最近私はここで、機会ある毎に“DOJO”という言葉を使います。しかも私が使う“DOJO”という言葉にはどうも良い意味が込められていない場合が多いようです。 (^^; 実際私自身はDOJOという場をほとんど利用した事がないのですが、ただ私個人はDOJOそのもの、あるいはDOJOが取り扱うようなデッキ情報の公開を100%否定している訳ではないのです。
今手元の辞書で“道場”という言葉を引いてみたところ、道場には「武芸を教授(技芸を一定の順序で教える事)・練習する場所」という意味があるそうです。私の持っているイメージでは、道場とは「武芸そのもの(技能)」に加えて「それを正しく使うための心構え(精神)」をも身につける場のはずです。また道場で教える事は決してそれがすべてではなく、そこで習った内容を元に各自が自分の技を鍛え、自分で独自に編み出した技を加えてその道を極めていくのだろうと思います。武芸者は道場からその道に入る訳ですが、でも一生死ぬまで同じ道場で過ごすという事はないのではないでしょうか?。ある者はより強い相手を求めて他の道場を訪ね、中には自分で道場を開く人達もいる訳です。つまり道場とは“スタート”であって“ゴール”ではないですし、また1つの道を極めようという者は、いずれは他人を道場で指導できる位にまで至るべきなのです。
私が最初「 M:tG に道場と呼ばれてる場がある。」と聞いた時、私個人は“自分でデッキを創るためのヒントや、デュエルの際の心得等を公開している場”というイメージを持ちました。しかし実際のDOJOはそうではなくて、どうやら M:tG のデッキ・レシピを集めたデータベース的な物のようですね。(正直言うと、私自身はこうやってDOJOの記事を書くに至っても、自分ではDOJOの内容をほとんど見た事がないのです。敢えて見ないようにしているのですが。)精神論的な物をそういった場で広めるのは難しいだろうとは思うのですが、確かに「 M:tG が強くなる方法を一定の順序で教える場」という点で、DOJOは道場なんだと思います。ところが、私が聞いている限りで実際にDOJOがどう使われているかと言うと、例えば「デッキ・レシピを真似するためのネタ探しの場」とか「将来値上がりしそうな流行のカードを先取りして儲けようとする人達の情報源」になっているのです。そういう使い方が良いか悪いかの判断はここでは避けますが、少なくともそういう使われ方をしている場を私は道場とは呼ばないです。ただ世界選手権規模のトーナメント等で勝とうと思えば間違いなくその辺の情報は必要不可欠な訳で、多分その情報そのものは有益な物のはずなのです。
私個人は「勝つ手順が確定しているオセロ」や「グー無しじゃんけん」が面白いとはとても思えないのですが、どうも最近の皆さんはそれを喜々として遊ばれているようです。RPGを最初から攻略本片手にクリアして自慢する子供のように、自分でデッキを創らずに他人が作った強いデッキのコピーを振りかざして悦に入っているデュエリストの何と多い事か。これも良し悪しの問題ではないのでしょうが、私に言わせるとそれで M:tG が楽しめるとは到底思えないのです。私はDOJOの情報って自分でデッキが作れるようになった&作ろうという意志のある中級者以上の人達が利用すべき物だと考えています。新しいデッキのヒントをもらう/作ったデッキの強化に使えるカードを見つける/他人がまだ作っていないデッキが作りたい時の参考資料、もし私が使うとすればそんな感じじゃないですかね。でもどうも多くの人達が「DOJOには M:tG の“ゴール”がある」と思い込まれているようです。しかもそれで本人はそれなりに M:tG を楽しんでいるようなので、毎回デッキを作る時に知恵熱を出しそうになる私には何とも羨ましい限りです。 :-P
DOJOという場がその情報の使い道を限定していない以上、結局この辺の話を始めると「 M:tG を盛り上げるためにDOJOを参考にしないデッキ作りもやってみようよ。」的な無意味な精神論に帰着せざるを得ません。ただ皆さんご存知の通り、こんな精神論の強制には全く効果がありませんし、あまつさえ無意味な水掛け論を助長するだけで結局何も変わりません。だからと言って私自身は諦めた訳ではないのですが、少なくとも今ここで私が声をあらげて何かを叫んでも、その声は虚空に響くだけで何も生み出さないのです。私はこういう時に、よく「北風と太陽」の話を持ち出します。DOJOに依存しない M:tG の遊び方を他人にも広めたいのであれば、他人にそれを強制して強引にコートを脱がせるのではなく、まず自分がやって見せて「あ、あの遊び方も面白そうだなぁ。」と自分からコートを脱ぐように仕向けるべきなのです。最近日本で「コピー君」が蔓延っているのは、結局それで大勢の人間がDCI公認大会等で勝っておいしい思いをしているからなのです。私が焼肉定食に“デッキ・コンテスト”のアイディアを導入したのも、その辺が大きな理由になっています。本当の意味で自分で一杯汗をかいて頑張って M:tG を遊んでいる人がおいしい思いをする M:tG の環境を私は作ってみたいのです。まあそういうイベントの運営には間違いなく反発もあるでしょうが、少なくとも私個人はコピー君の言う M:tG に対する意見には耳を貸さないでしょう。何か言われたら「それ、どこのHPの受け売りですか?」で一蹴しちゃうつもりです(爆)。
やはりDOJOみたいな場って、そこに載ったデッキを見るだけでなく“自分で考えたデッキを掲載させて他の人達を唸らせる”のが格好いいと思うのです。私は自分がそういう事のできるデュエリストになったら、その時改めてDOJOを利用するようになるでしょう。折しも10月には M:tG に大変動が訪れるようなので、ちょっとまた頑張ってデッキをひねり出してみるかなぁ。