| 私的魔法現状分析 | ||
どうやら Magic から韓国語版に続いて中国語版が消えるらしい。そういう情報が私の耳に届いています。少なくとも Darksteel については生産されていないようですし、今後についても未定のようです。皆様ご存知の通り、中国語圏というのは英語圏を上回って地球上で最大の人口を抱えています。その中国語の Magic が生産されなくなる。これはすなわち“ Magic が世界的TCGであるという地位から転落した”事を意味する。ちょっと大袈裟かも知れませんが、普通ならそこまで考えてもそんなに発想として飛躍ではないだろうと思います。ただ今回の Magic 中国語版の生産休止について、私個人はそこまで大きな意味合いは持っていないだろうと考えています。そもそも中国の Magic 事情は、私が伺っている限りそれこそ日本なんか比じゃない位劣悪(!?)なようです。パックの価格設定がそれこそ一般市民には手が出せない程の高額になっている。また売られる場所も外国人が観光等で訪れる地域など極めて限られていた。この話は実際に現地をご覧になった複数の方から情報として頂いています。要するに“中国語版 Magic は中国の人達のための物ではなかった”訳です。従って当然売れない。だから生産をやめた。考えてみればかなり自然な流れではあります。じゃあなぜこの時期に・・・という事です。それは Magic の販売不振がいよいよ世界的な規模になってきて、そういう不採算部門を維持するだけの体力がWoCに無くなった。そう考えるのが普通は自然でしょう。
皆さんは私が以前から言ってきた Magic 日本語版に関する持論をご記憶でしょうか。日本語版が英語版よりも明らかに高額で売られている。これは英語が苦手な Magic 初心者に、なぜか英語版よりも高額なパックを買わせるという結果を生んでいます。しかもなぜかカード名に日本人にはやや読みにくいフォントを採用している。これにより認定トーナメントでのデッキ記録シートの誤記という問題も実際に起きていました。つまり Magic の日本語版は日本人に Magic を遊ばせるための物ではなく、言ってしまうと“欧米人に Magic がワールドワイドな遊びである事をアピールするための道具”である。これが私がずっと言い続けてきた持論です。もし日本語版 Magic がそういう発想で作られた物ならば、当然中国語版だって・・・という事なのです。
それとこれは韓国語版にも言えるのですが、中国や韓国で Magic を遊ぼうなんて方は、まあ間違いなくそれなりに英語が達者な方が多いはずです。向こうの英語教育は日本よりもかなり充実しているようですので。従ってわざわざ高額な自国語版なんか買わなくても、彼らは並行輸入の安い英語版があれば何の問題もなく Magic を遊べるのです。あと Magic がそれだけ高額な遊びだったとすると、あのお国柄ですから間違いなく“模造品”が出回っただろうと思います。それに押されて本物の Magic が売れなくなった可能性もある。ここまで理由が重なれば、WoCが生産をやめる理由としては十分でしょう。あとこれは可能性としては低いのですが、やはり“中国代理店に対する制裁”という意味合いもなかったとは言い切れない気がします。 Magic の代理店制度を崩壊させた、その原因の一翼を中国の Magic 代理店が担っていた。そういう噂は複数の関係者から私の耳に入っています。少なくとも日本国内に安い英語版を流していたのはほぼ間違いないと思われ、それがついにWoCの逆鱗に触れたのかな・・・という推測は成り立つだろうと思います。
そもそも根本的な話、実は中国語版や韓国語版、あるいは日本語版といった Magic のローカライズ版は、近年その役目を終えつつあると思われます。その最大の要因は“MTGOの普及”です。MTGOが世界的に多くのプレイヤーを獲得して賑やかになっている。この事実さえ掲げれば Magic は立派にワールドワイドなTCGである事を全世界にアピールできる、つまり“ Magic の差別化”が実現できるのです。またこのご時世にアジア地域で Magic を遊ぼう、特に競技 Magic に取り組もうなんて方々が、今時インターネットが使える環境を持っていないとは到底思えません。しかも中国や韓国は英語に関する教育も充実していますので、別に英語版の Magic を遊んだり、英語でコミュニケーションを取ったりする事を苦にしたりしないでしょう。そうなるといつでも世界中に遊ぶ仲間がいるMTGOの方が、彼らの欲求を遙かに満たしてくれるだろうと思われます。大体彼らから見れば“自国で買う Magic よりもMTGOの方が遙かに安い”のです(笑)。日本みたいに Magic の環境が欧米に近づいている地域でさえそういう傾向が見られるのですから、我々よりもリアルカードを遊ぶ環境に不自由している人達がMTGOに流れるのは極めて自然な発想でしょう。
