今こそ英断の時! 
 
  Magic 第8版のカードリストがようやく出揃いました。今回の第8版は“ Magic 10周年”という名目で、最新カードセットであるオンスロートサイクルからも再録カードが選出されています。それはすなわち“最近の強力なエキスパンションと混ぜて遊んでも遜色がない基本セット”を目指しての措置であろう・・・と、普通は思って構わないだろうと思います。 (^^; カードデザインの変更、カードイラストの簡略化(!?)、そして色の役割の変更と、確かに古参デュエリストから見ると第8版には不満な点や疑問点は数多くあります。しかし今後 Magic に参入してくれるかも知れないデュエリスト候補達が「 Magic とはこういうゲームなんだ。」と納得でき、そしてそれに魅力を感じて多くが Magic に手を出してくれるのであれば、それはそれで歓迎されるべきだろうとは思います。そして Magic は、本当に遅ればせながらではありますが (^^; ようやく巻き返しに向けた動きを見せるようになってきました。10周年記念と称したイベントの開催、フレッシュパックの値下げ、販売店単位でのイベント拡充。更についには月刊GAMEぎゃざに第8版のパックを付録に付ける事まで検討されているようです。まったく1BOX分のパックを12個ずつ分配して3名様にプレゼントしている現状に比べると格段の進歩でしょう(爆)。ただし「今月号のみ特別価格1100円!(おいおい付録のパックまで定価売りかよ!)」なんてのだけは勘弁願いたいですが。 (^^;;; 

 現在 Magic を始めとするTCGの世界では、それこそ日本だけではなく世界的にも「TCGを売るための最大の戦力はマンガやアニメ。それがないTCGにはヒットゲームとなり得る可能性はほぼ無い。」という説が有力となっています。そしてこれは現時点では正解だと言わざるを得ないと思います。現在日本のTCG市場を支えているのは、主に“マンガやアニメによって定着した若年齢層プレイヤー”“萌え好きなヲタク (^^; ”そして“高額の賞品/賞金がかかったイベントを好む競技プレイヤー”だろうと思います。ところが現実には日本におけるTCGの拡販において、本当の意味で戦力たりえた物は“マンガやアニメ”しかないのです。それは遊戯王OCGやデュエル・マスターズが日本でブームとなり、それに対して Magic やその他の国産TCGが鳴かず飛ばずで終わってしまった事にも良く現れています。ところが・・・日本でのTCG創生期、実はこの定説は必ずしも正解ではなかった時期があったのです。日本での創生期の Magic は一部雑誌に紹介記事が掲載されたものの、基本的には口コミと販売店の自助努力によって日本中に広まりました。つまり Magic というTCGが本来持っていたクオリティの高さは、知名度や露出度の低さはおろか「テキストが英語である」というハンディキャップまでをもうち破れるパワーを持っていたのです。

 ただし言うまでもなく最近の Magic にはそんなパワーはもうないと思われます。 (^^; そして現実に Magic は昔よりも売れなくなった。ようやくWoCやHJはそういう現実を受け入れ、値下げや販促の充実により Magic を再び活性化させるべく動き始めました。ただそこでWoCやHJが従来の販促、要するに“ Standard や Limited に偏重した競技至上主義”を取り続けたのでは結局歴史は変わらない、つまり間違いなく Magic は滅びるのです。じゃあ、どうすればいいのか。その答えは日本の Magic 創生期になぜ口コミ以外に満足な販促手段がなかった Magic が売れたのか、その勝因をちゃんと分析してみれば分かります。具体的に言うと「魅力ある基本セットを安心して買って遊べるシステムを作る」という事です。第8版は100点満点ではないにしろ、それに近い思想で作られた基本セットだ・・・と信じましょう、今のうちは(笑)。そしてパックは昔よりも安くなりました。じゃあ、後は何をすればいいのか。それは“基本セットだけで楽しく、そして何不自由なく遊べる Magic の普及”なのです。基本セットで Magic に手を出したデュエリストに一気に Standard (エキスパンション)まで手を伸ばさせよう。できれば競技イベントにも来させてコアユーザーにしてしまおう。そこまで欲張ったから Magic は失敗したのです。まずは基本セットだけで遊ぶ Magic に多くのデュエリストをしっかり根付かせる。そういう基本的な事から Magic は再起を図るべきなのです。そしてそれこそがまさに“あの古き良き Magic の復刻”の第一歩となるはずなのです。

