない”という結果を招いていたのです。この事に代理店が気が付いたのかどうかは分かりませんが、少なくとも Portal 三國志に関しては手法が変わっていてそれなりに効果はあるような気がします。
我々は何かの商品を買う際に、無意識のうちに“イメージで買っている”事があります。そしてその商品のイメージを決定づける大きな要素が“マスコットキャラクタ”なのです。最近私は「日本の M:tG があまり奮わない理由の1つに、『今の M:tG にはマスコットキャラクタが存在しない』事があるのではないか?」と考えています。日本でヒットした商品は、その大部分がマスコットキャラクタを持っています。それは時には人気タレントだったり、時にはオリジナルのイラストだったりします。そして間違いなく“そのマスコットキャラクタの人気(知名度)と商品の売り上げは比例する”のです。時にはそのマスコットキャラクタが描かれた物を手に入れるために、本来必要のない物を買ってしまう消費者だって大勢いるのです。
また今はその商品を買っていない消費者から見ても、そういう知名度の高いマスコットキャラクタの存在は“その商品に親近感を与える”効果があります。「よく行く店でほとんど毎日見かけるあのキャラクタは何だろう?」「ああ、あの商品のマスコットか。」そういう積み重ねがあると、ある日その商品を誰かに勧められた時の取っ付きやすさが全然違うのです。そのマスコットが描かれたグッズを渡しただけで「これ、ずっと欲しかったんだ。これを機に僕も買うよ。」という事になるかも知れません。
それに対して M:tG はどうかと言うと、取り扱っている店が多い割には日本での知名度は決して高くありません。それはやはり“店に M:tG が置いてある事のアピールが足りない”からなのです。そりゃ人気絶頂のピカチュウに並んで置かれているポケモンカードゲームの横に、あの地味な M:tG の箱が置かれていたって誰も注目しないのです(笑)。そういう意味で M:tG は(TCGとしてのクオリティの高さはあるのに)明らかに損をしている、という事も言えるかと思います。
あと「同じキャラクタ(あるいはフレーズ)を使って、長期間繰り返し訴えかける。」というのも広告では重要な手法です。“スカッと爽やか・・・”と言われて、とっさにペプシコーラや三ツ矢サイダーを思い浮かべる人は普通いません(笑)。コカコーラという会社は何年もの間同じキャッチコピーを使い続け、日本人の中に「スカッと爽やかコカコーラ」というフレーズを定着させてしまったのです。そういう観点から見ても、今までの代理店の広告は上手ではなかったという気がします。でもあそこって出版社だから、こんな基本的な話は私に言われるまでもなく分かっているはずなのですが。 (^^;;;
それでは「今から M:tG のマスコットキャラクタを決めて、これを広告で全面的に押し出して売っていこう!」と思った時、皆さんは何を推薦しますか?。実は私に言わせると“ M:tG は仕組み的にマスコットキャラクタが設定しにくい”という問題を抱えているのです。例えば仮にMMの販促でも使われたセラの天使を M:tG のマスコットとして設定したとしましょう。彼女をポスターや広告に取り入れれば間違いなく人目は引きます。そしてそれを見て誰かが M:tG を始めようと思い立つ。「という事で、このセラの天使を使って( M:tG を始めて)みたい。」「じゃあ Type-I という遊び方から始めて下さい。あ、セラの天使は絶版でもう売っていないのでトレードで入手して下さい。」になっちゃうのです(爆)。それは例えば今MMに収録されているカード(例えば狩姉《笑》)を使ったとしても、2年も経てば全く同じ問題が起きます。ポケモンはこれだけ長い間ピカチュウというキャラクタを象徴的なマスコットとして使い続けて今の地位を築いたのです。そういうキャンペーンのやり方が実は M:tG では使えないのです。(別のやり方がない訳でもないのですが、それについては後述します。)
