最近アクエリの公認大会で、ちょっと残念な事件があったようです。私自身この事件に関する詳細を知っている訳ではないのですが、そういう“又聞きレベル”であるが故に感じる印象というか感想があります。
以下の話はそれこそ“又聞きレベル”の物なので、かなり不正確な内容であることを最初にお断りしておきます。 m(__)m先日開催された5人1組のチーム戦による公認大会に、1チームのメンバー全員がある“無限コンボデッキ”を持って参戦されたのだそうです。アクエリの世界における無限コンボというのは M:tG のように対戦相手を一気に負けにするようなパワフルな物が作れないため、それこそ長い時間をかけてじわじわと・・・という物になるのだそうです。(そのデッキレシピが公開されていないので断言できない部分があるのですが。)ところがこの様子を見た対戦相手のチームが“遅延行為”を申し立て、結局5戦のうち4戦が遅延行為による失格となって結局そのチームは負けになってしまったのです。
普通ならここで話は終わるのですが、実はこの話には続きがあります。この措置に怒ったそのチームメンバーの1人が、アクエリの公認ジャッジや比較的著名なプレイヤーにダイレクトメールを送って抗議活動を始めたのです。実際私がこの話を知ったのは、この抗議メールを受け取った方がある掲示板に「これ、どう思う?」という問題提起をされたのを読んだのが最初でした。そしてその後、この無限コンボを禁止するべく幾つかのカードにエラッタが出たのですが、これがちょっと強引な物で、こちらの方も結構物議を醸しているのです。
実は私自身、この話に関してこれ以上詳細を調べる気はなかったりします。多分その大会の会場にいて現場を見ていた人間でない限り、真実は分からないだろうと思われるからです。当事者(特にそのチームメンバー)から説明を聞いても、まあ間違いなく多少は自分に有利な味付けがなされるのは確実です。という事で、私はあえてこの穴だらけの情報の範囲だけで今回の件に関して意見を書いていきます。
まず“無限コンボデッキの是非”という問題です。無限コンボデッキというのは例えば M:tG の世界にも存在しました。私が今でも覚えているのは、2年前か3年前の全仏選手権に登場した“根の壁無限マナコンボデッキ”です。詳細を説明し始めると長くなるので割愛しますが、これは本当の意味で“当時の M:tG のルールの隙を突いた画期的な物”という評価が福井のデュエリスト達の間でもありました。(これに関しては私も同意見です。)実際このデッキを投入した方はこのデッキで勝ち上がったはずで、その後このコンボを実質的に使用不可にするエラッタというかルール改定が出ました。
我々の間では「こういう無限コンボを見つけた人は偉いし、それで大きな大会で暴れるのは構わないだろう。」という考え方が一般的です。そういった無限コンボがそのまま野放しにされるのはどう考えてもそのTCGに取ってはマイナスなのですが、流石に大きな大会に出て公認ジャッジの前で暴れれば、普通は対策されるのです(笑)。ただその対策はあくまで“その大会が終わった直後”であるべきであって“その大会の途中で”何らかの変更はされるべきではありません。そういった無限コンボを思い付くプレイヤーというのはそれだけそのTCGに傾倒して取り組んでいる訳ですから、その取り組みにはある程度の“ご褒美”を与えても良いと思うのです。
私のこの考え方はアクエリにおいても全く同じです。今まで誰も気が付かなかった無限コンボデッキは、その時点では賞賛されるべきだったのです。ただしそういうデッキは間違いなくコピーされてそれでお寒いプレイヤーが初心者虐めを始めるので、できるだけ早い段階で使えなくする訂正を発行するべきだとも思います。
次に“その無限コンボを投入したチームが遅延行為で失格させられた”という問題です。これに関しては相反する2つの意見が私の中にあります。私が聞いている範囲の情報だけですと、この失格措置が“無限コンボでの大会優勝を恐れた主催者(ブロッコリー)側の対抗措置”と受け取れる部分があるのです。真相が闇の中である以上、逆にそういう誤解を抱く人が現れても別に不思議ではありません。しかもアクエリではこれ以前に、ジャッジが遅延行為等に対して厳格なペナルティを課しているという話題は出ていないのです。それでいきなりこれですから・・・。正直言って私個人は「そういう後で物議を醸すような失格措置は取るべきではなかった。」と思います。
