最近 M:tG の販促に関して、かなり大きな動きが起こり始めています。こういう物は我々デュエリスト&販売店としては歓迎すべきはずなのですが、どうもそれに対して冷ややかな視線を向ける人が少なくない気がします。このメーカーと我々との“温度差”はどこから来ているのでしょうか?。
最近になって(かなり“遅ればせながら”感が強いですが)日本での本格的な M:tG の販促活動が始まったようです。例えば某出版社の小学生向け雑誌への M:tG 漫画連載は、某代理店がよく決断(承諾)したものだと思います。また6月公開の超話題映画の上映前にCMを入れるPRは、本当に良くその枠が取れたものだと感心してしまいます。(一体いくら位かかるのでしょうかねぇ?。 (^^; )その前の Portal 三國志のキャラバン隊を私個人は「今までの販促の流れ(DCI公認大会偏重主義)から見るとかなり浮いてるなぁ。」と失笑の材料にしかしていなかったのですが (^^; 最近の販促の方針はどうやら「 M:tG を遊んでみてくれ!」という形でほぼ統一されている印象があります。こういう販促をなんでもうちょっと早く始められなかったのでしょうか?。
ただ、そういった販促活動を我々がある種冷めた目で見てしまっている、という一面があるのもまた事実です。その理由は私の知り合いがその内容を見て言った「こんな金があるならカードを値下げしてくれればいいのに。」という言葉に代表されるのではないでしょうか?。それは何も我々デュエリスト自身の利益を考えての事ではなくて、実は少なくとも福井ではずっと昔からこの事は言われ続けて来た事なのです。福井では例えば大学のサークルや社会人の有志が、それこそ日本語版ができる以前から M:tG の普及に奔走して来ました。日本語版の登場により確かにその流れは加速されたのですが、ただ我々が誰かに M:tG を勧める場合、いつも障害になるのが「あのカード価格の高さ」なのです。買ったカードだけで基本的なデッキを作ろうとすると3千円以上、ましてやある程度本格的なデッキを・・・となると1万円近い出費になります。それを我々は自分が持っているコモンカード等を補充する事で何とか賄って来た訳ですが、ただそういう我々だってそんなに多くのカードを買える訳ではないのです。そうなるとどうしても「個人輸入した英語版」に頼らざるを得なくなります。こうして福井では、ある程度のヘビーユーザーのかなりの割合が自分で何らかの個人輸入の手段を確立し、地元の店ではほとんどカードを買わなくなってしまった訳です。
つまり我々デュエリストの誰1人として、今の日本の M:tG の値段には恩恵を受けていないのです。それは販売店にしても同じです。ましてや最近はこのハイペースな新製品の発売に加えて構築済みデッキの不作(かなり早い段階でのデッド・ストック化)が続いています。これで日本の M:tG 市場が発展していくと、誰が思うでしょう?。某代理店が最近始めた派手な販促活動は確かに結構な事なのですが、でも少なくとも M:tG の末端の販売店やデュエリスト達には今現在そんな余力はないのです。だから思うのですよ、「いいなぁ、あんたら(=某代理店)は M:tG でしこたま儲けているみたいで。」ってね(笑)。
以前この手の主張をご自分のHPで公開された方が、その後の日本選手権等で作為的に対戦カード等を操作されてひどい目に遭った、という内容の記事を読んだ事があります。それがどこまで真実なのかは私には分かりませんが、ただ少なくとも「この意見は日本中のかなりの割合のデュエリスト達が抱いている“当たり前の主張”なんだ。」という事です。多分 RPG Magazine 辺りにも同様の投書が寄せられているだろうし、少なくとも以前の独禁法違反に関する反省として某代理店が実施されたアンケートに、それを書いた人は少なくなかったはずです。しかしそれでも日本の M:tG は値下げどころか値上げされているのです。流石にこれには私個人は首を傾げざるを得ません。やばくなると首を引っ込めて嵐が過ぎ去るのを待ち、嵐がやめば再び動き出して横暴な事を始める。これでは流石に販売店やお客さんは誰も着いて来ませんよ!?。それと最近のデュエリストは低年齢化&ライトユーザー化しています。彼らは今確かに M:tG を遊んでいますが、でも他にもっと安く楽しめて面白いTCGが現れれば、あっという間にそちらに流れるでしょう。彼らを M:tG に引き留めて更に人口を増やすには確かに派手な宣伝も必要でしょうが、同時に「彼らが始めやすい&続けやすい価格でのカードの提供」が必須となるのです。別に某遊○王位安くしろとは言いません。ただ彼らのお小遣いでそれなりに遊べる位の設定にしておかないと、彼らは簡単に M:tG から離れてしまうのです。彼らは火が付くのも早いですが、見限るのも早いのです。それは過去に彼らを相手に商売をして何度もそれで良い目/悪い目に遭っている商売人なら誰でも知っている“常識”なのです。
米国での M:tG のブースター1パックの定価は$2.95と、昔と全く変わっていません。$1=130円で換算しても390円ですか。これはちょうど某店 (^^; がアウトレット(笑)になった商品を値引き販売する際に設定する価格(400円)とほぼ同じです。ただ実際には米国で定価販売をしている店なんかないそうで、例えば私が知っている個人輸入ルートの場合でも1BOX(36パック)は1万円ちょっとで買えます。ぶっちゃけた話をしてしまうと、これは大多数の日本の販売店が問屋からカードを仕入れる際の価格よりも安いのです(爆)。それで「 M:tG は日本の店で買おう」と言うのは流石に無理です(苦笑)。ただ私個人は前から言っているように「 M:tG はそんなに値引きしてまで買ってもらうような安っぽいTCGじゃない。」と思っています。私の感覚で言うと、ブースター1パックは定価400円から下げる必要はないと思います。実際その位になれば、例えばBOX買いによる割引等のサービスをすれば輸入カードに十分対抗できます。何だかんだ言って個人輸入は手間がかかるので、「この位の価格差なら、別に日本で買ってもいいか。」という雰囲気になるでしょう。
う〜ん、仮にも M:tG 販売店の1スタッフである私がこういう意見を書く事に問題を感じない訳ではないですが (^^; ただ私は何も「某代理店が M:tG で利益を上げる事」そのものをとやかく言っているのではないのです。ただ問題は“その上げ方”なのです。ある程度安いカード+手厚いサポート、それが今後も日本の M:tG 市場を発展させて利益を上げるための最良の手段だと私は思うのですが。最近の日本の M:tG はとにかく体力が弱っていて、とても次の独立型エキスパンション(=ラースサイクルの Standard 落ち)を迎え入れられる雰囲気にありません。だから今こそカードの値段をある程度下げ、なおかつ Extended や Classic にも目を向けてもらって乗り切っていこう!、そう考えている訳です。私だって某店で M:tG を売る立場の人間として、自分の店の売り上げ(利益)に責任を持っています。そういう人間から言わせると、今の日本の M:tG には「未来がない」のです。福井でも次々と M:tG 取扱店が M:tG から撤退されていますが、これは私に言わせると至極当然の流れです。ただ最近某代理店の中に“今までとは明らかに違う動き”が出て来ているのも確かなので、私としてはそれに期待してみたいと思っています。私の周囲では「あそこに何を期待しても無駄だ。」「新しい雑誌・・・どうせ今までと同じで大した内容じゃないって。」という意見が支配的なのですが (^^; どうかその“期待(ぉ”を良い意味でどんどん裏切っちゃって下さい(笑)。