 ただ前にも書いていますが、この“基本セット限定構築”という遊び方は、私自身福井での普及を図って挫折した経緯があります。やはりWoCやHJが基本セット限定構築を公式フォーマットとして取り上げ、更に競技フォーマットに引けを取らない十分なサポートしないと、こういうフォーマットは普及どころか立ち上げすら困難だろうと思います。今ならそれこそフライデー・ナイト・マジックやアリーナリーグのフォーマットとして普及を図る、そういう方法もあるはずです。今後 Magic が20周年を迎えたい、あるいは競技 Magic を今以上に盛り上げたいと思ったら、今こそ決断すべきだろうと私は思います。そしてそうやって Magic 市場が再び活性化したら、それこそ本格的な競技イベントの開催や Magic アニメの放映なんて話も現実味を帯びてくるかも知れません。それこそ「遊戯王OCGやデュエル・マスターズがこけて人が流れてくるのを待とう。」なんて他力本願&棚ぼた式なユーザー獲得を頼みの綱にする必要なんか無くなるのですから。

あいせんの“本音の部分”

 今回は私個人の意見表明という形ではなく、これを読まれた皆様からのご意見を是非とも伺ってみたいと思います。

 第8版の全カードリストと、一部のカードイラストが公開されました。一部のカードイラストだけを先行して限定公開したという事は、そのカードがある意味で第8版というカードセットを象徴している、そう考えてもあながち間違いではないだろうと思います。それでなのですが、率直に言って皆さんこれを見てどういう感想を持たれたでしょうか。

 今後この第8版というカードセットは、それこそ今後約2年間に渡って文字通り Magic の基本となるカードセットです。つまり言ってしまうと“ Magic の顔”となるセットなのです。 Magic を遊ぶデュエリストから見れば、第8版は自信を持って Magic 未経験者に購入を勧められる物であるべきだろうと思います。また言うまでもなくデュエリスト自身が進んで買いたくなる物でもあるべきなのです。確かに第8版は過去の Magic カードの再録セットです。しかし今回はカードイラストはおろかカードデザインから刷新されており、やり方次第では古参デュエリストにも基本セット購入を動機づける絶好のチャンスなのです。

 じゃあ、第8版というカードセットはそういう魅力のある商品となり得ているのでしょうか。言い方を変えてみましょうか。第8版というカードセットを客観的な目で見て分析して、その狙いがどこにあってどういう購入層を狙っているのか。そしてその狙いが今までの Magic の方針と整合性を持っているのか。それが明確に示され実現された商品になり得ているのか。そういう事になります。皆様ご存じの通り、今や Magic の市場は世界的な規模で見ても縮小傾向にあるようです。このまま Magic が新規ユーザーの開拓ができなければ、恐らく Magic は現状の競技イベントすら維持/存続が難しくなるだろうと思います。ですから第8版というカードセットが“ Magic の新規ユーザー開拓”という方向性に特化した魅力のあるカードセットになっていない限り、それこそ Magic は競技偏重による様々な弊害、もっと言うと自重を支えきれなくなって押し潰されるのです。それができないと言うのであれば、せめて古参デュエリストや Magic を引退した人達が見て「このセットはいいなあ。」「こういうイラストが入るならまた買ってもいいかな。」と思えるような物でないといけないのです。

 でもこんな話って、今さら私がこういう形で書かないといけない事なのでしょうか。そうじゃないですよね。多分 Magic に関わる多くのデュエリスト達、そして何よりも販売不振を肌で実感しているであろうWoCやディストリビュータのスタッフが一番分かっているはずなのです。じゃああなた達はそういう危機感を第8版で払拭し、今後の Magic に明るい方向性を示せているのでしょうか。ここではWoCスタッフ自身のいつもの“自画自賛”など何らの効果もありません。あなた達が Magic というゲームにどれだけの自信を持っているのか分かりませんが、少なくとも今や日本では Magic の火は文字通り風前の灯火という感じです。並行輸入の安い英語版を通販で買ったデュエリストが、他の国産TCGの売り上げで維持されたデュエルルームにたむろして遊び、そしてHJが開く有料の競技イベントをこぞって有り難がる。それが現実なのです。それで日本の Magic は本当に“維持されてる”と言えるのでしょうか。普通に考えれば、多くの販売店が販売不振を嘆き匙を投げたゲームを“維持されてる”なんて胸を張って言えるはずがないのです。

 こういう現実に少なくともWoCが強い危機感を感じているとしたら、それこそ第8版は“誰の目から見ても魅力がある/買いたくなるカードセット”あるいはそれを目指した物になっているはずです。そういうやる気は普通ユーザーにはちゃんと見える物なのです。第8版が今後デュエリストからどういう評価を受けるのか。それがそのまま Magic の将来を明示するだろう。私はそう思います。それならこういう小さなWebサイトでも良いから、世のデュエリストが第8版や今の Magic をどう思っているのか。その意見を集約する行為は決して無意味な事ではないだろうと思います。その結果次第では、我々が Magic に残るのかそれとも巻き添えを食う前に降りるのか、その意志を決める大きな判断材料になり得るからです。

   

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