ただこれにはもう1つ別の見方があります。それは“遅延行為を取られるような隙を見せた側に不手際があった”という物です。そのデッキの内容をプレイヤーがきっちり理解して修練を積んでいれば、こういった遅延行為を取られるような状況にはならないはずなのです。またコンボの手順を見せて「この手順をあとn回繰り返すとそちらのデッキは空になるのですが、何か対抗措置はありますか?」といった形でゲームを切り上げる工夫をしても良かった気はします。実際現場を見ていないのであれですが、自分が絶対に負けない試合で顔には満面の笑顔、でもプレイングはお粗末でデッキをモタモタ回して長考されるのでは、対戦相手はたまった物ではありません。
少なくとも今回の件が「なんか無限コンボデッキが優勝したんだって、よく思い付いたよなぁ。」という明るい話題になっていない事に関しては、様々な所に問題点がある気がします。本来そういったデッキの作り手は賞賛されるべきなのですが、今回に関してはそうなっていないのです。
実は今回の件で最も物議を醸しているのは、この部分だったりします。はっきり言ってしまうと、その失格になったチームのメンバーからもらった情報だけで、事の真意やブロッコリーに落ち度があったか否かを判断するのは不可能です。被告側の弁論だけ聞いて判決を出す裁判官はいないですし、もしいたとしたらそんな奴は大した事ありません(笑)。他に方法がなかったという事なのかも知れませんが、しかしそれでも私は「その方は抗議の手段を間違えている。」という印象を持たざるを得ません。ただ「じゃあどうすれば良かったの?」と聞かれると答えに困るのが正直なところなのですが。
それと今回の件がアクエリの公認大会全体の質に疑問を投げかけ、公認大会参加者の意欲を奪う危険性もあります。なんか「君がそれを言いますか? > あいせん」という声が聞こえてきそうですが (^^; 私個人としてはそういったダイレクトメールによる抗議ではなく、せめてどこかにWebサイトを開設して事の顛末を知らせるようにして欲しかった気がします。今回の件って“そのメールを送った人が何を目指しているのか?”が見えて来ないのです。「あの裁定を取り消して俺達をラスベガスに連れてけ!」なのか「別に謝ってくれればそれで良いです。」なのか、それとも「みんなで公認大会をボイコットしてアクエリを潰そう!」なのか、全く見えて来ないのです。
ネット上に公開されている情報を丹念に見回れば、そういった疑問は全て解決するのかも知れません。でも実際にはそこまでしない人が大部分でしょう?。だから私は今回あえて“そういう人達から見た今回の件に対する印象”を書く気になりました。これを読めば、少なくともそのメールを発信した方が一般世間でどういう印象を持たれているかは分かると思います。あとはその誤解を解くのか解かないのか、また自分達の目的を実現するために活動をどう軌道修正するのか、そこだと思います。
私もこういうWebサイトを運営している身なので、正直言うと今回の件は身につまされる部分がかなりあります。 M:tG の世界でも“ヘッドジャッジの裁定に不満があった時の対応”って明文化されていなかった気がします。実際話題にしてみると「DCIJに異議申し立てができる・・・らしい。」といった話は出るのですが、でもそれって公認大会参加者の大部分が知っている情報ではないはずですし。私の超個人的な感想を言うならば、今回の件は大会運営側に落ち度があった気がします。“遅延行為で失格にした事を当事者に納得させる事ができなかった”という点でね。ただその当事者にしても、何の関係もない第三者の公認ジャッジやプレイヤーまでを自分達の抗議活動に巻き込もうとするのはいかがな物かと思います。はっきり言って迷惑だと思っている人は少なくないでしょうし、それじゃあ得られる賛同も得られないですよ。
それと今回問題となった“公認ジャッジの対応”の統一化とかレベルアップを狙って、公認ジャッジ(+その予備軍)用のメーリングリストを作るという話も出ているようです。ただ伺った話によると、アクエリのペナルティガイドラインみたいな物って公認ジャッジ以外への閲覧が禁止されているそうです。自分達がどういう法律で管理されているかも知らずに住んでいる社会、これ程不安な物はないと私は思うのですが・・・。
以前から「アクエリだって様々な問題点を抱えているだろう。」と言ってはいたのですが、今回の件はその一部を世間に露呈してくれたようです。まあ改善の動きは公認ジャッジを中心に進んでいるみたいなので、今後に期待というところでしょうか。