あと問題なのは、近々予想されるデュエル・マスターズの世界展開です。デュエル・マスターズはパック当たりの単価が Magic よりも安く、逆に言うと大量のパック販売が見込めます。そうなるとWoCが Magic の生産を止めてでもデュエル・マスターズを・・・そう考えて実行する可能性はかなりあります。だって実際にかつてWoCは Pok?mon でそれをやってますから。そうなると今のうちに不採算部門化している言語版を切り捨てて Magic の生産体制を軽くしておこう。そういう発想をWoCが持つ事は何の不思議もありません。そしてその第一段として中国語版が選ばれた。そうなるとその後第2段あるいは第3段以降が無いとは誰にも言えないのです。つまりは日本語版が同じ憂き目にあわないとは、現状を見る限り誰にも保証はできないのです。
英語版以外の Magic がその役目を終えつつある。これは何も日本語版だけ例外という話ではありません。しかも日本国内での Magic の売れ方を見ていると、むしろ日本のデュエリスト自身が「日本語版なんて要らないよ!」と言っているようにも私には見えます。ユーザーが本当に必要性を感じていないのであれば、それこそ日本語版なんて無くしたって別に構わないのでしょう。ただ本当に日本語版 Magic が発売されなくなったとしたら、その時点で日本で Magic がブーム化して広く遊ばれるという状況はほぼ起こり得なくなる。これは間違いないだろうと思います。何しろ日本人の持つ英語アレルギーって、それこそDNAに刻まれてるんじゃないかと思われるくらい未だ深刻ですので。 (^^;
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さて、ここまで書いておいて何ですが、私個人は Magic から英語版以外の言語版が消える事には概ね賛成だったりします。 (^^; まず“ Magic のコレクション性の欠乏”という問題です。例えば私のように昔の Magic のカードを集めているコレクターは、それこそ日本では到底お目にかかれないポルトガル語版まで欲するような状態になります。 (^^; ところが最近の Magic はそういうコレクション性が極めて希薄になっており、それ故英語や日本語といった馴染みの言語以外の Magic カードが日本に入ってきてもあまり重宝されないのです。むしろプレイヤーが読めないとか競技イベントで使われてトラブルの元になるとかいったデメリットばかりが目立つと思われ、はっきり言うと“招かれざる客”状態になっているのです。それは日本以外の Magic コミュニティから見た日本語版にしても同じです。だったら英語版だけにすればいい。そういう発想は当然出てくるのです。 次に前項にも少し述べた“競技 Magic への対応”という問題です。どうせ Magic を遊ぶには最終的に英語に対応するしかない。しかも日本の Magic はユーザーに競技しかさせる気がない。だったら最初から競技 Magic の基準である英語版だけを売ればいい。私は以前からそういう持論を持っています。日本で Magic をもっと広めてブームにしようとかいう気があるならともかく、今みたいな売り方しかしない(できない)なら日本語版は要らないでしょう。大体その日本語版を先頭に立って売るべきHJが、日本での競技 Magic 推進によって並行輸入の英語版拡販に寄与しているというのが現状ですし。 (^^; あと“ Magic というゲームのデバッグ”という問題もあります。英語版から他言語版に翻訳する時間が必要だから、カードの内容を十分に吟味する時間が取れない。様々な言語版を出す事で結果として Magic のクオリティが落ちるとしたら、それは Magic というゲームの将来にとってマイナスでしかない。だったらその翻訳作業をやめて、それで浮いた時間を Magic のデバッグに費やせばいい。ちょっと乱暴ですが要はそういう事です。最近の Magic は、いわゆるカスレアといったカードに全くと言っていい程需要がありません。そうなるとカードの設計やデバッグを十二分に行い、すべてのカードが競技で用途を見出せるような設計にしないとパックが売れなくなる可能性が高いのです。 カードは英語版のみを発売し、日本語訳や解説をWebサイト上で無償提供する。販売店は必要に応じてこれを取得しユーザーに配る。これが最近私が考える理想的な Magic の販売方式になります。こうすればカードテキストの日本語訳作成にかなりの時間を費やせますし、万が一ミスがあってもすぐに訂正できるでしょう。また全世界の Magic 価格が英語版を基準に決められ、WoCが売上を減らすことなく Magic の値下げが実現できるはずです。(まあ代理店はそれこそ天地がひっくり返るほどの大騒ぎになるでしょうけど。 (^^; )日本国内での様子を見ているだけでも、代理店という存在が Magic の普及や発展に貢献している存在だとはちょっと考えにくいのが現状です。だとすれば、これを機に一気に流通システムを激変させてもいいんじゃないか。私個人は最近そういう発想に至っています。ただし、それが実現したら私はいよいよ買わなくなるでしょうけどね(爆)。 |