私が以前から「 Standard に固執する事には良い事がない。」と言っている理由の1つがここにあります。そういう売り方って M:tG という商品を消費者に印象付ける事が難しいのです。1年でお払い箱にする前提で作ったキャラクタを普通マスコットになんかできないのですよ。第一例えば M:tG に登場した天使の人気を見ても、結局は初期に登場したセラの天使を越える物が未だに現れていないでしょう?。ましてやピカチュウ並に大ヒットするマスコットキャラクタを1年毎に生み出せる訳もないのです。それがWoCにできているのであれば M:tG は既に米国で Pok?mon 並に売れてますって(笑)。
例えば博覧会等のイベントで設定されるマスコットキャラクタって、大抵PR会場やイベント会場にぬいぐるみがいて握手してくれたりするじゃないですか。あとそのキャラクタが描かれたグッズがあるとか。ああいう事ができるキャラクタが M:tG にも必要なのですよ。それこそ日本人の多くがそのキャラクタを見て M:tG を連想してくれるキャラクタがね。日本では代理店の M:tG 関連の出版物に何名かの方のイラストが一貫して使われています。ですがその中から「この人のこのキャラクタを日本での M:tG のマスコットにしよう!」という明確な動きはないように私は感じています。確かにそういったキャラクタは M:tG というゲーム中には登場しないので厳しい(あとWoCが首を縦に振らない可能性もある)のですが、ただそろそろそういうPRを本格的に考えないと、今は日本でも“米国で Pok?mon 大流行”というニュースは流れていますから、下手すると「何この M:tG って、まんま Pok?mon の真似じゃん。」と言われちゃう時代が来ようとしているのです(嫌爆)。
そうなるとやはり“ M:tG 関連の漫画のアニメ化”をして、その主人公辺りをマスコットキャラクタとして祭り上げるのが一番手っ取り早い気がします(笑)。実際このパターンでのマスコットキャラクタは、例えばミニ四駆のレッツ&ゴー等で成功事例があります。(ミニ四駆は新しいマシンが比較的頻繁に発売されるので、マシンそのものではなくそれを操る少年を主人公に据えた方が都合がよいのです。)ただ小学館の雑誌に連載されている漫画がアニメ化されて、それで間違って(ぉぃ) M:tG が大ブレイクしようものなら、たちまちどこかのHPの管理人が「こうなるならもっと早くやれよ。全く代理店は今まで何やってたんだ?」とか噛みつきそうだけど。 (^^; 代理店にしてみれば間違いなく「日本で M:tG をブームにしたのは我々ホビージャパンだ!」という状況を作りたいでしょうからねぇ。だとしたら例えば一連のレミィのシリーズやデュエルファイター刃をGAMEぎゃざだけに載せるのではなく、更に一般の人達にも見てもらえるような形で展開していく必要があると思うのですが。このままだと本気で小学館に手柄を根こそぎ持って行かれちゃうよ!?。ちなみに個人的には田中としひさ先生に是非頑張って頂きたいのですが(笑)
ちょっと余談になりますが、昔 M:tG に手を出したデュエリスト達は「個人がそれぞれ『自分だけのマスコットキャラクタ』を持っていた。」と私は感じています。確かに M:tG のゲームとしての面白さが始めた最大の理由だったとは思うのですが、でもそうやって M:tG を始めた人達のかなりの割合が、同時に何らかのカードをコレクションしていたという事実があります。はっきり言っちゃうけど、最近の M:tG ってそういう楽しみ方ができないのですよ。その証拠にWoCはMMの販促にMMのカード(イラスト)を使えなかった訳でしょう?。結局は自分達の手で1度は引退させたセラの天使の力を借りるしかないと判断した訳ですから。でも「流石にそれって駄目なんじゃないの?」と私個人は思うのですがねぇ。最近のWoCって「なぜ M:tG はこれ程の人気を得たのか?」が分かっていなくて、そのまんまの状態で(必要に迫られて)続編を作り続けている気が私はしています。しかもMMを見ると「このエキスパンションは何を売りにして買わせようとしているのかが良く分からない。」という印象すら私は受けます。カード能力を下げて“昔の M:tG ”を復刻する気なら、同時にイラスト目当てに買うだけの魅力があった“昔の M:tG ”もちゃんと復刻して欲しかったかな。カード能力はヘボヘボでイラストは手抜き、そんなの“復刻”じゃなくて単なる“劣化”だもん。